2020年5月31日日曜日

ギリシア探訪 ⑳ day7 ~ テルモピュレー 〔Thermopylae〕



神託の地、デルフォイを出て、

お昼となりました↓







メニューから各自で注文するようだったので、








ギリシアの伝統料理ムサカを頂きました。

ボリュームがあり、これだけでおなか一杯になりました。


またバスに乗り、







ギリシアの地をひた走ります。。








で、着いたのが、、







テルモピュレー

西欧世界で、300、といえば、

テルモピュレー、スパルタ、レオニダス王

と連想されるほど有名な地です。







これが、そのレオニダス王の銅像のようです。







辺りを見わたすと、結構広々としています。

そう、今は海岸線が一キロほど後退してしまっているのだそうですが、

紀元前5c頃は、海岸線が迫り、

アテネの方に行くには、山の迫った隘路を通っていかなければならなかったのです。


ギリシア世界は、アケメネス朝ペルシアと戦っていて、

一回戦は、あの有名なマラトンの戦いにおいて、ギシリア側がペルシアを追い返します。


このテルモピュレーは、第二次のペルシア戦争の緒戦に当たる訳です。

クセルクセスが20万ともいわれる大群を率いて、ギリシアに攻め入ろうとした時に通らなければならない道でした。


ここにレオニダス王率いる300のスパルタの重装歩兵と、他のポリスなどの数千の連合軍が迎え撃つことになりました。

数にものを言わせて強行突破しようとしたペルシア軍は、ここで2万ともいわれる死者を出してしまいます。


最終的には、ペルシア軍が、後ろに回り込む道を見つけ、隘路の最終地点を守っていたテーベ軍も、自分たちのポリスを破壊しないことを条件に降伏し、

最後まで残った300のスパルタ兵たちは、ここで玉砕するわけです。

こうして、ここテルモピュレーは、300のスパルタ兵が最後まで頑強に戦った地として有名になります。


その後、ペルシアはどうなったかというと、降伏したテーベを通り、アテネに入り焼き尽くすのですが、

アテネ市民は、テミストクレスの発案により、すべて疎開してあったので人的被害はほぼありませんでした。


本格的な戦いになったのは、まずは海で、

テミストクレス率いるアテネ海軍が、サラミスの海戦で、数的に劣っていたにもかかわらずペルシア艦隊に大打撃を与え勝利します。


ついで、翌年、最後の陸の戦いとなるプライタアでは、

スパルタの若き王、パウサニアスに率いられた1万のスパルタ重装歩兵を含む、ギリシア連合軍が、

これまた数的には少なかったにもかかわらず、敵を囲い込む戦略によって圧倒的な勝利をおさめ、

それ以降、ペルシアが攻めてくることはなくなったわけです。


ここで、めでたし、めでたし、みんなハッピーか、と思いきや、

アテネの英雄テミストクレスは、後に追放され、刺客まで放たれるようになり、最終的には、なんとペルシアに逃れ、そこの長官を任されます。

一方のスパルタの英雄パウサニアスは、大臣たちの奸計にはまって、死んでしまうのです。。


映画の300(スリーハンドレッド)は、このテルモピュレーの戦いを描いたもので、

多少の誇張はあるものの、おおよそ史実に基づいて進行し、

最後に、プラタイアで復讐をとげるぞぉー!

