2012年1月28日土曜日

恐るべし、ストレッチの効果!?



私は毎日の自分の運動(体操)の中にストレッチを組み込んでいます。

もうだいぶ前からやっているので、前屈では両手のひらは余裕で床に着くし、

足も前後・左右に180度開脚できます。

実際やってみせると、みんな結構びっくりするようですが、

私はいつもやっているので当たり前になってしまっていて、

逆に体の固い人を見ると、動くのたいへんじゃないかなぁ~などと思ってしまいます。

まぁこれは、むかし器械体操をやっていたことの名残もあるのですが。


しかし柔軟性にも上には上がいて、中国雑技団の人の異常な体の柔らかさなんかは、

体がいったいどうなってんだろうと前々から疑問に思っていました。

そんな中、先日のNHK 試してガッテンで

30秒で肌が!血管が!冬の若返りストレッチ

というのをやっていました。


その中で、体が柔らかい人とそうでない人はどう違うのか、ということをやっていたのですが、

彼らの違いは骨格や筋の長さではなく、

筋肉の柔軟さが違うのだそうです。


これは映像で紹介していたのですが、

柔らかい人の筋肉は、チューインガムのようにびよよ~んと筋肉が伸びるのに対して、

体の固い人の筋肉には、その柔軟性がなくほとんど伸びないのです。


私は柔軟をやることで、筋自体が次第に伸びているのかと思っていたのですが、

考えてみたら、筋自体が伸びていたら、伸びきったパンツのゴムみたいに締まりのない状態になる訳で、

関節が瞬時に動いたりする訳ないですよね。

思い込みはコワイ、コワイ!

なんと柔軟性があるというのは、筋肉自体がしなやかになるということだったのです。


この番組の今回の主題はこのことではなく、柔軟をすることで、

血管年齢を若返らせることが出来る

ということが分かったということでした。

つまり老化とは、タンパク質が糖化することだそうなのですが、

そのひっついていた糖をストレッチによって引っぺがし

まさにアンチエイジングしてしまうのだそうです。

これは恐るべしですね。

そういえば子供はみな体が柔らかいですが、大人になるにつれて体が固くなっていきます。

体の柔軟さが老化の度合いを示しており、逆に体を柔らかくすることで肉体を若返らすことが出来るということのようです。


私は前から、

筋トレをすること=筋肉を収縮させること

に対して、

ストレッチをすること=筋肉を伸ばすこと

にどのような違いがあり、それぞれがどのような作用を心身に及ぼすのか疑問に思っていました。


私の中では、

筋トレやジョギングは、脳内ホルモンでいえばドーパミンなどを放出させ、

やる気を起こさせるものという感じで、

ストレッチは、ヨーガに代表されるように、

心を穏やかにする、脳内ホルモンではセロトニンなどが放出されるのかな、

と思っていました。

今回脳内ホルモンなどについては触れられませんでしたが、

恐るべきアンチエイジング効果があることがわかったそうです。


またもっとスゴイことに、長年喫煙をしてダメになった肺を復活させるストレッチなるものも紹介されていました。

(これは番組HPにイラスト入りで説明してあります。)

人間の体には、物凄い潜在的な回復力がもともと備わっているんですね。

こんなのはタダなんだからどんどん利用しないとモッタイナイなと私などは思ってしまいます。


今回ゲストとして、2人の先生が紹介されていましたが、

昭和大学教授…本間生夫

国立健康栄養研プロジェクトリーダー…宮地元彦

お二方とも本を出しているようなので、気になった物を読んでみようかなと思っています。







おしまい




参考:

NHK 試してガッテン
30秒で肌が!血管が!冬の若返りストレッチ
http://www9.nhk.or.jp/gatten/archives/P20120125.html

アマゾン:

宮地 元彦氏の著作

本間生夫氏の著作

2012年1月25日水曜日

ゲーミフィケーション



皆さんは、このニュースを聞いたことありますか?

難問のタンパク質構造をゲーマーが解析

タンパク質の3次元的な分子構造を明らかにするオンライン・ゲーム『Foldit』で、科学者たちが10年間にわたって解けなかった難問を、ゲーマーたちが10日以内に解くという快挙があった。


また、少し前にNHK爆問学問
の中で、

イギリスの新聞社が始めたシリアスゲーム「地元選出議員の経費を調べよう」には2万人以上の市民が参加、議員の不正な経費請求を次々に暴き、その結果28人以上の国会議員を辞職に追いこんだ。

ということが紹介されていました。

NHK爆問学問:FILE171
「君はシリアスゲームを知っているか?」


私はこれらを別々のソースから耳にしていたのですが、

このような世の中の実際の問題をゲーム感覚にしてみんなで解決してしまおうというのを

ゲーミフィケーション(gamification)

