ラム・ダス著
愛という奇蹟―ニーム・カロリ・ババ物語
の中のニーム・カロリ・ババの写真が載っているところをメインにピックアップしてみました。(ショーン・コネリーに似てないかなぁ?)
本書中のマハラジ(ニーム・カロリ・ババ)が語った言葉として、とても印象深かったもの↓
ふつう心の平安を得たいなら「瞑想をしなさい」などと指導するものですが、
マハラジは、
物質的な満足による楽しみを知っていること
が、精神的なものに到るための一歩であるということを指摘している点がとても印象に残りました。
考えてみれば、ブッダも王族の一員として贅沢を知りつくしており、それが虚しさへとつながり、
苦行を経て、中道の大切さに気づき、悟りへと至っています。
つまり物質的な楽しみへの欲求が未だあるのに、それを見ないようにして精神的なものを求めるというのは、
大きな遠回りになりうるということで、これはとても示唆に富んでます。
この世は大きな遊園地みたいなものだと思います。
この世に生まれる理由と言うのは、体験をするためだと思います。
多くの人は、遊園地での体験(ジェットコースターの浮き沈みなど)が楽しくてリピーターになりますが、
それに飽きた人は、出口を探しだすのだと思います。
どちらが上で、どちらが偉いというのはなく、それぞれがそれぞれの道をそれぞれのペースで歩んでいるという事に過ぎません。
遊園地での体験を満喫することなく、いきなり出口に向かうというのは、
それに対する未練がどこかに残ってしまうものなのかもしれません。
やってみたいと思う事は、人を傷つけたりするものでないなら
人目など気にせず思いきって色々やってみるべきだと私は思います。
このババの指摘はとても印象に残りました。
上に罵倒の達人と題名にあるように、
マハラジは時に烈火のごとく怒ります。
それも理由など分からず、頭ごなしに怒ることがよくあったそうです。
しかしそれもあとあとになると、その怒りの意味がそれぞれに浸透していって
各自の深い気づきに至らせるというようになっているようなのです。
これなんかスゴイなぁ~と思います。
最近知人の勧めで
怒らないこと―役立つ初期仏教法話〈1〉 (サンガ新書)
怒らないこと 2―役立つ初期仏教法話〈11〉 (サンガ新書)
という本を読みました。
とても人気のある本らしく、図書館でリクエストしても予約件数が多くてナカナカ借りられませんでしたが、
読んでみて、残念ながら私にはほとんどヒットする箇所がありませんでした。
それでも「怒らないこと」というのはとても大事なポイントであることには間違いないでしょう。
最近、カンブリア宮殿で
宅配寿司の「銀の皿」の社長が紹介されていたのですが、
http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/list/list20110728.html
怒ることが経営にとって合理的ではなく、単に自らのうっぷんを晴らしているにすぎないことに気づき、
怒ることをまったくやめたと語っていました。
まさにその通りだと思います。
マハラジも
聖人は決して起こらない
と語っています。
(でありながら、自分は激怒するという矛盾する事を平気でするのがマハラジのスゴイ所です(笑))
われわれ凡人は、
まずは怒らないように心がける
というのが大事な一歩ではないでしょうか。
以上、ニーム・カロリ・ババの写真メインの紹介でありました。
おしまい
参考:
愛という奇蹟―ニーム・カロリ・ババ物語
ラム・ダスのその他の著作
人生をやり直せるならわたしはもっと失敗をしてもっと馬鹿げたことをしよう
死の処方箋―人はなぜ苦しむのか?
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