この絵、見たことないですか?
今、葉山でレーピン展というのをやっていて、観に行ってきました。
http://www.moma.pref.kanagawa.jp/exhibition_hayama/repin/repin/index.html
タイトルでは、
ロシア近代絵画の頂点
と銘打ってありましたが、
レーピン、は、誰?
ってな感じでありました。
あまり期待しないで観に行ったのですが、
昔教科書などで見たような絵がわんさかあり、
びっくりしてしまいました。
最初に挙げた絵(ヴォルガの船曳き)は、さすがに来ていなかったのですが、
それの習作(下絵になったやつ)が来ていました。
この絵なんかも、メッチャ有名ですよね↓
思いがけなく (1884-1888)
実際この絵を目の前にすると、
その場の一瞬の張り詰めた緊張感が伝わってきて、すごい迫力でした。
私が好きだったのがコチラ↓
鉄道監視員、ホチコヴォにて
向こうに地平線が広がっていて、線路もその彼方に伸びていってるのでしょう。
その広大なロシアの大地の片田舎の駅で、もくもくと働いている駅員さんに思いを馳せると、
なんだかとてもやるせない気持ちになりました。
似たような感慨を起こさせたのがコチラの絵↓
巡礼者たち
巡礼というのは、聖地をまわっているということですよね。
でも表情も暗く、身なりも貧しくて、
彼らをそうまでして巡礼に駆り立てているのはなんなんだろう、、
と思ってしまうのであります。
ふつうにみていていいな、と思ったのがコチラ↓
休息 ― 妻ヴェーラ・レピーナの肖像
レーピンは家族を題材にした絵をたくさん書いてますが、
奥さんがリラックスして寝ている感じ、表情、布の質感とかよかったです。
フランスの印象派の影響を受けて、実験的にこんな絵も描いていたようです↓
あぜ道にて― あぜ道を歩くヴェーラ・レピーナと子どもたち
すごくふわぁーとしたいい感じの絵なのに、
どうして空が曇っているのかなぁ、、、
と、この点にちょっと不満を持ちました。。
コチラは展示されていたものではありませんが、
おそらく娘さんだろうと思います。
こんな写実的な絵も描いているんですね。
すごかったのが、レーピンの交友関係です。
文豪レフ・トルストイの肖像
深い知性を感じます。。。
他に、トルストイが馬を引いて農耕をしている絵もありましたが、
ネット上から見つけられませんでした。。
トルストイといえば、いまNHKの100分 d e名著という番組で老子をやっているのですが、
トルストイは老子の影響を強く受けたのだとか。
(老子を初めてのロシア語に訳したのがトルストイだそうです。。。)
こちら誰かわかります?
エジンバラ大学教授のガウンを着た
化学者ドミトリー・メンデレーエフの肖像
絵を見てわかるわけないですよね。。
でもこのお方、あの元素の周期表を作ったメンデレーエフさんだそうです。
すげ~、こんな人だったんですね。
他に、パブロフのイヌとして条件反射で有名な、
あのイワン・パブロフさんの肖像画なんかもあるということが解説にあり、
ネットで探したろ!
と思ったのですが、これまた残念、見つけることができませんでした。
レーピン展、あまり期待しないで観に行ったのですが、
そのド級の迫力に、圧倒されっぱなしでした。
絵のテーマからは、ロシアの民族性や歴史などか感じられ、
ロシア人の矜持を実感するとともに、
絵を見ているだけで、
ロシアの大地の匂いを嗅いだ気分になりました。
絵をみてかなりおなか一杯になったのですが、
やっぱり実際のおなかはペコペコだったので、
昼食は近くのイタリアンで食べました。
http://tabelog.com/kanagawa/A1406/A140602/14036164/
この店は、日本の古民家でやっていて、
木の香りただよう素晴らしいたたずまいです。
前に一回、自転車で来たことがあるのですが、
来てみて初めて完全予約制だということを知り、
いつかリベンジを果たしたいと思っていました。
味は、食べログの評価の通り、絶品でありました!
値段もコースで2千円代とリーズナブル。
2人で行って、別々のパスタを頼むと、
小分けにしてそれぞれ出してくれるという粋なサービスもしてくれました。
ロシアの絵の感想をあーだ、こーだといいながら、
美味しい料理に舌鼓をうち、
楽しいひとときをすごした1日でありました。
おしまい
参考:
レーピン展
http://www.moma.pref.kanagawa.jp/exhibition_hayama/repin/repin/index.html
NHK 100分 de 名著
http://www.nhk.or.jp/meicho/
食べログ(イル・リフージョ)
http://tabelog.com/kanagawa/A1406/A140602/14036164/
イル・リフージョ
http://www.ilrifugio-hayama.com/
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