というそうで、これはいまや世界的な潮流になりつつあるということを

NHKクローズアップ現代:
ゲームが未来を救う!?
 ~広がるゲーミフィケーション~


でやっていました。


これは、先にあげた科学の問題から、地球環境問題、政治、仕事など、あらゆる分野への応用が進んでいるというのです。

私はこれをみて、あ、時代が変わって来てるなぁ~と思いました。


ある物事に取り組むのに、四角四面で眉間にしわを寄せ、一部の人が努力してとりくむのではなく、

自発的な参加者によって楽しんでやっているうちにいつの間にか解決してしまう

というのは素晴らしい手法であり、これがそもそも学問や研究、商売などの原点だと私は思います。

これは、ある意味でエネルギー革命です。

人間のエネルギーの使い方を変えるものだからです。

努力しなければならないというと、あまり乗り気になりませんが、

楽しんでやるというのは、エネルギーが湧いてくるものです。

困難なものを楽しんでやっちゃうというのは、まさに発想の転換であり、

人間におけるエネルギー革命ではないかと思うのです。


そういえば、雷に2回打たれたことのあるアメリカ人臨死体験者(ダニオン・ブリンクリー氏)が、

人々があまりにあの世のことに無知すぎて不幸に陥っている現状に、

一般の人たちが精神世界のことを探求するのに、ギャンブル的な要素を導入できないものか、

ということを本の中で述べていましたが、まさにこれだな、と思いました。


ダニオン・ブリンクリー著書




私達は常にやらなければならないことをたくさん抱えています。

それを単に義務やルーティーンとしてやるのはあまりにつまらなさ過ぎます。

どうせだったら毎日新鮮な気持ちで楽しんでそれらに取り組みたいものです。

そのヒントとして、このゲーミフィケーションという手法は一つの画期的なアイデアだと思います。


何度もブログで取り上げていますが、受験なんていうのも嫌なものです。

でもこれこそ、

与えられた時間の中で、相手のルールに則って、いかに高得点を上げるか

というゲームそのものです。

こういうものこそ発想の転換から、勉強をゲーム的な方向にシフトしていくというのはとても大切なことです。

私は昔はよくゲームにハマっていましたが、ゲームと勉強の違いってなんでしょうか。

一つには、ゲームはやっていること自体が楽しい、というのがあります。

でも勉強もやり方を変えれば楽しいものへと変わります。

例えば、クロスワードパズルや数独などはなんで楽しいのでしょうか。

これは考えること自体が人間にとって楽しい事だからです。

従って、勉強においても考えて、解く楽しさを味わえるような方法にもって行くとはかどっていきます。

ではその為にやることは何か?

人間が楽しいと感じるのは、簡単すぎる物でもなく、難解すぎてちんぷんかんぷんのものでもなく、

その中間ぐらいにあって、ちょっと考えたら解けるかも、、、という問題です。

ゲームでは、予備知識があまりなくてもやっているうちに段々やり方がわかってくるものですが、

勉強は、まず基礎知識を仕入れなくてはなりません。

そしてその基礎知識をもとに、やさしめの問題から解いていくということが大事になってきます。

あとは、ゲームは飽きたらやめられるという利点があります。

でもなぜか勉強は飽きても、ある一定の時間とか、一定の分量をこなすまでやらなければならない、

とかいう思い込みがあります。これはまったくのナンセンスです。

飽きたらすぐやめましょう。で、次のことをやるのです。

次の科目でもいいし、いすに座っているのが疲れたなら体を動かすのがいいです。

こんなことをやって、勉強をゲーム感覚でやろうとすれば、自分なりのカタチが出来あがってきます。

私はこの手法によって自らの勉強法を確立しました。

その中のひとつを紹介すると、昔話制限法というのがあります。

なんのこっちゃ?

って感じでありますが、ちょっと説明してみましょう。

昔話の主題によく、「~をしてはいけないよ」といわれて、

その戒をやぶることによって物語が発展していくという形式のものがあります。

聖書でも、ヘビに「知恵のリンゴをたべてはならない」と言われたのに、

それを食べてしまう事から地上での人間の生活が始まります。


つまりこれはなんなのかというと、

人は制限を与えられると、それを破りたいという衝動が働くという性質があるようです。

従って、私は自分に制限を与えました。

ひとつの科目の勉強は15分しかやってはならない、と。

15分というのは単なる自分の感覚です。

15分内で出来る事もありますが、

15分の内に興にのってきて、時間オーバーしてやりたいとという衝動にかられる時があります。

そういう時は、心ゆくまでそれに取り組むのです。

これは、自らに制限を与えることで弾みをつける方法です。


これを逆に、一つの科目に一時間取り組まなければならない、

とすると苦痛になってきます。時計をみて、まだ20分しか経ってない

だとか、ヘンな方に関心が移ってしまい、結局あまり集中できません。


日常生活でも、お金や時間がありあまるほどあると、

かえってロクなことしかしないように思います。

ある程度制限があった方が断然その時間やお金を有効に使えるような気がします。

毎日が人生最後の一日であると考えたり、二度と同じ日はやってこないと意識した方が一日を充実して過ごせるのと似ています。


おそらく、毎日の生活でやらなければならないこと、仕事やその他の諸々のことも、

発想を変えれば、かなり楽しくできるのではないかと思います。

どうしたら毎日を楽しく過ごせるのか、という意識をもって臨んでいれば、

自ずとその答えが出て来るように思います。

まずは、根本の発想をかえてみるという事だと思います。


最後に、子供の教育で、勉強をやったらお金を与えるというようにゲーム化するのはダメです。

クローズアップ現代でアナウンサーが自分の子供にそれをやったら失敗したんですよね~

ということを言っていましたが、これはアメリカの心理実験で明らかにされていることです。

本当は、本を読んだり、問題を解いたりすること自体が楽しいことであるのに、

ある分量の本を読んだり、問題を説いたことに対して、お金やお菓子を与えるなどすると、

お金やお菓子を如何に貰うかということに関心がいってしまい、

知識を吸収し、考えることの楽しさが身につかず、結局報酬がなければ勉強しなくなるということになるのです。

大切なのは、ものごとを考えたり、探求していったりすることの楽しさを教える事ではないでしょうか。

それは誰でも体験していることです。

そのノウハウさえ教えてあげれば、あとは子供たちが自分の興味に応じて自動的に物事をどんどん吸収していくことでしょう。

枝葉、小手先の勉強の知識を教えるのではなく、

将来あらゆることに応用できるであろう勉強のやり方学びのコツ(骨)を教えることの方がはるかに大事なのに、

そういう発想がないのはどうしてなのだろうと、常々疑問に思う彦兵衛であります。


そんな中、身の回りの問題をゲーム化して楽しんでやっちゃおうというのは、

いかにも現代的でイイ潮流だなと感じました。


おしまい





参考:

