2009年5月14日木曜日

橋【その2】 〔Bridge part.2〕



前にについて書きましたが、

そういえば私の中で名作中の名作


「スタンド・バイ・ミー」


でも印象的な橋のシーンがいくつかあったなぁと思い、

あの橋はどの位古いものなのだろう、とネットで色々調べてみました。


橋の名前や建造年などは結局分かりませんでしたが、映画のロケで使われた橋はまだ現在も残っていることを知りました。

また「」という視点からこの映画を改めて見直すと、色々と新しい発見がありました。


良かったら、この曲を聴きながらお楽しみください♪♪







まず最初に出てくるのが、この赤い橋↓。




スタンド・バイ・ミーの冒険はこの橋から始まります。

未知の世界に入っていくところにを持って来ているというのはとてもうまいなと感じました。





というのも橋と言うのは、自分の知っているこちら側の世界と、川という障害に隔てられた向こうの世界をつなぐものなので、

何が待っているか分からない冒険の最初に、象徴的にを配置しているのは改めて見直すとすごいなと感じました。

しかもこの橋の色も計算されていて、
赤い」橋をもってくることで、未知なる冒険に対するドキドキ、ワクワク感をうまく出しているように感じます。


さてこの橋、実は今でも残っているそうです。




スタンド・バイ・ミー撮影の二年後に線路は撤去され、

今では自転車道路となっているそうです。

(うわー、行ってみてぇー)




スタンド・バイ・ミーの撮影はほとんどオレゴン州で行われたそうで、この橋もオレゴン州にあるそうです。

グーグルの航空写真で赤い橋が見れます↓。


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さて次に出てくるのがこの橋↓。





冒険のひとつの山場になっています。

前の橋は短く、また鉄の柱で囲われている構造になっていましたが、

こちらの橋は囲いがなく、とにかく長い。



橋をこのような長大なものにする事で、

ここが少年たちの冒険にとって試練の場であることが象徴的にあらわされているように思います。


またここで新たな河、それもかなり幅のある広い河をこえることで、

自分たちの知らない世界にさらに分け入っていることをうまく表現しているように思います。




太っちょのバーンはここで四つん這いになって進みますが、





先を行くクリスとテディは呆れています。




そこに汽車が!!







主人公のゴードンは、バーンを立たせて、走りに走ります、、、。




そのあとの結末は皆様ご存じのとおりですが、

この橋も現在ちゃんと残っており、しかも線路もまだ敷かれたままになっているようです。









この橋はオレゴンではなく、カリフォルニア州のLake Brittonという湖に架かっている橋で、現在は列車は走っていないそうです。


こちらの橋もグーグルの航空写真で見れちゃいます。

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さて、冒険を終え、様々な体験をした四人の少年たちが町に帰ってくるときに渡るのがこの橋です↓。






この橋は、最初の橋とは対照的に「緑」で、町に帰りついた安堵感をだしているように感じます。

また橋を鳥カゴのように見せる事で、少年たちが規則に縛られた日常の世界に帰っていくことを印象付けているようにも感じます。



冒険を終えた少年たちの背中が少し寂しげなのが印象的です。


この橋も現存していました↓。




グーグル・ヴューでこの橋を渡ることもできますよ!!

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この橋をこえたところにあるのが Brownsville という町で、ここで実際に色々なシーンの撮影が行われたそうです。


たとえば、戦争オタクのテディが帰っていく家なんかも、




ちゃんと残っているようです。




スゲー、感動です。


また、彼等がたむろしていた木の上の秘密基地ですが、





これを作った木もまだあるそうです。






他にもこの町に、当時の建物がまだ色々と残っているそうです。

写真をお借りした下のHPをご覧ください。


スタンド・バイ・ミーのロケ現場写真



さて物語は、大人になった主人公のゴードンが、このときの物語をコンピューターに打ち込んでいるシーンで終わるのですが、

その画面上には以下のようなことが書かれていました。

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He was stabbed in the throat. He died almost instantly.

