本日は、前回に引き続き、白熱教室 "幸福学" に関連して、
第一回の講義をしていたエリザベス・ダン博士
の著作、
を紹介しようと思います。
宝くじにあたったら、そのお金をどう使うか?
多くの人は、宝くじに当たったとしたら、そのお金を
① 物の購入に
② 自分の為に
使うということを共通してあげるそうですが、
実はそのような使い方は
人をあまり幸福にしない
のだそうです。
物を買うのではなく、経験を買うことに、
自分の為でなく、他人の為にお金を使うこと
へとお金の使い方をシフトさせることで、
自分の幸福度が劇的に変わるのだそうです!
エリザベス・ダン博士は、幸福になるためのお金の使い方には、
5つの原則
があると述べています。
① 経験を買う
② ご褒美にする
③ 時間を買う
④ 先に払って後で消費する
⑤ 他人に投資する
以上の5つが幸せになる他のお金の使い方のポイントだそうです。
① 経験を買う
物を買うよりかは、経験を買う方が、人は幸福を感じるのだそうです。
これは、感覚的にわかるような気がします。
物を買うと、それがあとあと色々な意味で重荷になってくることがあるように思います。
例えば、一つ例をあげると、
車を購入することに関してです。
私は車は持っていませんが、
車を持つことで、車の購入費がまずかかり、
駐車場代、ガソリン代、保険、車検代などなど
たとえ車に乗らなくても、それを維持するための諸々の費用が日々生じてきますし、
それをメンテナンスする労力が掛かってきます。
また車に乗ることで、事故にあう確率が格段に高まりますし、
運動をしないので、不健康になるし、
また運動によって得られるであろう幸福感を感じられなくなります。
私は物を買うとき(特に高額なものを買うとき)には、
その物によって
"トータルで"自分が本当に満足を得られるのか、
あるいは、
その物を購入することで、逆に自分がその物に制限束縛され、支配されないか、
を考えてみます。
必要なものはもちろん買いますが、
多くの人がもっているからといって、
それが必ずしも必要なものであるとは限りません。
またそれが人に幸せをもたらしているとは限らないのです。
一般に、
物を買うことに対する満足は時が経つと共に減少していく
のに対し、
経験を買ったこと(たとえば旅行など)に対する満足感は、時の経過とともに高まる
のだそうです↓
① 物より経験を買うこと
に対するまとめが、
章の終わりに挙げてありました↓
② ご褒美にする
これは、欲しいものがあったとしても、
すぐに購入してしまうのではなく、何がしかの制限をかけることで、
同じく物を購入するにしても幸福度が断然増すということです。
私はこれで思い出すのが、小さいときに欲しいものがあったときのことです。
ウチの教育方針?として、欲しいものがあっても、
少なくとも1か月は待って、それでも欲しかったから買う
というものがありました。
プラモデルなど、欲しいなぁ~、と思っても一か月は買えません。
でも、その一か月待つ間は、とてもワクワクしていたように思います。
また買った時の感慨はひとしおです。
そして不思議なことに一か月待つ間に熱が冷めてしまうものもあり、
そういうものはたぶん必要なかったのだと思います。
買っていたとしても後悔していたかもしれません。
その時に買わないと手に入らない、なくなってしまう、
というものも少なからずあります。
でも、私は今だに、どこかでこの制限を自分に課しているところがあり、
買い物に関してはかなりカタイ方だと思います。
それでもだいぶその呪縛?からは逃れられるようになったように思いますが(笑)。。
逆に、高いものをあまり迷いもなくポンポン買ってしまう人に対しては、
私はなんとなく可哀そうな人だな、、、
と感じてしまいます。
そして今まで見てきた感じでは、
そのように高い物でも平気でポンポン買ってしまう人は、
物を大事にしない傾向があるように思います。
② ご褒美にする
のポイントが以下になります↓
企業なども、この方法を採用しているようで、
なんでこの商品、途切れがないように毎回置かないんだろう、、
と思うことが時にあるのですが、
人のこの特性を利用して、常に新鮮さを失わせない戦略なんだと、
この本を読んで初めて気づかされました。
皆さん、勉強されてるんですね~!
③ 時間を買う
目先のお金をケチって、
膨大な時間、労力をかけていることがあります。
たとえば、本を買うのに、たかが数百円ぐらいの違いなのに、
色々な古本屋を回って時間と労力を費やすというのは、
昔よくやっていました。。。
本書でも以下のような例が挙げられていました↓
得られるであろうお金を、時間や労力で換算してみる
という視点は、常にもっておく必要があるように思います。
③ 時間を買う
のまとめ↓
④ 先に払って後で消費する
この考え方は、先日の
お金と感情と意志決定の白熱教室
でも取り上げられていました。
人はお金を払う事に苦痛を感じるものです。
したがって、何か望ましくないことに制限を掛けるとしたら、
その消費ごとにお金を使っていることが目でわかるようにし、
逆にお金をもっと使ってほしいことに関しては、
自分が消費したことを感じられないようにする
ということが述べられていました。
例えば、飲食店での飲酒をやめさせたかったら、
一杯飲んだごとに、そのお金を払うようなシステムにすると、
人は飲むことを控えるはずです。
逆に、例えばクレジットカードなどは、
お金を支払った感覚がないので、
消費が拡大する傾向にあるのだそうです。
こうして、社会的に望ましいこと、望ましくないことに対して、
それぞれ課金のシステムを工夫することで、
社会をよりよいものにすることができるのではないか、
と提案されていました。
少しそれましたが、
先に支払ってしまった方が、
あとあと楽しみが増えるということです。
以下が、
④ 先に払って後で消費する
のまとめです↓
⑤ 他人に投資する
これは、前回の幸福学の4つの要素と共通するものですね。
自分の為でなく、人の為になることをすることで、
逆に自分が幸せになれるということで、
それをお金に関して述べているものです。
以下が、そのまとめになります↓
以上が、幸せになるためのお金の使い方です。
なんとなく、経験的にわかっていても、
こうしてハッキリと提示されると、なるほど!、と思うものです。
幸せには、瞬間的に幸福感を感じられるものから、
長期間にわたって幸福感を感じられるものがあり、
またその幸福感を得るために支払われる代償に関して後先
があります。
瞬間的な幸福感で、その代償をあとに支払うものとしては、
たとえば麻薬あるいはそれに類するもの(お酒など)があります。
これらは簡単に幸福感、いわゆる快楽を得ることができますが、
それは長続きせず、
しかもそれを摂取することに対する代償は大きなものとなってきます。
犯罪なんかも、この類に属する幸福?だと思います。
かつて当ブログで、ドラッグに関するものを取り上げたことがありますが、
その常習者の本の中のことばで、
容易に得られる快楽に対する代償は大きなものとなる
という趣旨のことが述べられていました。
まさにその通りで、
本当に長続きする幸せを感じたかったら、
その逆の先に代償を払って、
(例えば運動など)
長期的に幸福を感じられるもの
(自分の為でなく、他者の為など)
にお金や時間を使う
ということになるのでしょうか。
しかし、ドラッグも経験を買う?という点では、評価すべきところがあるのかもしれませんね(笑)。
日常でお金を使う場面で、以上の
5つのポイント
を考慮してみたいと思いました。
皆様も、どうぞ参考にしてみてください。
おしまい
参考:
白熱教室 幸福学
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