2012年8月18日土曜日
サッカーと蹴鞠
オリンピックが終わり、日本のサッカーは目覚ましい活躍を見せました。
女子が銀、男子は4位でした。世界の2位と4位です。凄いことだなぁ~と思います。
スポーツはホント素晴らしいなと思わされることが多いのですが、反面、戦争の代理行為なのかなとも感じます。
私は、競争によって順位を決し、一番になった人だけが満足を得られるスポーツの他に、
体を動かしつつ、参加するみんなが協調して何かを達成し、
みんなが満足できるスポーツのようなものはないのかなと、ふと考えるのです。
そんな時思い浮かべるのが、日本に昔からある蹴鞠です。
人が輪になって、毬を落とさないようにするものですが、誰かを負かしたり、誰か一人が勝利を収める競技ではありません。
参加する全員が協調して、それぞれが特技を披露しながら、全員でひとつの目標を達成し、みんなが満足を得られるものです。
競争も確かに必要だし、いいとは思うのですが、
もう少し協調というもの、win-winに重きが置かれる社会になってもいいのではないかという気がするのです。
世界各国が協調し、同じ目標を達成しようとするものとして思い浮かぶのは、
先のヒッグス粒子の発見に至ったユーロの加速器や、あとはやはり宇宙ステーションです。
私が宇宙ステーションのコマーシャルを作るとしたら、以下のようなイメージで作るとだろうなと思うのです。
まずは平安の都で、貴族が和気あいあいと蹴鞠に興じています。
そのうち蹴っている人たちが、次第次第に民族衣装を着た色んな国の人たちとなっていきます。
蹴っていた毬もサッカーボールとなり、それがポーーンと宙高く上がると、宇
宙空間を慣性飛行しているロケットとなり、それが宇宙ステーションにドッキングするのです。
そして宇宙ステーション内では各国の宇宙飛行士が協力して作業を行っており、
その宇宙ステーションから、巨大な有人の火星探査ロケットが今まさに発射されるです。
(ボールが宙高く上がるシーンは猿の惑星で猿が骨を上空に投げるような感じです)
これからの時代、win-loose の関係で一部の人のみが満足を得られる形態ではなく、
win-winでみんなが楽しくなるような社会になるといいな、と夢想するのです。
宇宙からみたら地上に国境線など引かれていません。国や領土、国境線などというのは、私たちの頭の中にあるものなのです。
人が住んでいない小さな土地をめぐって、戦争になり大勢の人が死ぬなどというのは、愚かきわまりない行為です。
だいたい人と人が話し合って、物別れに終わったから、
じゃあ、お互いにナイフを持って刺しあって生き残った方の勝ちとしよう、などというのはまったく滑稽に思えますが、
こと国のレベルになるとそのような方法がまかり通るのです。
究極の戦争という蛮行に至るまでには無数の妥協策、グレーゾーンが存在するはずです。
人は「個」の領域が侵されるときに苦しみを感じます。
これは身体レベルでもそうですが、精神的なレベルにおいても、
自分というイメージが自分の思っている通りでなくなるときに苦しみを感じるものです。
これを国のレベルに置き換えると、領土という観念上の境界線が侵されたときに苦しみ、憤りを覚えるのです。
しかし土地などというものは、本来すべて神様からの借りもの、
私たち自身も期間限定で仮にこの地上に住まわせてもらっているという視点でみたらどうなるでしょうか。
また人類みな兄弟という視点で考えてみたらどうなるのでしょうか。
不当に領土を侵害されているとき、自らの立場をしっかりと主張するのは大切なことです。
しかし、完全に自分の物として所有することと、完全に放棄することの間に無数のグレーゾーンが存在すると思うのです。
その無数にあるグレーゾーンの中で、様々な駆け引きを行えるのが万物の霊長たる人間だと思うのです。
私なんかは、火種になりかねない領土問題をむしろ両国の友好の象徴として、
お互いが仲良くなる手段として生かせないかな、と思うのです。
立花隆氏の『宇宙からの帰還』などを読むと、
宇宙に行った人たちは、多かれ少なかれ人生観が変わるそうです。
私たちの多くは宇宙から地球を眺めるという体験はできませんが、映像として宇宙から地球を眺めることはできます。
もしかすると国境という固定観念に囚われるのは、
身近な所に国境線の引かれた世界地図があり、それを何気なくいつも見ているからなのかもしれません。
逆に、普段から、たとえば天気予報や、テレビ番組、またコマーシャルなどで
毎日それとなく、「本日の地球」みたいな映像を見ていると、
そのうち次第次第に宇宙飛行士たちと同じような感覚をもてるようになるんじゃないかな、、などと思うのです。
最近のオリンピックと領土問題のニュースから彦兵衛が感じたことでありました。
おしまい
参考:
≪アマゾン≫
立花隆著 宇宙からの帰還 1983
その他立花隆氏オススメ著作
宇宙を語る〈1〉宇宙飛行士との対話
宇宙を語る〈2〉人類と宇宙の未来
臨死体験〈上〉
臨死体験〈下〉
証言・臨死体験
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