難問のタンパク質構造をゲーマーが解析


NHKクローズアップ現代:
ゲームが未来を救う!?
 ~広がるゲーミフィケーション~
http://cgi4.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail.cgi?content_id=3147

NHK爆問学問:
FILE171:「君はシリアスゲームを知っているか?」2012年1月19日放送
http://www.nhk.or.jp/bakumon/previous/20120119.html

ダニオン・ブリンクリー著書

ダニオン・ブリンクリー公式HP
http://www.dannion.com/









2012年1月22日日曜日

年賀状の当選番号・カレンダー



本日、年賀状の当選番号が発表されました。

番号は以下の通りです。


【1等】6ケタ 030625

【2等】6ケタ 071658/153787/675457

【3等】下4ケタ 2511

【4等】下2ケタ 27/44


今年は一枚も当たりませんでした。。。(残念!)

しかし毎年思うのですが、この発表の仕方、もうひと工夫して欲しいと思うのです。

当選番号の下一桁をまず昇順に並べ、次に下二桁目を昇順に並べれば見やすいのにと思うのです。

つまり、

11
44
25
27
57
87
58

(44、27はそのまま当たり -切手シート)

すると、下一桁が1、4、5、7、8以外はすべて外れということがすぐ分かります。

で、下一桁が当たっていた数に関しては、二桁目をチェックすればいい訳です。

たいていこれで当たり外れは分かります。

どうせ発表するなら、これぐらいのひと手間かけたサービスはしてくれてもいいんじゃないかと思うのですが。


さてもう年賀状の当選番号が発表される時期なんですね。

つまり一年の始まりである一月も、もうそろそろ終わりという事です。


皆さんはカレンダーを買いましたか?

私は毎年ゲットしている、かんてんぱぱのカレンダー



かんてんぱぱ



はちゃんとゲットしました!

今年も伊那谷の四季の移り変わりとともに過ごせるのが楽しみです。

そういえば最近読んだ本にまたかんてんぱぱが紹介されていました。

またいつかこれ絡みのことをブログで取り上げたいと思ってます。

とりあえず本だけでも、、、


日本でいちばん大切にしたい会社



私はたいていカレンダーは買わない派(貰う物で済ます派)なのですが、今年はつい出来心で買ってしまいました。

ツタヤにレンタルDVDを借りに行ったときに、カレンダーがいくつも陳列してあったのですが、

その中のひとつが超キレイで、





まさに息をのむような美しさに完全に魅了されてしまいました。













カレンダー2012 世界自然遺産 海外編 (Yama-Kei Calendar2012)


1月に入って、値下げしないのかなぁ~とずっとチェックしていたのですが、

一向に値下げする様子もありません。

そういえば、家電のエコポイントで貰った図書カードがあったやと思い

それで一月の中旬に買ってしまいました。


部屋の中に美しい風景があるって、心安らいでいいものです。

今年は海外に行こうとおもっているので、世界自然遺産は自分にとってぴったりだなと思っています。


おしまい



参考:

郵便局
http://yubin-nenga.jp/otoshidama/number.html

カレンダー2012 世界自然遺産 海外編 (Yama-Kei Calendar2012)

山と渓谷社 2012カレンダー
http://calendar.yamakei.co.jp/shousai.php?id=841290


かんてんぱぱ
https://www.kantenpp.co.jp/shop/shop_topics_detail.php?topics_code=525

日本でいちばん大切にしたい会社(アマゾン)


彦兵衛のブログ:

2009年6月8日月曜日
かんてんパパ塚越さんの経営哲学≪その壱≫
http://mshiko.blogspot.com/2009/06/blog-post_08.html

2009年6月9日火曜日
かんてんパパ塚越さんの経営哲学≪その弐≫
http://mshiko.blogspot.com/2009/06/blog-post_09.html

2009年6月10日水曜日
かんてんパパ塚越さんの経営哲学≪最終回≫
http://mshiko.blogspot.com/2009/06/blog-post_10.html

2009年11月28日土曜日
かんてんパパカレンダー到着!
http://mshiko.blogspot.com/2009/11/blog-post_28.html

2012年1月21日土曜日

兵は詭道なり ~あらゆる状況を想像する



大相撲で、把瑠都が初優勝を決めました。

が、12日目の取組に対する観客やメディアの反応に私は愕然としました。

私はニュース映像でこの一番をみて、

あの巨体で軽やかに動き、体を裁いてはたき込んだ様子に、うまいなぁ~と感じていました。

本人も「自然に体が動いた」と言っていたので、これゃホンモノだな、と思っていました。

ところがその一番の後、客席からは怒号が飛び交っていたそうです。


把瑠都、12連勝初V王手も変化に「帰れ!」…初場所12日目

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120119-00000256-sph-spo

把瑠都、注文相撲にヤジ「帰れ!」それでも自己最高12連勝
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120120-00000021-dal-spo


私はこの記事を読んで、

なんじゃそれゃ~!!