Although I hadn't seen him in more than ten years.

I know I'll miss him forever.


(ガンバリ屋のクリスは弁護士になったが、正義感が強かった彼はケンカの仲裁に入り)

首を刺されて即死だったという。

もっとも彼とも10年以上あっていなかったのだが。

私は彼がいなくなったことを永遠にさびしく思うことだろう。

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旅を終えて一番の親友クリスと別れる際、



軽く握手を交わして去っていくのですが、

画面からクリスの姿が消えていくシーンと、彼のその後のストーリーがオーバーラップして、せつなくなります。


クリスを演じたリバー・フェニックス(当時16歳)も、その後若くして亡くなっているので、なんとも悲しい気持ちになる場面であります。


コンピューターの文章は続いて、、、

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I never had any friends later on like the ones I had when I was twelve.

Jesus, does anyone?


私はあの12才のときにもった友人にまさる友を、

その後二度ともったことはない。


誰でもそうなのではないだろうか?

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スタンド・バイ・ミーが好きだという友人たちに聞くと、たいていここでグッとくるそうです。

これは男だけなのでしょうか、それとも女性もそういうふうに感じるものなのでしょうか。


文章はここで終ります。

そして、プールに行く約束をしていた大人のゴードンは、

待たせていた子供達とふざけながら、車に乗り込み、出かけていく様子が窓の外に展開されます。



親友の死と、今の幸せを噛みしめている自分の状態との対比を際立たせながら、映画は、あの音楽とともに終わっていくのです。


改めてこの映画を見ると、ゆったりとした時間の流れ、美しい音楽、扱っているテーマの深さなどが、今のドタバタハリウッド映画とあまりに対照的だと感じます。



スタンド・バイ・ミー - Wikipedia


によると、

2005年に発売されたDVDには、2005年時点のスタッフやキャストがインタビューに答えており、

スタッフやキャストが亡くなったリバー・フェニックスについて語っているシーンなどが収録されているそうです。


これは、DVD借りてまた観なきゃだめだなと思いました。

観たら泣いちゃいそうなので、ハンカチは用意しておかないと、、、、。




参考:


スタンド・バイ・ミーのロケ現場写真
http://www.cinema-astoria.com/cinematography/filminglocation/locations/standbyme/index.html

スタンド・バイ・ミーのロケ現場地図・住所
http://www.historicbrownsville.com/content/BR2_tour_stand.html

スタンド・バイ・ミー - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%BB%E3%83%9F%E3%83%BC

彦兵衛のブログ〔スタンド・バイ・ミーについて〕
http://mshiko.blogspot.com/2008/11/blog-post_24.html

赤い橋(グーグルマップ)
http://maps.google.co.jp/maps?f=q&source=s_q&hl=ja&geocode=&q=mosby+creek+rd+oregon&sll=44.052064,-123.354492&sspn=2.392466,6.168823&ie=UTF8&ll=43.778333,-123.005467&spn=0.002347,0.003648&t=h&z=18

長い橋(グーグルマップ)
http://maps.google.co.jp/maps?f=q&source=s_q&hl=ja&geocode=&q=Lake+Britton&sll=41.077281,-122.156982&sspn=0.627342,0.933838&ie=UTF8&ll=41.014863,-121.618851&spn=0.004906,0.007296&t=h&z=17

緑の橋(グーグルマップ)
http://maps.google.co.jp/maps?f=q&source=s_q&hl=ja&q=N+Main+St,+Brownsville,+OR+97327,+%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E5%90%88%E8%A1%86%E5%9B%BD&sll=25.925319,-97.471218&sspn=0.046779,0.058365&ie=UTF8&cd=2&geocode=FeNmpQId6mer-A&split=0&ll=44.391054,-122.984412&spn=0,359.996352&z=18&layer=c&cbll=44.391139,-122.984413&panoid=W50nulmMiIufQF6ubZIt2w&cbp=12,176.21,,0,13.2





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