という所で終わっていました。


調べてみると、その続編があるということで見てみたのですが、

こちらは、プラタイアのシーンはなく、

サラミスの海戦の描写が中心で、

しかも史実をほぼ無視したやたらと暴力シーンが目立つだけの残念な映画になっていました。。


こうして、二回にわたるペルシア戦役がおわり、

ギリシアはアテネを中心に、平和な時期を迎えるのですが、

やがて覇権は、アテネからスパルタに移り、

スパルタは自慢の重装歩兵を、騎兵を駆使するテーベに敗れます。

その頃、テーベに人質としていたフィリッポス2世は、その騎兵の使い方と斜形陣地を学び、

マケドニアに持ち帰り発展させ、

マケドニアはテーベを打ち破り、ギリシアをほぼ統一します。

その息子アレクサンドロス大王は、更にペルシア世界に進行し、ペルシアを征服してギリシア人の悲願を達成するのです。

しかし、アレクサンドロスの大帝国も、彼が亡くなると、仲間割れが生じ、

気の滅入るような仲間内での戦いとなっていくのです。。


人の盛衰、国の興亡というのはとても興味深く、

歴史から学ぶことって多いですね。。


私はいま塩野七生さんのギリシアの物語を読んでいますが、

テミストクレスは、軍を率いることも出来たし、先見の明もあり、政治も出来た極めて優秀な人物だったと褒めています。

他のパウサニアスなどは、軍を率いることはできたが政治的な能力に疎く、

またテミストクレスの後に出てきた、ペリクレスは、政治的な能力は長けていたが、軍を率いる能力はそれほどなかったとのことで、

大抵の英雄は、軍か政治かのどちらかの能力に偏っているのですが、

その点、ローマのカエサルは、軍を率いても、政治をやっても超一流で、

しかも、彼の著したガリア戦記は、後述したものを側近が書き留めたものだそうですが、

口述した時点で、すでに完璧な文章になっていたという、驚くべき才能をもっていたようで、塩野氏も絶賛していました。


ということで、ギリシア編を読み終わったら、ローマ人の物語を一巻から、

ハンニバルとスキピオの活躍するポエニ戦争を経て、

カエサルが活躍する時代位まで読み進めて行こうとおもっており、今からわくわくしています。


いやいや、しまった、つい長くなってしまいました。。

テルモピュレーですね、はい。






ここは銅像以外は特にみるものもなく、早々に移動、

寄り道をしながら、







本日の宿に到着しました。








落ち着いた感じの、おしゃれなホテルでした。























夜はビュッフェ形式だったので、野菜をたっぷりたべ、

寝入ったのでありました。。


つづく、、







2020年5月30日土曜日

今年もユリが咲き始めました~ ♪



今年もユリが咲き始めました↓





ピンクのユリが今年一番に咲き始めました。







3か所の花が一斉に咲いています。

同じ品種は、同じ時期に咲くんですね、、

って、当たり前か。。






香りがしないので、カサブランカではないですね。

これらは去年、植えた鉄砲ユリか、すかしユリかですね。

他所に(こっそり)植えたものも(笑)、やはりピンクのが一番に咲いています。


毎年一番に咲くのは↓




この黄色のグラデーションのやつなのですが、

今年は二番手でした。


第三弾として今ツボミを付けつつあるのは、

どうやらクロユリっぽいです。

ナイトライダーという品種ですが(笑)

黒というより、濃いワインレッドという感じですかね。

また花開いたらアップいたします。


さて、今年もイッパイユリの球根届くので、

オペレーション カサブランカ

別名、〇〇しらゆり園計画を再始動!

何処に植えようか、今から楽しみでニヤニヤしています(笑)


彦兵衛のブログ:オペレーション カサブランカ 完了!〔2015年11月〕


そうか、始めて5年も経ってたんだなぁ~、、









2020年5月24日日曜日

イソヒヨドリと判明!



前から、家の近くに、

聞きなれない美しい鳴き声の鳥がいるなぁ~、、

と思っていました。


鳴き声がする度に、その方向を見るようにしているのですが、

どうも色は青っぽくて、不思議な光沢を帯び、

幸せの鳥

のようです。(笑)


なんていう鳥なんだろう、、

とずっと思っていました。

誰か知っている人に、さえずりでも聞いてもらって教えて貰いたいなぁ~、、と思っていました。


と先日、頭上でその鳥の鳴き声がするので見上げると、

近くの電柱の上にとまっているではないか!

それがコイツです↓






ちょっと逆光になっていますが、

頭と背中が青で、下が茶色です。


↓拡大






なんだこの鳥?