と呆れてしまいました。

相撲はガチンコ勝負です。

ルールに則って、あらゆる手を駆使して勝てばそれでいいのです。

それを、正々堂々と戦っていないから卑怯だとか、あっけなさすぎとかいうのは全く当たっていません。


また正々堂々と渡り合う姿が望ましいということは、八百長試合にも繋がります。

最初に激しく当たって、がっちり組み合って押しあいへし合いするのが相撲らしいということであれば、

そのように取り組みんでみせれば、ホンモノの試合らしく見えるということになり、

まさにかつて八百長で問題になった取り組みそのものです。


もし相撲において、当たりを交わしたり、フェイントを入れるのがいけないのであれば、

相撲のあらゆるその手の技は批判されるべきだし、

サッカー、バレーボール、ボクシングにしても、フェイントは卑怯ということになり、まったくの興ざめになってしまいます。


私はこのニュース記事を見て、本当にガッカリしました。日本人の嫌な所をみてしまったようで。

ひとつには人種差別もあるのでしょう。

日本人横綱のいない今、期待をかける稀勢の里に、

外国人があっけなく黒星をつけたことに不満があったこともあるのではないでしょうか。


ガチンコの戦いに、正々堂々としていなくてはいけないなどといったヘンな精神論を持ち込むのはまったくナンセンスです。

孫氏は、

兵は詭道なり

と述べています。

(金谷 治 (翻訳) 新訂 孫子 (岩波文庫))

戦いにおいて、相手の意表を突くのが上策だと述べています。

(もっとも孫氏は、戦う事より、如何に外交などで戦わないで済ますかが最上の策であることを説いていますが。)


ガチンコの戦いであれば、ルールの範囲内で、想像力を巡らし、

あらゆる手を尽くして勝つことを考える
というのがあるべき姿だと私は思うのです。


潔くなくてはいけない、とかいうヘンな精神論は、旧日本軍のおろかな行為を思い出させます。

「精神は物量に勝る」

と十字砲火の中、意味のない突撃を幾度となく繰り返す旧日本兵はまったく愚の骨頂でありました。

米軍の指揮官は後に、日本兵の将校は頭がおかしいのか、と語ったといいます。

このような状況でも、相手の裏をかくような、あらゆる作戦を考える必要があったのではと思うのです。(降伏も含めて)


そしてこのヘンな精神論は、別の形で現代にも引き継がれているように感じます。

原子力発電所は安全である、という思い込みを自ら、そして国民に繰り返し流すことで、

想定されるあらゆる危険を考えることをしなかったという事態
です。

自然からの攻撃に対するあらゆるパターンに想像をめぐらすことなく、

安全だから事故は起きない、という発想のもとに胡坐をかいていたのが今回の事故だと思います。


私は当ブログでも取り上げたことのある武田邦彦さんの原発に関する本を読んだのですが、

ご本人自身、日本の原子力政策に関わっていただけあって、その内情は嘆かわしいものでした。



エネルギーと原発のウソをすべて話そう




話しを戻して、

戦いの攻撃においても、防御においても、あらゆる状況を想像し、それを実行し、また対策をとるのが真のプロと言えるでしょう。

それにも関わらず、戦いにおいては、激しく渡り合うものだけしか攻撃と認めず、

守りにおいては、大丈夫であるということを前提にして、起こりうる状況を検討しないというのは、

プロフェッショナルとは到底呼べないなと感じます。


たとえば、いまは受験シーズンなので、試験のテクニックに関していうなら、

正々堂々と戦わなければならないというひとは、

問題は与えられた通り、1番から順番に解いていって、

難しい問題ではちゃんと考えなければならないということになります。

でもこれは想像力のかけらもない、まったくナンセンスな受験法です。


受験でもスポーツと同じで、ルールに則っていれば、何をやってもいいのです。

そして結果が与えられた時間内に高得点をとることであるなら、

その目的に向かってあらゆる手を尽くすべきです。

その為に考えられることとして最も有効な事は、

難しい問題は後回しにする

ということです。

時間内に解ける問題があるにもかかわらず、難しい問題でストップしてしまって、

そちらに手が回らないというのはもったいないことです。

また英語や国語などの長文問題も、与えられた通り最初に文を読んでから設問にあたるのではなく、

先に設問を読んで何を問われるかを心に刻んでから文章を読む方が断然効率的です。

長文を問題意識をもって読めるからです。


今回の把瑠都の記事からは、色んなことを考えさせられました。

私はたいてい批判したりする文章は書かないのですが、

記事の内容があまりに情けなかったので、取り上げることにしました。


人の言う事を鵜呑みにせず、少しキョリを考えてみる。

色々な現象を自らの鏡として自らを高めていく材料にしていきたいと思った一件でありました。



おしまい




参考:

把瑠都、12連勝初V王手も変化に「帰れ!」…初場所12日目
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120119-00000256-sph-spo

把瑠都、注文相撲にヤジ「帰れ!」それでも自己最高12連勝
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120120-00000021-dal-spo


アマゾン:

新訂 孫子 (岩波文庫)

エネルギーと原発のウソをすべて話そう



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以下記事全文

把瑠都、12連勝初V王手も変化に「帰れ!」…初場所12日目
スポーツ報知 1月20日(金)8時2分配信

館内の帰れコールも気にせずニンマリ
 ◆大相撲初場所12日目 ○把瑠都(はたき込み)稀勢の里●(19日・両国国技館) 大関・把瑠都が「帰れコール」を浴びながらも初優勝に王手をかけた。新大関の稀勢の里をはたき込みで破り12連勝。注目の一番での変化に館内からは「帰れコール」が起こる異様な雰囲気となった。結びで横綱・白鵬が大関・日馬富士に送り出され2敗に後退。強烈なヤジを浴びた把瑠都だが、13日目に大関・琴奨菊を倒し、白鵬が大関・琴欧洲に負ければ初優勝が決定する。

