先日NHK教育の地球ドラマチックという番組で、
という番組をやっていました。
これはアメリカのナショナル・ジオグラフィクが制作したもので、犬の天才的な能力を紹介するものでした。
その天才的な能力の一つは嗅覚。
犬で嗅覚が優れているというのは当たり前、、、と思われるかもしれませんが、番組で紹介していた犬はまさにスーパードッグでした。
保護施設から引き取られ、警察犬として活躍するその犬は、普通の犬よりさらに嗅覚が良いらしく、
デモンストレーションとして犯人が撃った銃の薬きょうの臭いを嗅がせ、
その犯人が銃を使った現場から“車”で逃走した経路をたどって最終的に、犯人を追いつめるところまでいってしまうのです。
いままで警察犬が犯人を追えるのは、徒歩だけだとおもっていたので、車に乗って逃走しても臭いを追跡できてしまうというのはまさに驚きでした。
また他に紹介されていた犬は、なんと人間の言葉を200種類ほど記憶しているらしく、
「あるものを持ってきて」というと、200種ほどある似たようなオモチャの中から、いわれたオモチャをちゃんともってくるのです。
しかも犬が知らないものを持ってきてといわれると、全部のアイテムを確認した後に、その中に混ざっている自分の知らないアイテムをこれではないかとくわえてもってくるのです。
これは子供がことばを覚えるときと同じで、消去法を使って物の名前を類推しているのだそうで、犬は私たちが思っている以上に相当賢いそうです。
私も犬を飼っていた事がありますが、犬はどこまで言葉を分かっているのだろう?とたびたびおもうことがありました。
飼っていたラブラドルの写真をひっぱり出してきました↓
犬を飼った事がある方ならご存知かもしれませんが、「ごはん」や「さんぽ」という言葉にはすぐに反応し死ぬほどせがむくせに、
他の言葉には「おいら人間の言葉ワカランけんね」というような態度をとるのです。
あのスーパードッグをみると、どうやら犬は相当程度人間の言葉を理解しているようです。
しかし自分の興味が向かない事にはあまり反応しないということなのだろうと思います。
ということは、いかに犬に興味を持たせるか、ということがしつけや訓練の鍵になるのでしょう。
この番組で犬と猿に対して、人間の指示をどの程度理解できるかの実験をしていたのですが、これまたとても面白かったです。
彼らを前にして、二つの伏せたカップを置き、その一方に餌を入れるのです。
そのカップにはふたつとも同じえさのにおいが付いているので、臭いからは判断できないのですが、
餌を選ばせる前に、こっちにえさが入っているからね、と指でさしてから彼らの前に差し出すと、
犬はその意味をちゃんと理解して、指示された方のカップをあけるのですが、
なんとサルはまったく指で指示した意味がわからず、適当にカップをあけるのです。
さらに驚いたことには、犬は人間が指をささなくても、視線でこっちと合図するだけでそっちにえさが入っていると理解するのです。
犬は、人間の指示が理解できるように改良されてきたので、サルよりもそのような能力を発達させてきたのだと説明されていました。
しかし私はサルの方が知能が高いと思ってきただけに、この結果にはとても驚きました。
この番組の最後にあるドーベルマンが紹介されていたのですが、その犬は驚きを超えた神秘的なものさえを感じました。
この犬は4歳のときに保護施設からある家庭に引き取られてきたそうなのですが、飼い主が与える人形で遊ぶのが大好きなのです。
初めのうちは、単に人形にかみついて、振り回したりして遊ぶだけだったのですが、
そのうちに、地面に人形を三角形や平行線、半円など、ある一定の図形に配置して遊ぶようになったのだそうです。
その様子を動物行動学者が観察していたのですが、その学者も驚いたほどで、
やはり犬がなにかしらのメッセージをその人形の配置に託して伝えているのではないかと解説していました。
その犬は、単に人形を図形のカタチに配置するだけでなく、その人形の種類、たとえばカエルの人形だけを三角に配置するとか、すべて仰向け、とか、
手をつなぐ、抱き合うなどの何かしらの規則をもって置かれているらしいのです。
これは本当に驚きました。
何か犬との新しいコミュニケーションが出来るようになるのではないか、と期待させるような光景でした。
この地球ドラマチックという番組、どちらかというと子供向きなのかな?と思わせる感じなのですが、
その内容は常に最新の研究に基づいた極めて知的なもので、大人が見ても十分楽しめ、感心させられ番組となっています。
来週は、
2009年8月20日(木) 19:00~19:40
『ヒトの“視覚”はこんなにスゴイ!』
という内容のようですが、これまたとても面白そうです。
皆さんも機会があったら、一度見てみてください。
NHK教育番組は、あなどれない番組が結構多いです!
おしまい
参考:
NHK教育 地球ドラマチック 『犬って天才!?』
http://www.nhk.or.jp/dramatic/backnumber/171.html
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