8/1は映画の日だったので、
待ちに待った宮崎駿監督の最新作
『 風たちぬ 』
風立ちぬ - Yahoo!映画
風立ちぬ 公式サイト
を見てまいりました。
今回の作品は、大人向きの作品で、
今まで出てきたような子供が好むようなキャラクターが出てくる訳でなく、
また宮崎駿の遺言とまでいわれていたので、
どんな作品かとても期待していました。
2時間の映画が終わってみると、
んんんっ?
という感じでした。
いまいち深みがなく、どっちつかずの中途半端な作品になっていました。
どっちつかず、というのは、
一つは主人公の恋愛にまつわる話、
もう一つは主人公が情熱を傾けている戦闘機製作の話なのですが、
どちらもあっさりしていて、
えっ、もうこれでおしまいなの!?
といった感じでした。
肩透かしを食ったというか、いまいち没入できませんでした。
私は自分が見る前の回で映画を観ていた人が、
シアターから出てきたときの反応を結構観察しているのですが、
出てくる人たちの雰囲気が、やはり私が観終わったときに感じたのと同じ雰囲気をまとっていたので、
大方の人も同じように感じていたように思います。
これが遺言、遺作だとしたら、あまりに残念だな、と思いました。
というか、こういう言い方は失礼かもしれませんが、見終わったときに私の中に浮かんできた言葉は、
宮崎さんも老いたな、、、
という言葉でした。
本当に失礼だと思うのですが、この一言が私の偽らざる感想でした。
でも、さすがにジブリ作品だけあって、映像は美しいし、音楽もピッタリ、笑える場面もあったりして、見どころは満載です。
また他の見どころとしては、
主人公の声優を演じたのは、エヴァンゲリオンの監督庵野さんなのですが、
その声があまりにハマりすぎていて、びっくりしました。
あんなに綺麗な、深みのある声だったっか、、、と、これには本当に驚きました。
見どころはたくさんあるで、映画館で見ても損ということはないでしょう。
これから映画を楽しみにしている方もいらっしゃると思うので、感想はこれくらいにさせていただこうかと思います。
おまけとして、私が映画の前に見た風たちぬのテレビの特番を紹介しておきましょう。
私はこれを見ていたおかげで、ストーリーをさらによく理解できました。
内容は、堀越氏が制作した戦闘機に関するものです。
堀越氏の息子さんが出演されて色々説明されていました。
映画の中で作る戦闘機はこの九試単戦です。
しかし堀越氏が最初に作った飛行機は、この一つ前の
七試艦戦といわれるものです。
要求性能↓
こちらが堀越氏の製作した七試艦戦↓
全然ダメだったようです(笑)
中島飛行機が既存機の延長で作っていたのに対して、
堀越氏の機体は、鈍重であったにもかかわらず、
新しいものに挑戦しており、光るものがあったようです。
醜いアヒルの子って、、、(笑)
(そのままですね)
結局、両機とも要求性能に及ばす不採用となります。
その後、また海軍からの発注がありました。
九試単戦の依頼です。
またまた中島飛行機との一騎打ちとなりました。
もちろん迎え撃つは、三菱の堀越二郎氏です。
堀越氏は、前回の七試艦戦の失敗を参考に、
以下の点を改良しました。
この沈頭鋲(ちんとうびょう)は、
映画の中でも出てきます。
さて、両社の機体はどのようになったのでしょうか!