 把瑠都の変化に国技館が殺気だった。たった1秒で稀勢の里をはたき込んだ直後。期待の一番のあっけない幕切れに一部の観客が把瑠都へ「帰れコール」を浴びせた。

 東の控えで琴欧洲に水を付けるまで「帰れ!」の怒号が国技館を渦巻いた。極めて異例なヤジに12連勝にも表情は沈む。怒号を振り払うように花道を小走りで支度部屋へ引き揚げた。風呂場に入ると「ヨッシャー」と喜びの雄たけびを上げたが、相撲内容には「ファンの皆さんには見に来てくれたのに申し訳ない」と頭を下げた。

 変化は考えていなかったという。「組むか、捕まえようと思った」。ところが、最後の仕切りで稀勢の里が手を付かない。呼吸が合わない状況に「下半身に力が入った。緊張した」と、いつもより少し下がって手を付いた。軍配が返り「体が勝手に動いた」と両腕で敵の後頭部を押さえつけ、はたき込んだ。正面の中村審判長(元関脇・富士桜)は「呼吸が合わずとっさに動いた」と分析した。

 初優勝がかかった大一番を制したが、後味の悪さは残った。それでも大関昇進後、初の12勝。賜杯と夢の横綱へ大きく近づいた貴重な1勝だ。この日、観戦した横綱審議委員会の鶴田卓彦委員長が「今場所は勢いが違う。このまま優勝すれば来場所は綱取りだ」と話した。鶴田委員長は昨年名古屋で優勝した日馬富士には過去の不安定な成績から翌秋場所は「14勝以上しないと綱取りにはならない」と突きつけたが、把瑠都は先場所まで4場所連続で10勝以上で「日馬富士と違う。今場所、優勝し来場所、13勝の準優勝なら上げてもいい」と断言した。

 横綱への道につながる夢の初優勝。白鵬が2敗に後退し、13日目にも実現する可能性が出てきた。放駒理事長(元大関・魁傑)は「優勝争いは圧倒的に有利」と言った。大関で13日目Vを決めれば1場所15日制が定着した49年5月以降で02年九州の朝青龍以来、4人目になる。「今は勝つイメージしかない」。熱のこもった一番で賜杯を抱き「帰れコール」を拍手に変える。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120119-00000256-sph-spo



把瑠都、注文相撲にヤジ「帰れ!」それでも自己最高12連勝
デイリースポーツ 1月20日(金)8時1分配信

 稀勢の里をはたきこみで下した把瑠都(左)=両国国技館(撮影・開出 牧)
 「大相撲初場所12日目」(19日、両国国技館)

 優勝を占う2番がともに立ち合いの変化による決着となり、館内は騒然となった。大関把瑠都は新大関稀勢の里をはたき込んで、自己最高の12連勝とした。横綱白鵬は大関日馬富士に送り出されて2敗目。13日目に把瑠都が大関琴将菊に勝って白鵬が大関琴欧洲に負けると、把瑠都の初優勝が決まる。

 神妙な顔つきで勝ち名乗りを受けた。真っ向勝負を期待していた館内が騒然とする中、把瑠都は小走りで支度部屋に引き揚げた。満面に笑みが広がった。大きな1勝に「ヨッシャー!!」と叫んだ。

 一瞬の決着だった。なかなか土俵に手をつかない相手に、けげんな表情を浮かべた。直後の立ち合い。左に変化し、はたき込んだ。最も声援を集める新大関稀勢の里に、優勝が絶望的となる3敗目を刻んだ。「組みにいこうと思ったけれど、相手がなかなか手をつかず、下半身に力が入っていった。緊張したが迷いはなかった」。突っ込んでくることを察知した勝負勘がさえ渡った。

 自己最高の12連勝。白鵬が敗れ、リードは2差。新年の目標に掲げていた初優勝は、もう目前だ。「あと3日間。(1つも)落としたくはない。いつもなら負けたらどうしよう、というのがあるけれど、勝つイメージしかない」。表情には自信が満ちあふれていた。

 取組後は「帰れ」というヤジも飛んだ。白鵬が敗れた一番も立ち合いの変化。放駒理事長(元大関魁傑)は「大一番が両方ともあれでは、お客さんも興ざめしたところがあるんじゃないか。勝負だから仕方ないが、まともにぶつかって欲しかった」と苦言を呈した。把瑠都も「見に来てくれた人には申し訳ない」と反省した。

 それでも、課題を克服した白星といえる。師匠の尾上親方(元小結濱ノ嶋)は「もう一つ上(横綱)を狙うには、勝負への厳しさが足りない」と指摘していた。勝利への執念を全開させた一番だった。このまま悲願へ一直線だ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120120-00000021-dal-spo




2012年1月17日火曜日

思いがカタチをつくる



私は結構テレビを見る方なのですが、

見たい番組はすべて撮りためておいて、音声付きの1.5倍速で早見しています。

コマーシャルをすべて飛ばすと民放の一時間番組は35分くらい、NHKなら40分くらいで見れます。

ニュースなどは音声なしの30倍速で見て、気になるニュースや天気予報の所だけを1.5倍速にしてチェックするので、

30分のニュースは5-10分ほどで見れてしまいます。(笑)


