2009年11月23日月曜日

中村哲さんの講演会 @藤沢



久しぶりに
ギズモで笑えるパロディー(Tシャツのデザイン)をやっていました。




あの帝国軍の乗り物は、確かに動物っぽかったですが、、、。




R2は掃除機に見えなくもないですね(笑)。



C3POなら敵に捕まったとき、自らの保身のため、相棒のR2をゴミ箱扱いしかねないかも、、、。


さて本日は、前にこのブログでもとりあげた
中村哲さんの講演会に行ってきました。

私が一番感じたのは、私たちが報道を通して知っている"つもりになっていることは、ホンの表面的なこと、

マスコミが作り上げたイメージなんだということでした。

中村哲さんは25年にわたってアフガニスタンの復興を現地で支援してきただけあって、常に現場を見ており

アフガニスタンの現状がどうなのか、またアフガニスタンに何が必要であって、何がダメ何かをよく掴んでらっしゃると感じました。

アフガニスタンにおいて、日本のイメージは極めていい(あるいは良かった)のだそうです。

アフガニスタンのどんな農村部の、どんな貧困地へいっても日本について知っていることとして、

日露戦争、広島、長崎の原爆

があるそうです。

まず日露戦争について、あの当時アジアのほぼすべての国々が西洋列強の植民地となっていたなか、日本が唯一独立を保ち、

またロシアという強国に対して戦争を挑み、勝利したということが、アフガニスタンの人々にとって尊敬に値することだったそうです。

また、広島・長崎の原爆については、あのような焼け野原になったにもかかわらず、

そこから復興して豊かな国になったということが、驚異の出来事として、アフガニスタンの人々の眼に映ったのだそうです。


そんなアフガニスタンに対して、してはならないこととは何か、それは武力によって何かを成し遂げようとすることだそうです。

アフガニスタンは、アレキサンダー大王の東征以来、決して多民族に従属することがなかったということを誇りにしているそうです。

従って、武力によって屈服させようとしても、決してひざまずくことはないのだそうです。

日本に対するイメージがかつては良かったのですが、米軍の後方支援をすることで、かなりイメージを落としてしまったそうで、それはとても残念なことです。

アフガニスタンに対しては、決して武力で解決しようとしてもうまくいかないそうです。

またアフガニスタンという国自体、近代国家のようなという意識がなく、日本の戦国時代のような群雄割拠の状態に近いことも念頭に置く必要があるということでした。


ではどういった支援が有効かというと、

アフガニスタンの文化、風習を尊重しながら、彼らが自立できるような、彼らの身の丈に合った息の長い支援をしていくということのようです。

アフガニスタンはもともと農業国で、ソ連の侵攻の前には緑豊かなパラダイスのような所だったそうです。

今は戦争と干ばつによって、荒れ果てた土地になっていますが、アフガニスタンの国民が農業によって自立できるように支援していくことが、まず必要なことのようです。

中村哲さん率いるペシャワール会の人たちは、農業指導において、日本からコメやそばやサツマイモなども持ち込んで色々実験してきたらしいですが、

現地の人は、やはり何百年、何千年とその土地で育ててきたものを結局は食べるので、

そうした昔からやってきた農業をいかに、支援し、復興していくかということに焦点を置くようにしているそうです。

それでも、たとえばたまたま日本から持ち込んだスイカがものすごくよく取れて、一気にその地域に広まるということがあったりで、

何がその地に根付くかはわからないという側面もあるのだそうです。


重機を自ら操縦する中村哲医師(本日貰ったパンフレット写真より)↓



日本のアフガニスタン支援もこれからは民生支援の方に切り替わるそうで、それはいいことですが、

やはり現地の状況をちゃんと見据えて行わないと、何千億円というお金も有効に利用されない可能性があるとのことです。

中村氏が見てきた中で、もっともアフガニスタンにとってよくないもの、治安を悪化させているのは実は米軍なんだそうです。

米軍が入って来ることによって、その地域がおかしくなりだし、治安が悪化し、人々が暴力的になっていくとのことです。

暴力を暴力によって返さない、自分たちがいいと思っていることを勝手に相手に押しつけない、

相手が必要としていることを相手の文化を尊重しながら援助していくというのが大切で、

こういったことは、とても地味で時間のかかることですが、長い目で見ればそれがもとも有効な国際援助ということなのだそうです。

お金をいくら出すかとか、人間を何人送り込んだかとか、そういう物質的なことだけでなく、本当に大事なことは、

そこに心があるかお互いの気持ちが通じ合っているかということなんだろうな、と私は感じました。

もしお互いの心が通じ合っていて、信頼が築かれていれば、武力などで身を守る必要などなく、

逆に彼ら自身によって守られることになるのだと、中村哲さん自身が語っていました。

おそらくこのことは、他国を援助するだけでなく、人と人との間のあらゆることに言えるのではないかと思います。

同じ日本人として本当に尊敬に値する中村さんのご活躍を、これからも見守っていきたいと思います。



おしまい




参考:

本日の講演会内でも流された動画↓
http://www.youtube.com/watch?v=f9S9_txKzCM





ペシャワール会
http://www1a.biglobe.ne.jp/peshawar/



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