私は最近、整体ではないのですが、東洋医学関連の本をちょうど読んでいたので、ついでなのでここで紹介しておきましょう。
この本は、指圧の本なのですが、これまで読んできた東洋医学関連の本の中で飛び抜けて面白く、インスパイアーされる本でした。
何よりまずいいと思ったのは、すべて自分の言葉で書いているという点です。
よくこの類の本は、古典の言葉をちりばめる事で自らを武装しているものが多いのですが、
この本は、真っ正直に、自分の実感を、自分の言葉で表現していて、とてもわかりやすく、
それでいて、とてもつもなく深遠かつ根源的なことを述べているのです。
私がこれまで読んできた幾多の東洋医学系の本の中では、ホントずば抜けていました。
まず私が驚愕させられたのは、ツボというのは決まった位置にあるものではなく、人によって、また時間によって変わる流動的なものであるということ、
そしてツボの位置の探り方は、
相手がどこを圧して欲しがっているのか
ということを想像する事によって「見えてくる」という点でした。
この方法は、相手を自分から切り離して客観的な個物としてみる科学的なあり方とまさに対極をなすもので、
著者はこれを原始感覚といういいかたをされていますが、
私はこういう統合的・共感的な見方こそ現代にもっとも欠落している視点だと思ってきました。
科学のように現象を分割して、分類・分析して、という手法が全くダメというのでは勿論ありません。
科学は科学の手法で大きな成果を上げてきましたが、
それがすべてではないし、科学の方法がすべてであるというのでは、生命の本質をはずしたあまりにもったいないことだと思うのです。
しかし一方で、こういう気のようなものを扱うひとが、科学的・論理的な思考ができなかったり、
単なる思い込みやカルトのようなものであることも多々あるので、気のような世界は常に日の当らないじめじめした所においやられてきましたが、
これからは科学的・論理的な思考が出来ながら気を実践し、また科学の方法から気のような世界にアプローチしていくということが行われていくのではないかという"気"がします。
というのも、私は卒論で、
『身体(からだ)を吹く風について』と題して
チベット医学における気に相当するルン(風)とその身体観を扱い、
現代の教育に欠けている視点、科学的な手法にかけているものは何かを書きたい放題に書いたので、
このような統合的な見方については常に興味をもっているのであります。
東洋医学や気などに興味のある方は、この本、是非ご一読をお勧めします。
(たんなるアヤシイおじさんなのかもしれませんが、、、ご自身でご判断ください)
以下に目次を載せておきますので、興味のある方はご覧ください。
まだつづくかも、、、
参考:
遠藤 喨及 (著)
「気と経絡」癒しの指圧法 (講談社プラスアルファ新書)
気と癒しのタオ療法
http://www.taoshiatsu.com/jp/
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