こんな感じで、気になる番組は結構チェックしているのですが、

先日見た番組は、うむむ、と感じさせるものがありました。

その一つは、

情熱大陸:ケントモリ
http://www.mbs.jp/jounetsu/2012/01_15.shtml

です。

この番組は各界で活躍している人を紹介するものなのですが、前回はダンサーのケントモリという人でした。

マイケル・ジャクソンの追悼映画“THIS IS IT”を観た人は知っているかもしれませんが、


マイケル・ジャクソン THIS IS IT コレクターズ・エディション (1枚組) [DVD]



この人は、日本人で唯一、マイケルの“THIS IS IT”のオーディションに合格した人だそうです。

番組の中で、彼が「筋トレとかしないんですか?」と聞かれたときに、

サルが筋トレしたり、チーターがストレッチをしたりしませんよね

と言っていたのがとても印象に残りました。

これはまさに古武術研究家 甲野さんがよく言っていることと符合します。

いつ始まるか分からない生死をかけた勝負の場において、ストレッチをしてからしか体が動かないのでは話しにならない

また体の一部の筋力を増強させる筋トレをすることで、

ある運動に関して体の一部の筋力に頼ったり、体全体の動きがぎこちなくなり、しなやかな動きができなくなる

ケントモリ氏は、自らの野性的感覚から自得したのか、甲野さんのような人の言葉を参考にしたのかわかりませんが、

さすが世界で認められたパフォーマーだけあるなぁ、といたく感心しました。


もうひとつ彼に関して心に残ったのが


彼はマイケルが好きで、彼の映像を擦り切れるほど見てまねしたらしいのですが、

その時、カタチを単に真似するだけでなく、

マイケルがそのカタチ、そのポーズをとっているときにどんな感覚だったかを常に理解しようとしたそうです。

これはとても大切なポイントだと思いました。

またダンスは楽しいものだ、楽しんでやらなくちゃだめだ、

ということを番組の中でさかんに口にしていたのも印象的でした。

すごい若者がいるもんだな~と思いました。

本も書いてるようです、、、
Dream&Love(アマゾン)


もう一つ感銘を受けた番組は、

NHK プロフェッショナルの流儀:
子供を鍛える、母の給食
管理栄養士・佐々木十美
http://www.nhk.or.jp/professional/2012/0116/index.html

でした。(こちらは再放送がまだあります)

給食の鬼と呼ばれる人で、学校給食において一年で同じメニューを絶対出さないそうです。

カレーは19種のスパイスをミックスして作る。(食ってみてぇ~)

野菜は地場のものを使う、化学調味料は使わない、などものすごいこだわりをもって給食を作っている人です。

(この人の本もあるようです、、、
)

おうちで給食ごはん―子どもがよろこぶ三つ星レシピ63




この人が、献立を何にしようか迷っている新米の栄養士にアドバイスしている中で、

「メニューを考えていて、これは美味しそうとかいう感覚を大事にしなさい

そういう思いが、食べる人に伝わっていくんだから」

という趣旨のことを語っていました。


この人が作る給食は、映像で見ていてもとても美味しそうなのですが、

それは子供たちに安全で栄養のある美味しい食事を食べて欲しい

子供たちの幸せな笑顔がみたい

という思いに駆り立てられて作っているからだと感じました。


私が常々思うのは、すべてのカタチには意味があるということです。

カタチとして現われているものは、内的なチカラが作用してそのようなカタチをとる訳です。

従ってカタチを理解するには、単にカタチを模倣するだけではなく、

そのカタチを形成するにいたったカラの方を理解しようとする必要があると思うのです。

カタチはチカラから成る。

と私は考えています。

今回の番組の場合で言うと、

ダンスとして現われているのはカタチですが、

そのダンスを単なるカタチだけでなく、そのカタチを生み出すにいたった感情を理解しようとすること、

また給食作りで言うなら、

単に献立をどれにするとか、一年中違うメニューを作るというのはカタチですが、

そういうカタチを生み出すに到った思いを理解すること、

これが大切なポイントとなってくるのではないかと思いました。

このようにカタチを学ぶためには、それに至るチカラを同時に理解しようと努めること、これが大切なのだと思います。

それでは、カタチを生み出すチカラはどこから生まれてくるのか。

それは言葉そのものがあらわしているように、

”から生まれてくるのだと思います。

チカラは“”から発する

“ち”というのは、いのちの“ち”であり、智(知)であり、血であり、地であります。

大いなる心、大いなる愛、生命の源、神と呼ぶこともできるかもしれません。


カタチに“ち”が抜けると、カタだけのもの、すなわち形骸化したものと呼ばれます。

上で紹介したものでいうと、カタチとして現われているのは、ダンスであり、給食でありますが、

チカラに相当するのが感情や“思い”ということになるでしょうか。

ではその強烈な感情や“思い”(想い)はどこから発しているのでしょう。

おそらくそれは、喜び・笑い・思いやり・大いなる満足ということになってくるのかと思います。

それがいのちの“ち”の属性であり、すべてを生み出す本源の智(ウィズダム)なのだと思います。

自分がやってて楽しい、またそれが周りの人たちの喜びにつながる

これが自分にとっての正しいカタチを生み出す鍵なのかなと私は思うのです。


仏教では、身・口・意の三業(しんくいのさんごう)というのがありますが、密教ではこれを三密(さんみつ)といいます。

更にゾクチェンにおいては、身・口・意は単なる体・言葉・心をあらわすものではなく、原初のエネルギーの展開を意味します。

すなわち、

身は法身(原初の心)の物質的側面

口は物質と精神の中間にある気のようなエネルギー、チベット語でルンと表現されるもの、

そして意は表層の心だけでなく、すべての本源たる原初の心(菩提心)を意味します。

原初の心(慈悲・光)→口(気・ルン・振動(音))→物質的形象

となっており、口のレベル=気を、思い(念)・感情と捉えると、

身・口・意がカタチ・チカラ・ち

と対応するかな、などと自分は考えています。


これを英語ではどうなっているのかと考えてみたのですが、

Form(カタチ)は、Force(チカラ)から生まれ、

Forceは、Source(源)から生まれる

と考えると、音の響きも良いのかなと感じています。

特に、Forceは、ジェダイの騎士が使うチカラなのでピッタリだなと思います。(笑)

