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2022年2月12日土曜日

豆乳 R1ヨーグルト 完成!

 

先日、職場の人から、


R1ヨーグルトを家で作ってます


と言われました。


私もヨーグルトは自家製のものを毎日飲んでいるのですが、R1ヨーグルトを作るという発想がありませんでした。


なぜかというと、私は普段の生活の中で


乳製品は摂らないようにしている


ので、豆乳からヨーグルトを作っているのです。


参考:

彦兵衛のブログ:丑年に牛乳を考える2009/1/16

https://mshiko.blogspot.com/2009/01/blog-post_16.html

 

豆乳のヨーグルトは、最初だけ市販されている豆乳ヨーグルトを元に作り、あとは家で繰り返し作っています。


以前に、こちらのブログにも書いたかな、、。


参考:豆乳ヨーグルトをつくろう!〔2020/6/20


ものすごく簡単で、

作ったヨーグルトの余りをタッパーの底に1/10位入れて、あとは買ってきた豆乳を投入しながらくるくるかき混ぜて、冷蔵庫に入れておくだけ。


それで1週間後には美味しい豆乳ヨーグルトの出来上がりです。


以前は、風呂の残り湯につけたりしていましたが、出来過ぎてしまうと酢のような水分が出てきてしまって、酸っぱくなり、あまり美味しくないのですが、


初めから冷蔵庫に入れておくとゆっくりと熟成されるのか、酢がでなくて、まろやかで本当に美味しいヨーグルトができるんですよね。


という訳で、敢えて別の菌を使って豆乳ヨーグルトを作ってみようという気がなかったのです。


しかし、R1ヨーグルトを家で作っていると聞いて、ふと


豆乳でR1ヨーグルトはできないのだろうか、、


と思いました。すぐさまネットで検索してみたところ、

やっている人がいて、懇切丁寧に作り方を説明しているんですよね。


私が参考にしたのはこちらのサイトなのですが、


R-1と無調製豆乳で自家製ヨーグルトを作ってみた!


ポイントとしては、

◎ 飲む用のR1ヨーグルトを使うこと、

◎ それを雑菌対策もあり、豆乳のパックにそのまま投入すること、

◎ ヨーグルト製造機に入れて40度で8時間おくこと


以上でちゃんと豆乳でもR1ヨーグルトができるとのことでした。


私はヨーグルトを作る機械とかはもっていないので、

まあ、ものは試しと、風呂はちょうど40度位なので、お得意の残り湯に投入戦法でやってみるか、、ということにしました。


最初の2点はマネをさせていただき、温めるところだけは、風呂に一晩つける、という方法を採用しました。


10時間くらいたって、朝、一晩風呂につかっていたパックをあげて揺すってみると、揺れないんですよね、、


あ、出来てる!


と思いました。

さっそく、開けてみると、ちゃんと固まって、酢も出ていないようでした。


上出来、上出来!


ということで、さてお味は、、と一口食べてみました。

自分がいつも作っているヨーグルトより、豆腐っぽい感じの味でした。


う~ん、でも全然いけるわ、、。食べていると慣れてきて、ヨーグルトって感じになってきます(笑)


あと、食べてみて、気のせいかもしれないけど、なんだかパワーがみなぎってくる気がしました。。(笑)


この先、少し豆乳R1ヨーグルトを食べ続けてみて、心身にどのような変化があるのか、ないのか様子を見ていきたいと思います。


人間って食べたいものを自分の意思で選んでいるように思っていますが、

何かの番組で学者のセイセイが仰っていたのですが、


実は、腸内細菌が食べたいと思っているものを人は知らずに選んでいる、とのことでした。


腸内フローラなんて最近言われますよね。


盲腸なんて昔は要らない臓器なんて言われていましたが、腸内フローラの形成に重要な役割を果たしていることが最近かわかってきたそうです。


さて、その腸相が変わると、本当に食べたいものなんかも変わってくるのでしょうか、、。


どんな変化があるのか楽しみです。


いや~、人生っていろいろあって楽しいですね~♪


豆乳でもR1ヨーグルト簡単に出来ちゃうんだ~、、


というお話でした。


おしまい


参考:

R-1と無調製豆乳で自家製ヨーグルトを作ってみた!


