なんと彼女の腸の中には、
牛などと同じ腸内細菌
がいて、野菜からたんぱく質を生産する機能を備えていたということが分かったのだそうです。
このような細菌はすべての人の腸内細菌にある一定の割合で存在するそうなのですが、
体が小食の状態にさらされることで、この細菌の割合が通常の人の何倍にもなったのではないかと推測されるそうです。
また血液を調べると、免疫を司るインターフェロンαの値が通常の人の四倍ほどもあったのだそうです。
甲田医師の指導をうけて小食や断食を実践している人たちは、おおよそこの値が通常の人の2-4倍ぐらいあるそうで、
したがって、ガンなどが治ってしまうのもこのような数値から裏付けられたそうです。
前に90代にして現役の医師である日野原さんの食事内容をとりあげましたが、
彼の食事内容も相当な小食です。
90代で医師の仕事をこなし、執筆もし、その他諸々のことをやって一日睡眠が3-4時間というのは、
"小食にもかかわらず"というべきではなく、おそらく"小食だからこそ"できるのだと思われます。
日野原さんは牛乳を飲み、肉も食べているようですが、その量がとても少ないのでまったく問題ないのだと思います。
牛乳は、もともと仔牛が数か月で体重を2倍とかにしてしまうほどの爆発的な栄養素を備えていますが、
そのような物をふつうの食事でカロリーを十分にとっている大人が毎日摂取していれば、
体にそれなりの変化(ガン細胞の促進化など)が起きない方がおかしいと思われます。
食事で大事なのは、その量と質といえるでしょう。
私はナムカイ・ノルブ リンポチェの次の言葉を思い出します。
「どんな体に良いものでも、取り過ぎれば毒となり、毒も少なく取れば薬となる」
これはチベット医学に伝わる教えなのかどうか定かではありませんが、食の本質をよくとらえていると思います。
世界各国の長寿地域の人たちは、牛乳あるいはヨーグルトを取っていることが多いそうなのですが、
彼らはもともと野菜をたくさん食べ、また食事全体のカロリー摂取量もおそらく、先進国の平均的なものより少ないのだと思われます。
※参考:かつてNHK教育でやっていた家森幸男氏による世界各国の長寿研究のテキスト より 長寿地域の食の共通点↓
話しが逸れてしまいましたが、甲田氏が推奨する断食療法は、もともと西勝造(1884~1959)
という人が創設した健康法なのだそうです。
この健康法には、西式体操と呼ばれるものがあり、その中には金魚運動などもあります。
むかし通販の宣伝で金魚運動のための機器というものをテレビで見た記憶があるのですが、
あの運動も西式健康体操に由来するものなのだったのかな、と今になって思います。
この西式体操には他に幾つかあるのですが、この金魚運動も含めやってみると気持ちいいものが幾つかあったので、自分の運動メニューの中に取り入れました。
自分にあった運動・体操を模索している方は参考になるかもしれません。
現代の医学は、おそろしいほどに細分化していて、人間全体を見るという視点がなくなっていますが、
昔の療法には、人間全体をみて、食事や運動、心の持ち方などの基本的な所を修正することで病を克服するという
ある意味シンプルで効率の良い、理にかなった方法がとられていることが多かったように見受けられます。
病にはそもそも、その人の欠けている点、偏っている点を自然が指摘してくれているというポジティヴな捉え方がその根底にあったように思います。
病や死を敵として撃退しようとするのではなく、それを理解し、魂の成長のいい機会としてとらえる視点が現代の医療にもっとあっていいと思うのです。
このような民間療法も参考にしながら、健康や病を人任せにするのではなく、自分にあったいい習慣を身につけていけたらと思うのです。
おしまい
参考:
家森幸男氏の著作
西式健康法
http://www.nishikai.net/japan/
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A5%BF%E5%BC%8F%E5%81%A5%E5%BA%B7%E6%B3%95
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