さてコレはなんでしょう↓
先日ヤフーニュースで取り上げられていたものなのですが、
これは粘菌が作った模様で、面白いことにほぼ関東の鉄道網と一致するというのです。
---------------ニュース-----------------------
「粘菌」エサの駅つなぎ首都圏そっくり鉄道網
1月22日4時50分配信 読売新聞
「粘菌」と呼ばれる単細胞生物が鉄道網のような高度なネットワークを構築する能力があることを、北海道大学の手老(てろう)篤史研究員らが突き止めた。
実験で、粘菌が首都圏鉄道網のミニチュア版そっくりに変形していく様子を確認した。22日付の米科学誌「サイエンス」に発表する。
粘菌は、胞子から小さなアメーバが生まれ、アメーバ同士が融合して、変幻自在に伸びるネバネバの集合に育つ。
実験では、関東地方をかたどった容器(縦21センチ、横17センチ)の中で、横浜や千葉など首都圏の主要36駅に当たる位置にエサを配置。
東京都心に粘菌を置いた。粘菌はエサを求めて広がり、次第に実際の鉄道網のようになった。
粘菌が変形した「鉄道網」を分析すると、輸送効率やアクシデント時の迂回(うかい)路の確保といった点で、実際のJR鉄道網より優れたところがあるという。
手老さんは「数億年を生き抜いてきた能力が巧妙な『鉄道網』を構築した」とみる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100122-00000002-yom-sci
-----------------引用おしまい---------------------
実はこの実験、私は知っていました。
NHKでやっている「爆笑問題のニッポンの教養」という番組で去年の12月に放送されていたのです↓。
http://www.nhk.or.jp/bakumon/previous/20091215.html
私はこれを見たとき、
へぇー、すげぇーなー
と思い、ブログに載せようかとも思ったのですが、なんとなく書かずに終わってしまいました。
この実験を見たときに思いだしたのが、シャボン玉による最短距離を求める問題です。
このHPがよくまとまっているので見てみてください↓
http://www.osaka-kyoiku.ac.jp/~masako/exp/jolly/mondai.htm
複雑に配置される点をどうやったら最短距離で繋げるかを考えるとき、板にピンを打ってシャボン玉の液につけるだけで一瞬で答えが出てしまうのです。
すごいでしょ!!
シャボン玉はその表面積が最小になるように膜を張るので、そのような形が一瞬にして形成されるのだそうです。
自然てすごいなぁーと思います。やはり自然は「効率的に」出来ているですね。
このシャボン玉の膜を利用した方法は、問題にあるような下水管でもいいし、複雑な石油プラントを作るときなどに応用できるのだそうです。
スバラシ過ぎます。
ついでにこの番組でやっていてへぇーと思って書きそびれたのが、
この回↓
http://www.nhk.or.jp/bakumon/previous/20100112.html
についてでした。
登場した教授は、体内におけるガスの様々な役割を世界で初めて明らかにした方らしいのですが、
番組の中で腸についてコメントしていました。
腸には脳に匹敵するほどの神経細胞があるのだそうで、一般には、
腸は第二の脳
といわれたりするそうなのです。
しかし教授にいわせれば、
脳が第二の腸
なのだそうです。
これはかなり深いなぁと思います。
というのも生物の進化からいけば、確かに最初はミミズのような脳のない筒状の生物から発展してきたわけで、
腸こそは第一の脳
といえるのではないかと思うのです。
また解剖学的な観点から考えても、腸は口から下っていって、下の方でうにゃうにゃっとした構造になってますが、
脳は逆に脊髄から上って頭の中でうにゃうにゃっとなっていて、ちょうど構造が対照的になっている点も興味深いです。
何かしらの意味があるのでしょうか。
また日本では昔から、「はら(腹・肚)、はらわた(腸)、きも(胆・肝)・ふ腑)」という表現が「こころ」と同等に使われてきました。
腹が立つ、腹の虫がおさまらない、肚を探る、腸が煮えくりかえる、腸がえぐられる、大胆、胆が据わっている、肝に銘じる、相手の魂胆、腑に落ちる、などなど、、、
私たちはともすると、意識=脳 と考えがちですが、
腸は第一の脳、脳は第二の腸、
などとして考えてみると色々なことが見えてくるのかなと感じます。
そういう意味では、腸を他人に移植したらどうなるのでしょうね。
私はかつてこのような本を読んだのですが↓
記憶する心臓 : ある心臓移植患者の手記
[A Change of Heart by Claire Sylvia with William Novak, 1997]
クレア・シルヴィア,ウィリアム・ノヴァック/飛田野裕子訳 角川書店 1998
これを読むと、心臓を移植された女性が、見ず知らずの心臓を提供された人の性格を受け継ぐようなことが書かれています。
臨死体験に匹敵するようなとても知的好奇心をかき立てられる内容です。
小腸だけを移植した場合どうなるのか、今後そのような体験記がでてこないか楽しみにしているのであります。
この爆笑問題のニッポンの教養、毎回その道の最先端の研究をしている大学教授がでてきてとても面白いのですが、
実は、次回もとても面白そうなので紹介しておきます。
次回、1月26日の放送は
FILE099:「未知なるカタチとの遭遇」
http://www.nhk.or.jp/bakumon/nexttime/
なんと登場するのは、前にこのブログでもとりあげたあの
ミウラ折り
を発明した三浦先生なのであります。
これは絶対に見逃せません!
ワタクシ、必ず見ます。
それでは。
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