2012年8月7日火曜日

富士登山2012!



今年も富士山に登って参りました!





この所毎年のように登っています。

最初登った時に、このイベントはなるべく毎年行った方がいいと感じました。

その一つは、人間は自然の中に生きている、という感覚を実感するためです。

街で生活していると、ともすると人間がすべてをコントロールしているかのような錯覚に陥ってしまうように思うのです。

富士山は日本で一番高い山だけあって、その環境は過酷です。

坂は急でじゃりじゃりで登りにくいし、空気は薄いし、日差しは強いし、気温は低いし、、、

と自然の脅威をまざまざと見せつけられます。


私は下山して電車に乗り、この富士山の過酷さを知らずにのほほんと過ごしている人たちを見ると、

どこか温室で育っている野菜を思い出します。

野生的な感覚を常に持っておかねば、、

と私は彼らを見て思うのです。


また富士山に登る他の理由は、

高所に登ることと、 何かを成し遂げようとすることがみごとに相似形をなしていることに気づかされるからです。

千里の道も一歩から

の言葉の通り、基礎を着実に積んでいって初めて大きな事を成すことが出来る、ということを実感するのです。

あせってもダメだし、かといって休みすぎ、ゆるみ過ぎてもダメなのです。

このことを登山していて痛感するのです。


他にも諸々、たとえば、いままでの体の作り方が間違ってなかったかの確認や、

心の洗濯、単なる気晴らし、などの意味もありますが、

毎年登っておきたいなと思わせるものが富士山にはあるのです。



さて、富士山には4つのルートがあり、私はすべて通ったことがあるのですが、

今回はその中でも自分の最も好きなコース、須走口から登りました。





ここは、途中までずっと緑があり、木々が強烈な日差しを遮ってくれるとともに、

緑のやさいし香りにつつまれながら登れるので、とても気持ちいい私のお気に入りのコースです。


こちらは須走口五合目(入口)↓





登って行くと、次第に木がなくなっていき、草もまばらになります。






須走口は、吉田口ルートと最終的に合流しますが、吉田口ほど混んではいません。








この日は、雲がかなり出ていたので、まるで天空を上って行く感じです。






最後の方は、緑は無くなり、ずっと火山岩がむき出しになっているところを、ひたすら登って行きます。


ここが頂上まであとちょっとのところ↓






いえーい、今年も富士山登頂!(おめでとう、パチパチパチ)




途中まで長袖一枚でしたが、さすがに山頂は寒かったのでフリースを着込みました。

帽子、サングラスは必需品です!


今年も4時間半で登りました。標準は8時間らしいですけど、、、。

ふだんの運動+若さ(?)もあってか、周りの人が赤い顔して、フーフーいって登っているところを、

私は普通に鼻呼吸、小股でマイペース、ほとんど休息なしで登りました。

あまり長く休息すると、体が休憩モードに入ってしまい、そこから運動モードに戻すのがたいへんなので、

長くても休みは数分、だいたい景色を写真に収めるのに数十秒とまる程度の休憩が私にとって最良のようです。


さて山頂では、浅間神社にお参りに行き、古いお札を収め、新しいものを買いました。

そこに温度計があったのですが、15度でした。



明け方などは0度位まで下がり、風がビュービュー吹くときなどは、

これヘタしたら死ぬぞ、、、 と思わされます。




あ~、雲海ですね~。素晴らしい!


頂上ではもってきたお弁当とともに、山小屋で売っているおでんを買う事にしています。





500mlの水のペットボトルが500円であるにもかかわらず、このおでんは800円ととてもリーズナブル!

