最近見たテレビ・映画で特筆すべきものを挙げておきましょう!
まず挙げておきたいのが
進撃の巨人
です。
友人に勧められて見てみたのですが、
設定がとにかく凄い!
のです。
人類は50mを超す3重の城壁に守られて暮らしており、
外には人を喰らう巨人がうろついているのです。
巨人は人間の格好をしているのですが、
知性のようなものはなく、はだかでうろついています。
人類は城壁の外の世界に、再三にわたって調査兵団を送るのですが、
兵士が巨人に食べられてしまうばかりで、
この世界がどうなっているのか、巨人とはなんなのか、
まったく掴めず、なんの成果もあげられずにいるのです。
人類は頑強な城壁に100年間守られ暮らしてきたのですが、
ある時、壁に穴が開けられ、巨人がなだれ込んでくるのです、、。
と、こんな感じでストーリーが展開していくのです。
私はまだ大して見てはいないのですが、
どこからこんな奇抜なアイデアが出てくるのか、ただ、ただ感服してしまいます。
私が観ていて感じたのは、こ
の物語をメタファーとして私たちのこの
“現実世界”の事を色々と考えさせられる
ということです。
一つには、人が家畜を食べるということについてです。
物語では巨人が人を何の躊躇もなく食べ、人々は苦悩するのですが、
同じように、私たち人間も動物を何の躊躇もなく食べています。
人間が食べられるのはダメで、家畜を食べるのがOKなのはどうしてなのか、、、
このような疑問が、ふと頭をよぎります。
これは、私の好きな漫画『寄生獣』とも共通する主題です。
また他の点として、100年間頑強な城壁に守られて安穏と暮らしてきたため、
これからも大丈夫だろう、、、と安心ししきって人々は生活しているのですが、
突如、壁に穴が開けられることで、その平穏が破られるのです。
これなんかは、3.11の地震による原発事故にも通ずるものがあるように思いました。
安心と安全は違う
といわれますが、本当は危険と隣り合わせで生活しているにもかかわらず、
いままで問題なかったから大丈夫だろう、、と思考を停止させてしまい、
ぬるま湯につかったような生活をしていることの危うさ
を指摘されているようにも感じました。
また主人公は、城壁の中で安穏とした生活をするより、
危険な調査兵団に入って外の自由な世界を見てみたい、
という思いに駆られているのですが、
これはスピリチュアル的な観点から見ても面白いと思います。
インド哲学では、私たちはこの世界のなかにとらわれてしまって、無数の輪廻を繰り返しているとされます。
まず第一に大切なことは、私たちが囚われた存在であることを知ること。
そして、その囚われた状態から、如何に自らを開放していくのかが主題となってくるのですが、
この物語の設定は、まさにそのメタファーになっているようにも感じます。
(カスタネダの世界なんかはまさにこれですね)
などなど、見ているだけで色々と考えさせられるストーリーで、とてもエキサイティングです。
テレビアニメは9話くらいまでですが、原作の漫画の方はもっと先のほうまで進んでいるようです。
漫画の方は、2011年第35回講談社漫画賞少年部門を受賞しているようです。
アニメの方は、ネットニュースでもとりあげられていました。
“快”進撃の巨人 絶望と戦う姿に共感 (MSNニュース)
相当な人気のようですね。
興味のある方はぜひご覧ください。
TVアニメ「進撃の巨人」公式サイト
進撃の巨人 - Wikipedia
6/1が映画の日だったので、映画をハシゴしてきました。
最初に見たのがリンカーンです。
映画自体は、政治的な駆け引きの場面がメインであまり面白いとは思えなかったのですが、
リンカーンの崇高さには、心打たれるものがありました。
この所、ブログで稲盛さん関連のことを書いていますが、
無私であるか、他の多くの人の幸せのためになっているか、
などといった点で共通するものを感じました。
リンカーンは暗殺され、私たちは悲しむわけですが、
実は大きな視点から見ると、殺されようが、されまいが、
大事なことは、彼の立場で、彼が自ら正しいと信じることを如何に貫き通したか、
ということだったと思いました。
また見ていて思ったのは、映画の役者同様、私たち一人ひとりもまたアクターなのであって、
ハリウッド映画に出演できることが、それがどんな役であれ、たいへん素晴らしいことであるように、
私たちがこうして現世で、生きている、生かされているのも、
実はそれ自体とてもあり得ないほどに恵まれたことなのではないか、ということです。
また、リンカーンは、奴隷を解放するという人類史上極めて大きな仕事を成し遂げましたが、
実は人間にとって大事なのは、そのような事の大きさでなく、
与えられた境遇の中で如何に思いやりのある選択が出来たか、ということであり、
実際、向こうの世界で評価されるのは、そういったひとつひとつの小さな思いやりの行為であるようです。
また私たちは、この世で役者であるとともに、また脚本家でもあり、監督でもあるのです。
必ずしも、私たちは与えられた台本通りに動く木偶人形ではなく、
私たちの選択によって、私たち自身が未来に向かって脚本を書き、人生を監督しているんだろうな、と思うのです。
リンカーンをみて、このようなことを感じました。。。
もうひとつ見たのが、トム・クルーズ主演のオブリビオンです。
SF映画というのは、当たり外れが大きく、
はずれの映画を見ると、
こんな映画を見るのに2時間も費やしてしまったのか、、
と自己嫌悪に陥るのですが(ちょっとおおげさですが(笑))
この映画は、SFならではの映像の壮大さ、美しさが際立っており、
ストーリーも観ている 者の意表をつく展開があったり、
最後に暖かい気持ちにさせられたりと、よくつくられていました。
役者も、主演のトム・クルーズは抜群のいい演技をしていましたし、
他に私の好きな役者の一人であるモーガン・フリーマンも超意外なところで出てきたりして、
とても見ごたえのあるものでした。
オブリビオンの主題も、やはり、最初に紹介した進撃の巨人のように、
安穏とした生活に浸りきってしまって、他の可能性を考えないことの危うさであるように思いました。
これ以上書くとネタばれになってしまうので、ここらへんでやめておきましょう。
映画館で見る価値大です。
久しぶりに、SFらしいSFを観たなと、SF好きの彦兵衛納得の作品でありました。
いや~、映画って楽しいですね~、
日本のアニメもね!
おしまい
参考:
TVアニメ「進撃の巨人」公式サイト
進撃の巨人 - Wikipedia
リンカーン - Yahoo!映画
オブリビオン - Yahoo!映画
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