中島飛行機は、またまた既存機の改良型だったようです。
しかし堀越氏の飛行機は、、、
非常に洗練されて美しく、性能も抜群だったようです。
なんと、この飛行機の動画、設計図は残っておらず、
現存するのは上の3枚の写真のみだそうです。
しかし、、
ラジコンマニアの大橋さんという方が、
写真から九試単戦を再現したのだそうです。
大橋さん自作九試単戦 (Mitsubishi KA-14) - YouTube
MRCさんに宮崎監督と石坂浩二さんがいらっしゃいました - YouTube
九試単戦は、海軍の要求性能を大きく上回り、
欧米の戦闘機の性能も優に抜いてしまったそうです。
こうして九六式艦上戦闘機として海軍に採用されました。
(しかし試作機にあった逆ガル型の主翼〔主翼が反っている形〕は採用されていません)
その後、堀越氏はゼロ戦を開発し、
戦後はあの名機YS-11の設計にも携わったそうです。
以上の予備知識があると、
風立ちぬをさらに楽しめると思うので載せておきました。
さて、この日、映画の日ということで調子に乗ってもう一本、
やはり戦争に関わる映画を観てきました。
『 終戦のエンペラー 』
です。
こちらも第二次世界大戦の日本を題材にしたものです。
前に映画を観たときの予告がとても面白そうだったのと、
映画の評価をみてもかなり高めだったので、見てみました。
しかし、こちらも
アレッ、これでおしまいですか、、、
という感じで終わってしまいました。
こちらも主人公の恋愛とともに、
天皇の戦争責任をどのように回避するか
についての話が同時並行で展開されていくのですが、
やはりどちらもあっさりし過ぎていて、
あ、これで終わりなんだ、、、
という感じでした。
ただ、最後に天皇がマッカーサーと対談する場面で、
今までの調査で天皇にどうやら戦争責任はなさそうだということがわかっているにもかかわらず、
天皇みずから、
戦争の責任はこの私ひとりにあります、国民に責任はありません、
と言い放っているところに、天皇の崇高さ、気高さを感じました。
ハリウッドが作っただけあって、アメリカ人にとってはこのような態度が新鮮に感じるのかもしれません。
あと、終戦の間際に、天皇みずからが終戦を強く促したこと、
また玉音放送をやめさせるために、その録音テープを奪おうと、陸軍の兵士1000人が反乱を起こしたという描写がありましたが、
実際にそんなことあったのか、、、と思いました。
期せずして、日本の太平洋戦争に関わる映画を二本観てしまいました。
映画が終わって、外に出ると、
外の港にはイージス艦が何隻も停泊しているのが見えました。
これ一隻つくるのに、いったいいくらかかってんだよ~、
なんて思いながら眺めていました。
昔日本は、藩同士で、敵だ、味方だと戦争をしていました。
いまで言えば、お互いの県同士が、
あいつらは敵だ、味方だとかいって、お互いに軍艦などをもっていたのであり、
それがどれだけ滑稽な事かがわかります。
世界情勢にしても、おそらく多かれ、少なかれ同じようなことをやっているんだよなぁ~と思うのです。
こんなことにお金を使わず、もっと別のことに使ったら、いったいどんな世界になるんだろうか、、
とちょっと想像してみたりしていました。
そんな中、軍艦の中に、オレンジ色の船体を輝かせた
南極観測船 しらせ
が停泊しているのが目にとまりました。
そのオレンジ色のどっしりとした巨大な船は、
灰色一色の軍艦の中にあって、ひときわ際立っていました。
あたかも、人類が目指すべき道を指し示しているように。。。(おげさか、、)
そのオレンジは、白一色の南極でもよく目立つようにそんな色をしているのだと思いますが、
スペースシャトルのブースターのオレンジ色とも重なり、
人類が協力して何かを成し遂げようとする象徴のように感じました。
いつか、人類が対立することを乗り越えて、お互いを友人、家族、として協力しあえる日がくるといいなぁ、、、
などと、真夏の日がふりそそく軍港をみて、そんな夢想にふけっていました。。。
そういえば、ハワイに行って、パールハーバーを訪れたあたりのことをまだアップしてませんでしたね。
夏の間にでもアップしなくては、、と今回の映画を観て強く思いました。
夏中のアップを目指して、頑張ってみます!
おしまい
参考:
風立ちぬ - Yahoo!映画
終戦のエンペラー - Yahoo!映画
風立ちぬ 公式サイト 九試単座戦闘機 - Wikipedia
大橋さん自作九試単戦 (Mitsubishi KA-14) - YouTube
MRCさんに宮崎監督と石坂浩二さんがいらっしゃいました - YouTube
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