私は昔から地図を見るのが好きでした。
地元の1万分の1の地図を見ては、
あそこはこうなっているのかぁ~、あそこをこう行けば近道なんだぁ~
などとよく研究していました。(今でもしています)
地図は俯瞰する視点を与えてくれるのがいいです。
京都にいた時は、
「碁盤目状の京都において敢えて斜めの道を通る会」(会員一名)の副会長を務めており、
地図を眺め、実際に自転車で走ってみては、色々通る道を研究しました。
結局、最短距離とは物理的な距離よりも信号の有無の方が大きいので、必ずしも斜めの道が早いわけではありません。
斜めの道を走るというのは、単に目的地まで早く行くということだけでなく、
同じ目的地に行くのでも人に与えられたルートをただ漫然と通るではなく、
自ら道を検索、開拓して通ること自体を楽しむという意味が込められていたのであります。
あるルートは早く目的地につけるし、別のルートは時間はかかるけど、この季節にいい景色を見れる、など道それぞれに特色があります。
その日の気分や状況にあわせて、色々なルートを通ってみようというのが、
「碁盤目状の京都において敢えて斜めの道を通る会」
の趣旨でありました。
さて話しが少し脇に逸れましたが、
私はいまだに地図を見るのが好きで、高校の地図帳などもすぐ手の届くところに置いています。
ニュースなどで気にかかる地名が出た場合に、すぐに調べられるようにです。
そんな私の地理好きをもっとも刺激したのが、この本でした↓
これは大学受験の参考書で、いわゆる「権田の地理(ごんだのちり)」と呼ばれていましたが、ホント名著中の名著でした。
内容は、ひと通り地理の基礎知識がないとちょっとついていけないような内容なのですが、
これを読むことで、それまでバラバラにあった地理の知識が有機的に結合していくのを感じ、ひたすら感動しました。
なによりもまず、書いている人の地理に対する情熱が本を通してビンビン伝わって来るので、その情熱が伝線してしまう感じがあるのです。
私はこれを読んだ時、知識は遠回りしてでも、少し深めに勉強していたほうがいいと実感しました。
と同時に、やはりその道を極めた人の情熱にふれるって大事だなぁと感じたのでありました。
たとえば、この本の中に書いてあったことでまだ覚えているのが、パナマ運河についてです。
パナマ運河は水路のようにただ水が通されているのではなく、
閘門式といって水路を途中、途中門で閉ざして、水をかさ上げ、あるいはかさ下げして船を通しています。
その記述の中で、太平洋と大西洋で水位が違うとあったのです。
えーー、同じ繋がっている海なのに水位が違うの??
って思いませんか。本当に水位が違うのです。
同じ海なのになぜ水位が違うのか?
簡単に説明すると、南北アメリカ大陸は、山脈が西寄りにあります。
したがって、単純に南北大陸に一様に雨が降る考えると、8-9割の雨は、すべて大西洋側に流れるのです。
これによって太平洋と大西洋に20cmほどの水位差が生まれるというのです。
私はこれを知った時、へぇーー、地理っておもろいなぁと思いました。
またこのパナマ運河、この部分が地形的にねじれている ので、
太平洋から大西洋に抜けるのに東から西ではなく、北西方向に進むと大西洋に出るのです。これもまたなかなか面白いです。
私は大学受験の社会は、センターで世界史、二次で地理を選択しました。
実は二次の社会はセンター試験と別の科目を取らなければならないというのを知ったのが、受験の半年前でした。
インド帰りなのに、そんなこと知らんがな!
と言ってみたところで仕方がありません。
他の科目は一年の勉強期間を考えて計画を立てていましたが、半年というのはちとつらいなぁ~と思いました。
しかし速効でゼミノートをひと通り終わらせ、基礎をおさえたところで、Z社の通信添削とこの権田の地理をやりました。
おかけで、最終的に受験科目の中で一番好きな科目、やっていて楽しい科目が地理となりました。
おそらく二次試験でも一番点数をとれたのではないかと感じています。
私がこの地理の勉強を通じて感じたことをまとめると、
① 勉強の面白さを感じ取ること
② バラバラの知識より、少し遠回りしても深めの知識にふれ、知識を有機的・体系的に理解すること
③ その筋の専門家にふれ、情熱を伝染させてもらうこと
などでしょうか。
勉強ってもともと、楽しいことだと思うんですよね。御馳走と同じだと思うんです。
でも植物に栄養を与えすぎると根が腐ってしまうのと同じで、その御馳走も適度に与える必要があると思うのです。
学校の勉強にもっと楽しさ、遊び感覚を取り入れていいのになぁと思います。
またこのブログで何度も書いてきたように、自分で勉強をゲームのようにもっていくというのが大事だと思います。
たとえば地理に関して、最近mixiを通じてこのゲームを知って一時期かなりハマってしまいましたが、
トラベラーIQ
http://www.tripadvisor.jp/TIQGame
こういう遊びを通した勉強というものをもっと開発、利用していっていいと思うのです。
おしまい
0 件のコメント:
コメントを投稿