3月のある晴れた平日に、
是非、行きたいと思っていた
吉田博展
を観に上野まで行って参りましたー!
東京都美術館:吉田博展 2021年1月26日(火)~3月28日(日)
上野は桜がぼちぼち咲いていました。
↑こちらの並木はまだ開花前。
一部、満開近く咲いている桜の前で、
皆さん、写真を撮っていました。
咲いている桜をちらちら見たのち、
はやる気持ちを抑えつつ(笑)、
東京都美術館に向かいました。
平日の午前中だったので、まあまあすいていました。
吉田博氏の絵が、年代順に並べられていて、圧巻の展示となっていました。
印象に残った絵をあげていきましょう。
水彩画 上高地の夏 1915
これは初期の水彩画ですが、これを見るだけでも、
吉田博氏の山への愛、自然に対する畏敬の念が感じ取れます。
吉田氏は登山をこよなく愛していて、実際に山に登って何日も留まり、そこで絵を描いていたそうです。
美術館内で、吉田博を知るための動画が上映されていましたが、
その中で、黒田清輝氏との確執が取り上げられていて、
コミカルに説明がされていて、とても楽しめました。
吉田博氏は反骨精神の塊だったようですね。
上映されていた動画の中で、う~ん、と思ったのが、
彼は、自然の中で『仙骨』になって絵を描かなければいけない、
と述べていたことです。
仙骨とは、仙人の境地と解説されていました。
自然の中に分け入り、自然と一体となって、その境地を描くということでしょうか。
私は、彼の山の絵を見るたびに、
自分が山に登った時に感じる空気感や静寂をよく表現できているなぁ~、素晴らしいなぁ~、
と感心します。
また彼は、自然の中だけでなく、色々な国に出かけて絵をかいてます。
まずはアメリカシリーズから印象に残ったものを挙げると、
エル・キャピタン 1925年
面白い山ですね。
山肌のカラフルな色彩が良いです。
私は歌川広重の箱根を思い起こしました。
ナイヤガラ瀑布 1925年
これ、版画か、ヤバ過ぎるだろ、、。
まず色の多さ、特に他の絵でもそうですが、青の色彩の多様さが凄いです。
動画の解説によると、江戸時代の浮世絵で擦りは10回程だそうですが、
吉田氏の場合は、多い時は100回近かったそうです。
桁違い!
版画なのに、筆で描いたような、もわもわした水蒸気の感じとか、凄過ぎます。
これは、売店でA4のポスターを売っていたので買いましたー♪
レニヤ山 1925年
以前の展覧会で、A4版ポスターを購入し、今でも部屋に飾っています♪
こちらは、本物はもっとピンクが鮮やかで、見ているだけでウキウキしてくる絵です。
水面に映った山も素晴らしいです。
吉田博氏は、当時の画家がみなフランスに行くところ、
敢えてアメリカに渡り、自分の絵を売ったそうです。
相当に売れたそうで、小学校の初任給の10倍のお金を得たとのことです。
次は、欧州シリーズから、
ウェテホルン山 1925年
山の形が独特で日本でないことが分かります。
山肌の質感、グラデーション、手前の緑の鮮やかさ、
春でしょうか、生き生きとした感じ
景色全体から生命の躍動を感じます。
小さい描写ですが、氷河のグラデーションもヤバかったです。
マタホルン山 1925年
こちらは、前にブログでも紹介しました。
マッターホルンのとんがった感じと、手前の建物の尖塔が対比されていて、広重とか北斎の遊び心を思い起こします。
彦兵衛のブログ:
紹介したい絵が多すぎて、
残りは次回にしますねー、、。
<(_ _)>
つづく、、
0 件のコメント:
コメントを投稿