2008年7月28日月曜日
最近の読書より ~Dr.新谷さんの健康観
------- 新谷弘実 『病気にならない生き方3 』 より ---------
たまに、「あれほど健康に気をつかっていたのに、なぜあんな病気になってしまったのだろう」といわれてしまう人がいます。
普段から健康のための運動を心がけ、食べ物は有機栽培の野菜、水は浄水器を通し、サプリメントを何種類も飲んで、ひたすら病気にならないようにしていた「健康オタク」のような人が、ガンになったような場合です。
私の患者さんのなかにも、一生懸命取り組むあまり、「そこまで神経質にならなくても大丈夫ですよ」とアドバイスしてしまう人がいます。
こうした人が病気になってしまうのは、生活習慣や食生活における不摂生が原因ではありません。彼らが病気になってしまった原因は「心の不摂生」です。
心に問題を抱えている人は、いくら体をしっかりとメンテナンスしても、本当の意味での健康にはなれません。心配、不安、悲しみ、ねたみや怒りといったマイナス感情は、エンザイムパワーを低下させてしまうからです。
人が健康になるためには、「幸せ」を感じることが必要なのです。アンチエイジングも同じです。体のケアも大切ですが、心のケアはそれ以上に大切です。
ですから私は、嫌なこと、やりたくないことはいっさいしません。それは仕事でもプライベートでも同じです。
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新谷さんはアメリカで活躍されている胃腸を専門とするお医者さんですが、彼の著作を読むにつけ、健康に関する考えがケイシーの健康観にきわめて近いことにとても興味を覚えます。
普通医者というとそれぞれが専門分野をもっていて、その分野に関してのみどうこういう人は多くいますが、こうして「こころ」のあり方も視野に入れた人間全体の健康について語ることができるというのはすばらしいことだと思います。
サイエンス(SCIENCE)の語源は「スキーレ」というラテン語(切ること、知ること)に由来します。
日本語の訳も「科学」、すなわち「分科した学問」となっていますが、まさに科学は分化していく宿命にあるのだと思います。
生命の系統図がひとつの原始生物から発してさまざまな種へと枝分かれしていくように、分化は学問に限らず、生命の宿命・本質のようなものなのかもしれません。
しかし分化したところに立って再び全体を俯瞰する視点をもつということが必ず必要になってくるのであって、それをできない分派はおそらく廃れていくのだと思います。
人間の個という視点からいえばそれは宗教で語られるような悟りということになるのでしょうか、
人類という種で見た場合は地球環境という視点になってくるのでしょうか、
そして医学でいえば新谷さんのような立場にあたるのだろうかという気がします。
いずれにしても本物の道を究めていくと、医学を通じて得た知見も、ケイシーのようなスピリチュアルなところから発した見解も一致してくるのだなと感じます。
話を元に戻すと、新谷さんは人間が健康な生活を送るためには、
「正しい食事」「よい水」「正しい排泄」「正しい呼吸」「適度な運動」「上手な休息・睡眠」「笑いと幸福感」
の七つを挙げています。
ここでいう「正しい食事」というのは、おおざっぱにいうと乳製品や肉、嗜好品(コーヒーやお茶、お酒)を控え、玄米菜食を中心にした食事です。これを一か月するだけで腸相がガラっとかわってくるそうです。
ケイシーも穀物は精製したものでなくなるべく全体(全粒)を食べるようにいっており、肉(特に豚や牛)を控え、野菜をたくさんたべるように指示してます。
また水を頻繁にとること、運動や体操をすること、洗腸をすること、休息を十分にとること、そして心のありようの大切さに関しては何度となく繰り返し強調しています。
ただ呼吸に関してはそれほどケイシーは語っていないのではないかと思います。
(単なる私の勉強不足かもしれませんが、、、)
新谷さんは今回の本を次のようにして締めくくっています。
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私は胃相・腸相と食歴の関係を調べることによって、胃相・腸相をよくする食習慣と生活習慣が健康維持に役立つことを学びました。
<中略>
動物食や乳製品が体によくないという意見をもつ医師は、私のほかにもじつはたくさんいます。私が住むアメリカでは、そのように考える医師が多数派となりつつあることをぜひ知っておいてほしいと思います。
人間の体を診たこともない人たちがたとえば「牛乳は完全食品である」と声高に叫んでいるのは、医師の私から見れば滑稽そのものです。
「食がその人の健康を作っている」
今後は、この考え方をできるだけ多くの人に知ってもらい、「病気にならない生き方」を実践することが、「地球が病気にならない生き方」にまでつながることを願っています。
--------------了---------------------
参考:
『病気にならない生き方3 若返り編』
新谷弘実 サンマーク 2008
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