こんな鳥知らないなぁ~、、

と思って、ネットで色々調べてみると、

イソヒヨドリという名前だと判明しました。

全国的に生息している鳥のようですが、私は今まで知りませんでした。。

海岸部に多いようです。

まぁ、いま住んでいるところは半島なので、こんな鳥もいっぱいいるんでしょうか。

まわりは緑だらけですからね、、(笑)


ということで、皆様にも、このイソヒヨドリの鳴き声を聞いてもらいたいと思い、

ユーチューブの画像を拝借してきました↓








こんな鳴き声です。素敵じゃないですか?

家に近くにいるやつは、一回のさえずりがもっと長く、延々と歌っているかのように鳴いているんです。

何話してるんだろ?と思います(笑)。

私は、この鳥のさえずりが聞こえると、心が躍るというか

わくわくしてきて、

ラッキー!と幸せな気持ちになります。


いま住んでいる所が、これからも、こんな鳥たちがずっとさえずっているような環境であってほしいなぁ~、、

と思います。







2020年5月23日土曜日

コロナに行動経済学!?



先日、NHKの朝の番組を見ていたら、

コロナ対策で行動経済学の知見が

活かされているということをやっていました。














紹介されていたのは、

大竹文雄教授

という行動経済学の専門家でした。








人々が本来こうしたい、

と思っていてもなかなかそれが達成できない。








どうすれば理想的な行動までいくのか、

ということを










提案できるというのが、

行動経済学

ということでした。。







コロナ対策で、

人と接触を減らす10のポイント

といものが提言されていますが、

ここにも行動経済学の知見が活かされているのだそうです。


一番上に書いてある、

あなたと身近な人の命を守れるよう

という言葉に関して、






正常性バイアス

というのがあり、








他の人はかかるかもしれないけど、









自分は大丈夫だ

と思ってしまう。








そこに、

他の人の為

という視点を入れることで、








こういう行動をしてみようか、

と思う可能性があるとのことです。








また、この①番の、

ビデオ通話で、オンライン帰省

を例にとると、







何々をやめて、こうしなさい、

ということは、








書かないようにした、

ということです。








帰省しない代わりに、

ビデオ通話でオンラインで、









親と話せるんだ、








そうすると、

やってみたい!

というふうに思う、ということです。


いま、スーパーなどに行くと、







↑このような足形を見かけますが、

これも行動経済学の知見で、

人々が自然とそこに立ってしまうようにする仕掛けだそうです。









となりの人は、せっけんで手を洗ってますか?

というのも、手を石鹸でしっかり洗いましょう、

というストレートなメッセージではなく、視点を変えて

手を洗うことを促しているのだそうです。



ここで、市役所の職員が出てきて説明します。


役所や行政って、正論というか、

こんなことをやってください、







こんなことやっちゃダメですよ

みたいなアプローチをしてしまうのですが、









正論を言われると、

人ってむっとくるじゃないですか、







押し付けがましくなく人の行動を

うまくリードできるところは

ええとこかな、、



と仰っていました。


また先生の画面に戻り、








新型コロナウイルス対策のときに、







今までの行動を少しやっぱり

変えなきゃいけないことは間違いない








それを無理なく変えられるような

工夫やアイデアを持ち寄って、








楽にしていくことが大事だと思うんですね、、









そういう工夫のヒントが、







行動経済学にはいっぱいある

というふうに思っています。。


と仰って、番組は終わりました。



正攻法で、真正面から、

何々をしなさい、

何々をしてはいけません、

と人に命ずるのではなく、

やる側が、自然と、自発的になんとなくやってしまう

というように仕向ける

というのは、とても面白く、また応用範囲が広いように感じました。

コロナ対策に限らず、職場でも、日常生活でも、色々と使えるような気がしました。


とても面白そうだったので、

さっそく番組に出てきた先生の本を探してみると、






というのが、出ていたので、

図書館で借りてみることにしました。


読んでみて、何か新しいことをみつけたら、

またご報告いたします。

<(_ _)>