2009年6月24日水曜日

どんな黄金に替えても、、、



まず最初に、ダージリン、ファースト・フラッシュのサンプルをお送りした方々への訂正があります。

今回お送りしたのは、スプーン大盛り2杯分の茶葉(約6g)なので、

カップ2杯分=300ccの熱湯を注いで頂くとちょうどよい味になります。

お送りした説明書きには、何を血迷ったか一杯分の150ccの熱湯を注いで、、、と書いてしまいました。

せっかくの紅茶がニガニガのニガヨモギになってしまったら申し訳ないと思い、

ここにお詫びして訂正させて頂きます。


m(_ _)m



さて、今日の話題はNHKの世界遺産への招待状という番組でやっていた内容についてです。

6/15に放映された

クロアチア:アドリア海の宝石巡り

という放送のなかで




アドリア海の真珠、 ドゥブロブニク旧市街という街が紹介されました。


ココ(Google Map)



そこの城門には次のようなことばがラテン語で刻まれているそうです。

NON BENE PRO TOTO LIBERTAS VENDIT VRAVRO



どんな黄金に換えても

自由を売り渡してはならない



ドゥブロブニクの人たちは、この言葉を胸に、

外交や貢物などをしながらも常に大国と対等に渡り合い自治を獲得してきただそうです。

なんだかすごく崇高な理念に、ついこの言葉を口ずさんでしまいました。


ドゥブロブニクには古くから歌い継がれてきた詩があるそうです。


麗しく愛しく
香ばしきかな自由よ

ドゥブロブニクの
ただ一つの印

すべての金銀
いかなる命をもってしても

自由の清き美しさには
かなうまい


う~ん、いい詩ですね。

なんでもお金が判断の基準になりつつある日本において、

一度問い直す必要がある命題であるように思いました。

このテーマを敷衍させると、

満足を目先の数字に置き換えてはならないということにもなるかと思います。


またこれは二宮尊徳が述べている、

遠きをはかる


という思想にも通じているように思います。

目先の利益よりも、ずっと先までを見越した満足を取りなさいという。。。


少し話しがずれますが、

先日のクローズアップ現代で、


“10歳の壁”を乗り越えろ
~考える力をどう育てるか~


というのをやっていました。

小学校四年生から五年生になると、学習につまづく子が急に増えるらしいのです。




とくに文章題などの考える問題になると、とたんに出来なくなってしまうのだそうです。

その理由として、最近はやりの単純計算による学習が挙げられていました。

これは
百ます計算と呼ばれるもので↓





このマスの中に、足し算なら上下のマスが交差する数字の足し算をやっていって、いかに速くとけるかを訓練するもので、

開発者の名をとって陰山メソッドと呼ばれるものです。

実際やってみるとわかるのですが、この百問の単純計算をすばやくやるだけで、頭がカーッとなるほど脳が活性化します。

難しい問題を解くよりも、単純計算を早くする方が脳は活発に働くそうで、

これをやらせていた生徒たちが一様にいい成績をとるようになったので、いちやく脚光をあびた学習法です。

しかしこれもあまりに速度だけを要求するようになると、ある児童などは次のような解き方をするそうです。





まずゼロの段をすべて上の数字から書き写し、

次に1の段、これはそのゼロの段に1足していくだけです。

次は2の段で、これも1の段に1を足していくだけです。

これをやると普通に上から解いていくよりも断然速いのですが、単なる単純作業で頭の訓練にはなりません。

よく考え付いたなぁ~と私は感心して思わず笑ってしまいましたが、

いかに速く解くかということだけを求めていくと、

結局このような本末転倒なことになってしまうのです。


なんかこの小学生が考え付いた解法と、今回の金融危機の原因となった金融工学なるものも、なんだか根っこが一緒のように感じるのです。

それは目先の数字にとらわれて、本質を忘れてしまっているというところにあるように思います。


時間やお金といった様々な数字を指標としながらも、

それに振り回されない、真の豊かさというものを求めていけたらなぁ、と私は思うのであります。


おしまい。



参考:

NHK世界遺産への招待状
クロアチア:アドリア海の宝石巡り

NHKクローズアップ現代6月18日(木)放送
“10歳の壁”を乗り越えろ ~考える力をどう育てるか~

ウィキペディア
百ます計算

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数 〔Numbers〕

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かんてんパパ塚越さんの経営哲学≪その壱≫


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