Form←Force←Source


話しがだいぶ逸れてしまいました。訳わからなかったらスミマセン。

世の中には色々な分野があり、それぞれの世界でその道のプロフェッショナルという人たちがいます。

私はそういう人たちの言葉や動作に対して尊敬の念を持っています。

分野は違えども、そういう人たちは核となる部分(コツ=骨)を掴んでいて、それは皆共通していると感じるからです。

今回同じ時期に、ダンスと給食の達人の番組を見てブログで取り上げましたが、

また心の琴線にふれるような人たちがいたら、随時紹介していきたいと思います。

(って、いつもここで紹介してるのは、そんな人ばっかかな、、、)


おしまい




参考:

情熱大陸:ケントモリ
http://www.mbs.jp/jounetsu/2012/01_15.shtml

NHK プロフェッショナルの流儀:
子供を鍛える、母の給食
管理栄養士・佐々木十美
http://www.nhk.or.jp/professional/2012/0116/index.html

アマゾン:

Dream&Love(ケントモリ著)

おうちで給食ごはん―子どもがよろこぶ三つ星レシピ63(佐々木十美著)






2012年1月13日金曜日

マドンナ古文の徒然草、ダヴィンチの勉強法



今NHKの『100分de名著』という番組で、吉田兼好の徒然草をやっているんですが、

http://www.nhk.or.jp/meicho/famousbook/09_tsurezuregusa/index.html#box01

かなり面白いです。

内容に加え、古文を紹介しているのがなんと、受験生なら誰でも知っているマドンナ古文の先生

荻野文子さんなのであります。




荻野文子さんの本(アマゾン)


受験生なら、かつてマドンナ古文の重要古文単語集や文法書などにお世話になったことでしょう。

私もそうとうお世話になりましたね。読んでて楽しかったから。

しかし人気予備校講師をゲストに招くとは、NHKもやりますなぁ~。


番組初回の冒頭は、徒然草のあの有名な一文の紹介から始まりました。




現代語訳すると、

やることもなく暇に任せて、一日中、硯に向かって、

心に浮かんでくるどうでもいいことをとりとめもなく書いていくと、

妙に気ちがいじみた心地になってくる。

といった感じです。


ここで“ものぐるほしけれ”の部分が昔から議論になるのだそうですが、





荻野先生はそれは恍惚感ではないか、とおっしゃっていました。





心に浮かんでくるどうでもいいことをすべて紙に書いていくというのは、

想念を観察することでもあるので、

それは一種の瞑想状態に入ることであり、これは恍惚感であろうと私も思います。


また心に浮かんでくることを書きつけていくというものとして、

私はユングの奥義ともいわれる

能動的想像法(アクティヴ・イマジネーション)

を思い浮かべます。

シュピーゲルマン著/河合隼雄訳
能動的想像法―内なる魂との対話(アマゾン)


どちらにしても、普段の生活でしている心の規制をゆるめて、

心の流れを良くしてやる方法なので、恍惚感に満たされるというのが正しい解釈かと思います。

ついでながら、先日の試してガッテンで、

不眠ストレス緊張撃退 1日15分!脳の簡単トレ
http://www9.nhk.or.jp/gatten/archives/P20120111.html

というのをやっていたのですが、その中で

早稲田大学の教授 熊野宏昭という先生が出てきて簡単な瞑想法、

というかイメージトレーニングのようなものを紹介していました。

参考までに。。。
熊野宏昭先生の著作 (アマゾン)


さて、徒然草のこの回の講義で面白かったのが、

以下の“友だちにしてはいけない人たち”でした。






兼好曰く、友人にしてはいけない人たちというのは、

身分の高い人、若い人、元気な人、酒飲み、武芸を身につけた勇ましい人、ウソつき、欲深い人、、、




でありました。

私は自らの周りの友人、そして自分自身を省みて笑ってしまいました。

周りに酒飲みは結構いるし、

逆に自分は結構体力があるので、一緒に遊ぶと相手を疲れさせてしまうようで、

私としてはもっとやりたいのになぁ~と欲求不満に感じることが多いからです。

これは完全に友だちにしてはいけない部類に属するんだろうな、と感じました。(笑)


