2014年1月13日月曜日

住する所なきをまず花と知るべし、、〔風姿花伝より〕

 
 
私が毎回録画してみているNHKの番組に
 
 
というのがあるのですが、

1月は世阿弥の著した

風姿花伝

という書物についてやっています。
 

 
 
この書物は、能に関する様々な事柄、極意などが書いてあるそうなのですが、
 

 
 
その中で、世阿弥は特に
 
 
という語を頻繁に使っているそうです。
 

 
 
 
では、とはなんなのか、、、
 



 
 
」と「面白い」と「珍しさ
 
は同じことなのだそうです。
 
 
珍しきが花
 
という 言葉がありますが、
 


 
 
いつもまったく同じでなく、
 
何か変化がある、目新しさがある、
 
 
 
 
 
そこに、花=面白さがあり、
 
人はそこに興味を惹かれるのだと述べています。
 
 
これは、まさに現代でいうところの

 
 
イノベーション
 
そのものだと指摘されていました。
 
まさにその通りですね。
 
やっぱ伝統として残っているものには、
 
それなりの理由があるんですね。
 
 
 
また、この世阿弥の言葉に関して
 
私が思い浮かべたのは、
 
フラクタル
 
についてでした。
 
 
人間が
 
美しいとか、面白い、心地よい
 
と感じるのはフラクタルと関係しているといわれます。
 
 
(自然の風のリズムである1/fゆらぎを取り入れた扇風機なんてありましたね、、)
 
 
つまり、全くの規則通りではつまらないし、
 
また全くのカオス=無秩序でも人は落ち着かなくなりますが、
 
秩序とカオスの中間あたりに、
 
人が、美しさや心地よさを感じるポイント(フラクタル)があり、
 
自然はまさにフラクタルそのものだといわれます。
 
 
 
世阿弥は自然物のに託して
 
このことを述べようとしたのではないかと思いました。
 
 
 
また世阿弥は、花に関して、
 
住するところなきを
 
まず花と知るべし
 
と述べているそうです。
 



 
 
自分を常に更新していくことによって
 
花がでてくるのだそうです。
 
 
これはとても感じるものがありました。
 
 
などを見ていても、
 
その道のプロと言われる人たちは、
 
同じことをやっているように見えても、
 
問題意識を常にもって、
 
自らのやり方を日々改良、改善していっていることが
 
共通しているように思います。 
 
 
その毎日の小さな積み重ねが、
 
年を追うごとに凡人との圧倒的な差として
 
出てくるのだと思います。
 
 
前回のブログの内容と絡めていうなら、
 
人間の与えられた課題を
 
創造する事、
 
物語をつくっていくこと、
 
とするなら、
 
まさに同じところに留まっているのではなく、
 
新しいことにチャレンジし、
 
絶えず進化、変化していくことに
 
楽しさがあり、人が生き生きとしてくるのではないかと思います。
 
そして、その生き生きとした様子が、
 
 
として人の目に映るのではないかと思うのです。
 

 
 
住するところなきを
 
    まず花と知るべし
 
 
一年の初めに、
 
この言葉をよく胸に刻んでおこうと思いました。
 
 
第一回はまだ再放送があります。
 
また次回以降も風姿花伝のキーワードを紹介していくようです。
 
  
 
 
 
興味のある方は、どうぞご覧くださーい。
 
 
 


参考:
 
 
NHK: 100分 de 名著
 

 
 




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