しかもこれがうまいんっす!毎回買ってしまいます。



一服したところで、お鉢参りに出掛けました。








火口にはかなりが残っていました。去年はそれほど残ってませんでしたが。。。




富士宮口の方へ行くと、いつもは太平洋が見渡せるのですが、今年は一面雲がもくもく状態でした。






これはこれでまた面白いですね。

一時間ほどで山頂をぐるっとめぐり、下山しました。


火口のふちを歩くといっも、上り下りがあり、平らな円周をまわっているという感覚はなく、

凸凹の道をへんな形にぐるっと回っているという感じです。

ですが富士山は上から見ると、火口はキレイな円周になってます。






地球も、海あり山あり、色んな風景があって、無秩序に地形が展開しているようでありながら、

宇宙から見るとすべてが完璧な球体の中におさまっています。


私はお鉢巡りをしながら、おそらく人生というものも、一見無秩序でデタラメに色んなことが起こっているようでありながら、

高い視点から見ると、実は完璧なまでの調和のとれた美しい模様をなしているのではないか、、、と感じるのです。


さて、そんなことを考えながらお鉢巡りを終え、頂上を17時ちょうどに出発しました。

今回も日帰りです。下山ルートも同じく須走ルートでありました。


途中、雪の壁がありました↓





稜線から見渡す雲海がとても印象的でした。





下山途中で、日がだいぶ陰ってきました。





五合目バス停についたのは、18:45でした。下山は2時間かからなかったですね。


今回の登山で持って行けばよかったな、、、と思ったアイテムを自分のメモとして書いておきます。


指なし手袋・・・帽子に長袖で登りましたが、ステッキを持っていた手の甲がひどく日焼けしたため

タオル・・・同様に首筋も日焼けしたため、タオルを巻いた方がいいのかな、、と
・・・弁当でもっていったサラダに塩をサラサラかけたくなったから

・・・1リットルで十分!今回は2リットルも持って行ってしまいましたが、常に1kg余分な重さを運んでいたということになります。

果物・・・オレンジ1個はもっていってよかった。またおやつとして草もち5個入りパックも人に分けてあげられたりしてグッド!


さて、今回の富士登山を前回の“波”と絡めてかくなら、

まず第一に言えることは、メリハリが大事だということです。

私は休日はどんなにゆっくりするときでも、なるべく午前か午後のどちらかは外に出て何がしかの活動をすることにしています。

前にブログで、アクティヴ・レストという言葉を紹介しましたが、


体を動かす・血の循環・心の流れ (2011年4月27日水曜日)


 休日は何もしないで過ごすより、ある程度体を動かした方が翌日疲れないのです。

今回は二連休の一日目に富士登山、二日目は漫画喫茶に入り浸ったりして((笑))ゆっくり過ごしましたが、

とても休日を有効に使えた感覚がありました。


山に登るにしてもメリハリが大事だし、勉強においてもメリハリをつけるととても効率が良く、はかどります。

考えてみたら一日をみても、朝がきて、夜があり、自然現象のすべては波のように動いているので、

メリハリ、別の表現をするなら、陰陽、緩急を意識して取り組むのが賢いやり方のようです。

人がどんなにやりたい、やらなければならないことがあったとしても、

頭で計画してそれのみをずっとやり続けるのは、どこかにひずみを生むように思います。


もうひとつ波に引きつけて言うなら、プロジェクション(投影)についてです。

富士山に登るには、ある程度“計画”というものを立てますが、その頭で考えたものを投影したものがプロジェクトです。

自分なりに計画して、富士山に登り、無事帰ってこれたのですが、これは自分の意志で計画したことを現実に投射したものです。

これを拡大して考えてみると、

もしかしたら、もっと大きなところでも“計画”なるものがあり、それが投射されたなかに、

私の今回の富士登山という投射もあるのかな、

などと考えてみたのです。

つまり自分の意志で計画したつもりでいても、実は大きな投射の中にすでに組み込まれていたことなのかな、、、などと考えるのです。

まあ、妄想みたいなものですが、、、。



さて最後に、前回ナチスに迫害されたユダヤ人の例をあげましたが、

偶然にもNHKの『100分 de 名著』という番組で、フランクルの夜と霧」が始まりました。

http://www.nhk.or.jp/meicho/famousbook/14_frankl/index.html

これは本当に名著です。

希望を持つこととは、人の生きる意味とは、、、

生きているうちに少なくとも一回は読んでおきたい本であります。


読んだことのない方は勿論のこと、一度読んだことのある人も、興味のある方は是非ご覧ください。

必ず何がしか得るものがあることでしょう!

第一回は8/1の放送でありましたが、あす8/8に再放送が2回あります。

合わせて本もどうぞ↓





お知らせでありました。




おしまい



参考:


富士登山:

富士急(富士山へのアクセス)
http://bus.fujikyu.co.jp/line/sh04.html


フランクル:

ヴィクトール・フランクル - Wikipedia

夜と霧――ドイツ強制収容所の体験記録

フランクルの著作

彦兵衛のブログ:

体を動かす・血の循環・心の流れ (2011年4月27日水曜日)





1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

そうですね。

頭の中での概念の繋がり、投射、行動。

そんな風に感じられます。