先日ある人に
「日本で二番目に高い山知ってる?」
と聞かれました。確か選択肢は、
穂高、北岳、槍ヶ岳
だったと思います。
えーと、名前からして槍のようにとがっている槍ヶ岳かな、と答えたところ、
ブッブーーー!!
知らないんだ、うぷぷ、、
と笑われてしまいました。
答えは、北岳だそうです。
悔しいので帰ってから調べてみると、
北岳というのは明石山脈にある白根山(しらねさん)の一峰で、標高は3193m。(2004年にそれまでより1m高いことが分かったそうです )
白根山は、白峰三山(しらねさんざん)ともいわれ、北岳の他に、間ノ岳(あいのだけ:3189m)、農鳥岳(のうとりだけ:3051m)があるそうです。
そうかぁー、北岳だったかぁ~、答えが白根山だったら、
そんなのしらねぇ~よ~、、、
とギャグでかわせたものの、一応自称地理好き、地理マニアとしては面目丸つぶれでありました。
調べついでにと、高校の地図帳に載っていた日本の3000m級の山を調べてみると、
富士山を筆頭に、
白根山、穂高岳、槍ヶ岳、荒川岳、明石岳、御嶽山、塩見岳、仙丈ケ岳、乗鞍岳、立山、聖岳
と12の山が高い順に載っていました。(ウィキペディアで調べると21コ挙げられていました )
クッソ~~
と地図帳のその12の山に赤ボールペンでグリグリ印をつけたのでありました↓。
My地図帳(赤丸が3千m級の山)
さて、この日本にある3000m級の山はすべてある所に集中していますが、わかりますか。
実際に自分で地図帳を広げて山に赤丸でもつけてチェックしてみると分かるのですが、
上の地図の通り(見えるかな?)、すべて長野県あたりを南北に走っています。
そう、これはいわゆるフォッサマグナ(糸魚川・静岡構造線)というやつに沿ってあるわけです。
ではこのフォッサマグナってなんだっけか?
ということになりますが、下の図を拡大して見れば一発で分かります。
ウィキペディアより
プレートの境界なのであります。
日本は北アメリカプレート、ユーラシアプレート、太平洋プレート、フィリピン海プレートによって成り立っていますが、
北アメリカプレートとユーラシアプレートの境が実にこのフォッサマグナで、
このふたつのプレートがガツンとぶつかって、日本列島のこの場所に3000m級の山を造り出しているのです。
さて上のプレートの地図で、最近大地震のあったハイチやインドネシアをみると、やっぱりすべてプレートの境界であることが見てとれます。
報道によると、ハイチの地震はアメリカの研究機関によって予想されていたそうです。
先日放送されたNHKスペシャル
MEGAQUAKE〔巨大地震〕
によると、日本人の研究者で地震をピタリと予知してしまうひとがいるそうです。
その人は、過去の地震のデーターをすべて洗い出し、ある震源地から発する地震の前兆に共通する振動を見出すことで、
その同じ震源地から発生する地震をほぼ100%の確率で予知するというものでした。
しかしこのような地震の震源地は日本各地に無数にあるので、それらすべてを網羅するのはとても不可能のように思えました。
少なくとも大地震に繋がる震源地だけでもフォローしていければいいと思いますが、
大きな地震というのは数百年に一回とかの割合なので、データーが足りないだろうなと思います。
番組によると日本でいつ起こってもおかしくないのが、東海地震で、
その地域で起こる大きな地震が引き金となって、
フィリピン海プレートが沈み込んでいる一帯が一斉にずれ、巨大地震になるのではないかとも予想されているそうです。
他に危ないと考えられているのが、アメリカのシアトルだそうです。
その地域にもともと住んでいるネイティヴアメリカンの伝承には、地震や津波の話しがちゃんと残されているそうですが、
白人が入ってきたのは高々100年ぐらいで、その期間に大地震はなく、シアトルの街の建設は地震をまったく想定していないのだそうです。
いったん大地震が起きたら、どんなことになるのか、まったく想像もつきません。
地元では地震を想定した避難訓練などをやっているようでしたが、
いままで大地震を経験したことのない人たちにとっては絵空事のように思え、訓練にもあまり身が入らないのではないかという気がします。
さっきのプレートの地図を見てもわかる通り、アメリカ西海岸もプレートが沈み込んでいるところなので日本と同じく、巨大地震が起こりうる地域なのです。
実際プレートのひずみによって起こる微弱な振動がこの地域で観測されているそうで、いつ巨大地震が起きてもおかしくないそうです。
次のシアトルからの大ニュースは、イチローの活躍ではなく、大地震による都市の壊滅を伝えるものかもしれません。
しかし地震大国日本といえども、高層建築が林立するようになってから大都市が巨大地震に襲われるという経験をしていません。
先日のNHKスペシャルによると、大地震によって発生する長周期の揺れによって、
20階ぐらいのビルが想定されていたよりもさらに大きなダメージを受けることがわかったそうで、
いくら耐震設計がなされているとはいえ、まったく安心はできないのです。
先日、所要で新宿の高層ビル群の中を歩く機会があったのですが、都庁をはじめ、見上げると頭がクラクラするほどのビルが林立していました。
正直、これはアブナイナーと感じました。
しかしこういう景色に慣れ親しんでしまった人たとにとっては、
まわりにもたくさん高いビルが建っているので、感覚が麻痺してしまっているように思えます。
これも、集団同調性バイアスの一種かもしれません。
本当は必ず来る巨大地震を見越して、首都機能なども分散させるべきなのでしょうが、
残念ながらそのような長期的なヴィジョンをもって日本を考えている政治家は見受けられないように思います。
まあ一度、634m〔ムサシ〕の電波塔、東京スカイツリーがたったあたりで巨大地震に見舞われて、大きな痛手を受けないと目が開かれないのかもしれません。
NHKスペシャルMEGAQUAKEの本放送、再放送はともに終わってしまいましたが、
第二回は次の日曜日にやるそうです。
地震に備える意味でも、見ておいて損はないのではないかと思います。
1月17日(日) 午後9時00分~9時49分 総合
MEGAQUAKE 巨大地震
第2回 KOBE 15秒の真実 そのとき地下で何が
オシマイ
参考:
北岳
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BD%E5%B3%B0%E4%B8%89%E5%B1%B1
フォッサマグナ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%83%E3%82%B5%E3%83%9E%E3%82%B0%E3%83%8A
NHKスペシャル:MEGAQUAKE
http://www.nhk.or.jp/megaquake/
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