兼好が言いたかったのは、

色んな面で自分とはあまり合わない人たちと無理してつき合うと疲れちゃいますよ、

ということだったようです。







ここで吉田兼好の生い立ちが紹介されました。

彼の本名は、卜部兼好といいます。





吉田という姓は自らの家系である神道を司る吉田一族に由来するもので、

そういえば、大学の裏にあった神社(吉田神社)に、吉田兼好と縁のある神社であるとの説明書きがあって

古典で読んでいた人と現実が結びついて、すげぇ~と妙に感動したことを思い出しました。


さて次に面白かったのが、吉田兼好の女性観です。






妻などというものは、男が絶対持つべきでないものである

なぜなら女性の本性はねじけているからである





と述べています。

私は番組を見ながら、かなり笑ってしまいました。

兼好さん、そうとう女性問題で苦労したんだろうな、、と。


さて番組紹介はココまでですが、

受験シーズンということもあって、ついでに彦兵衛の古文の勉強法を紹介しておきましょう。

まず大事なのは、上のように面白い古文を読んでいく、ということです。

結構昔の人って色々面白いことを書いています。それを楽しんじゃおう、という姿勢で取り組むのが一番イイと思います。

その為には、初めから日本語訳を読んで物語を楽しむ、というのもアリです。

書いてある内容を、なにそれ~、みたいな感じで楽しんでから、じゃ、原文ではどういうふうに言っているんだろうか、

と遡るのは有効な方法です。

古文は、へたに日本語と考えるより、外国語として捉えた方がいいです。

従って、なるべく毎日古文に触れ、読むのがいいと思います。

荻野先生の本をはじめ、楽しい古文を集めた本なんかも結構でてますから、そういうのを毎日ちょっとずつでも読んでいくと、実力が確実についていきます。

あとは、古文単語と文法を同時に勉強していく必要があります。

単語はそれなりに楽しんで勉強できるかもしれませんが、文法はちょっとつまらないかもしれませんね。

でもエジプト象形文字を解読するのに、その規則を知る必要があるのと同じで、

古文という未知の言語(?)を読み解いていくには、やはりそのルールを知っている必要があるのです。

面白い古文を読んでいく・単語・文法、この三本柱で進めていくと、古文はいつのまにか読めるようになっていきます。

特に、自分なりの楽しんで学習できる方法を見つけられたら最高ですね。


ちょっと余談になりますが、だいぶ前の「世界ふしぎ発見」で、

万能の天才、レオナルド・ダヴィンチの勉強法の一端が紹介されていました。







食べたくないのに食べるのが健康によくないように、

意欲のない時に勉強しても、覚えが悪いし、効果がない。


これはふしぎ発見の中で出された問題でした。

「食べたくないのに食べるのが健康に良くないように、

ダヴィンチは何をしてもダメだと言っているのでしょう?」

という三択問題でした。

他には「運動をしたくないときにしてもダメといっていた」だとか、そういう選択肢だったとおもうのですが、

なんと誰も正解出来ませんでした。

私は問題を見た瞬間、ああ勉強法についてだろうとすぐに直感しました。

意外と多くの人は、何かを大成した人は努力に努力を積んでその道で成功したと思っているようですが、

実際、本人たちは、楽しいことをやる、楽しいから夢中になってやる、

逆に興味の湧かないことはしない、やりたくないときはしない、

というごく自然の流れにそって学んでいるんだという気がします。

博物館の館長はダヴィンチの勉強法に関して、





とおっしゃっていましたが、私もそう思います。

楽しいから学ぶんだと思います。


さて最後になりましたが、

前回、無農薬のりんご作りに成功した“りんごのおじさん”(木村秋則氏)

のことを取り上げました。あの本を読み終えたのですが、

単に龍を見たとか、UFOに連れ去られて宇宙人に会ったなどということ以上に、

とても含蓄のある、深いメッセージが綴られていました。

私がとりわけ感銘を受けたのは、

植物に語りかける

というくだりでした。

植物や物に語りかけることで、それらが応じてくれる、というものです。

前にテレビ番組で見た、米作りの達人というひとも、

毎朝たんぼを前にラジオ体操をして、稲に話しかけるのだと述べていた事を思い出しました。


私達は、言葉が通じるのは、人間、あるいは高等な動物たちぐらいだと思いこんでいますが、

心が通じるのは、森羅万象すべてなのかもしれない、

と改めて感じました。


真言密教の宇宙観からすると、すべては法身大日如来の心の顕れなのです。

すべては心から出来ているともいえるでしょう。

それはすなわち、こちらが語りかければ、それが植物であれ、物であれ、それに感応するということです。

りんごのおじさんは、植物だけでなく、

職人なら普段使う道具を大切にして、よく手入れするだけで仕事がまったく違ってくるというエピソードも述べていました。

おそらく、普段当たり前に使っている道具なども、「ありがとう」などと語りかけていると、

動きが良くなったり、長持ちしたりするだろうという気がします。

ちょっとこの感覚は忘れかけていたので、これから注意していこうかなと思ってます。

まずは、部屋に置いている観葉植物たちに話しかけ、

普段お世話になっているパソコンや自転車などにお礼を言うようにしようと思いました。

そういうことをしていくと、身の回り、感謝せずにはいられないものばかりだな、と気づかされます。

有難いことであります。


木村秋則さんの本からは、まだまだ学ぶことを発掘できそうなので、

奇跡を起こす 見えないものを見る力




リンゴが教えてくれたこと (日経プレミアシリーズ 46)



を読んでいこうと思っています。(というより読んでます)

またご報告する事がありましたら、取り上げたいと思います。


おしまい




参考:

NHK 100分de名著:徒然草
http://www.nhk.or.jp/meicho/famousbook/09_tsurezuregusa/index.html#box01

吉田神社
http://www5.ocn.ne.jp/~yosida/


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%89%E7%94%B0%E7%A5%9E%E7%A4%BE


不眠ストレス緊張撃退 1日15分!脳の簡単トレ
http://www9.nhk.or.jp/gatten/archives/P20120111.html

世界ふしぎ発見:
頭の良くなるグルメ紀行
天才たちが愛したおいしいトスカーナ
http://www.tbs.co.jp/f-hakken/mystery1212_1.html


アマゾン:

荻野文子さんの著作

木村秋則さんの著作

能動的想像法―内なる魂との対話

熊野宏昭先生の著作