彦兵衛のブログ:

豆乳ヨーグルトをつくろう!〔2020/6/20


丑年に牛乳を考える2009/1/16

https://mshiko.blogspot.com/2009/01/blog-post_16.html

 

乳がんと牛乳【Part.2

https://mshiko.blogspot.com/2009/02/part2.html

 

乳がんと牛乳【Part.3

https://mshiko.blogspot.com/2009/02/part3.html

 

乳がんと牛乳【Part.4

https://mshiko.blogspot.com/2009/02/part4.html

 

乳がんと牛乳【Part.5:原因をつきとめた!】

https://mshiko.blogspot.com/2009/03/part5.html

 

乳がんと牛乳【Part.6:原因をつきとめた!≪続≫】

https://mshiko.blogspot.com/2009/03/part6.html

 

乳がんと牛乳【Part.7:≪結論≫】

https://mshiko.blogspot.com/2009/03/part7.html

 

乳がんと牛乳【Part.8:著者の原体験】

https://mshiko.blogspot.com/2009/03/part8.html

 

乳がんと牛乳【Part.9:最終回≪科学の問題点≫】

https://mshiko.blogspot.com/2009/03/part9.html






2009年2月24日火曜日

乳がんと牛乳【Part.3】

今年の年賀状より。この絵の中の男の人には、

「牛乳を飲むと骨粗鬆症になるんだよ」

ということを遠まわしに言わせたつもりでしたが、いまセリフを入れるとしたら

「牛乳飲んで、乳がんに御用心!」

とかを付け加えるかなと思います(笑)。



それでは前回に引き続き、『乳がんと牛乳』より抜粋します。

今回は本書を訳された、山梨医科大学名誉教授 佐藤章夫氏のあとがきよりの抜粋です。


----------------- 訳者後記より -----------------

日本の対がん戦略の基本は早期発見である。

しかし、いかに精密な検診を行って早期に発見しても、次世代女性の乳がん発生を減らすことはできない。

毎年、毎年、5万人に近いあらたな乳がん患者が登場しているのだ。

乳房という女性のシンボルを失う苦悩は想像を絶する。

たとえ延命が可能であっても、数十年にわたって再発の恐怖に怯えて過ごすことになる。根本的な対策は「乳がんにならないようにすること(=予防)」である。

「なぜ、日本の若い女性に乳がんが増えているのか」と問われると、ほとんどすべての専門家は「食生活の欧米化」という曖昧な言葉で逃げる。

食の欧米化」とはなにか?

和食と洋食を一言で表すなら、和食は味噌・醤油・鰹節・昆布の風味で、洋食はバター・クリームの香りのする食事である。

「食の欧米化」とは、日本人が牛乳・バター・クリーム・ヨーグルトなどの乳製品を口にするようになったことを言うのである。

食の欧米化が乳がん増加の原因なら、食生活を変える以外に、日本女性を乳がんから救う方法はない。

しかし、正統派と目されるがんの専門家は、早期発見・早期治療という空しいお題目を唱えるだけだ。


文部科学省も厚生労働省も、業界の意向に沿って、日本人に牛乳を飲ませ、乳製品を食べさせようと躍起になっている

結果的に、彼らは乳がんを増やす方向で努力しているのである。

その一方で、厚労省はマンモグラフィーなどによる乳がんの早期発見を謳っている。こういうのを、


マッチ・ポンプ

自分で火をつけておいて消火作業をする)と言うのだ。早期発見・早期治療の日本のがん対策は「もぐらたたき」である。

<中略>

前述のように、日本の乳がんは40代後半の女性にもっとも多い。

この年齢層の女性は1960年以降の生まれで、幼いときから牛乳・乳製品に慣れ親しんだ、いわゆる「牛乳世代」である。

おそらく、トーストした食パンで朝食をすませるようになった最初の世代だろう。プラトン教授の勧める乳がん予防の基本は、


乳製品(乳牛の肉を含む)を食べない


大豆製品をたくさん食べる


新鮮な野菜海藻果物を食べる


という3点に尽きる。

<中略>

日本人の食生活は、元来、「穀物+大豆+野菜・海藻(+魚)」であった。戦前までの一般家庭の食卓に乳・乳製品がのぼることはめったになかったのだ。

<中略>

もう一度くりかえす。乳がんの再発を防ぎ、乳がんを予防する最良の食生活は

穀物+大豆+野菜海藻(+魚)

からなる日本人の伝統的な食事である。

--------抜粋ここまで---------


訳者の佐藤章夫は山梨医科大学名誉教授であり、自らのHPにて食についてかなり深く書かれています。

興味のある方はぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。


参考:
山梨医科大学名誉教授 佐藤章夫のHP
生活習慣病を予防する食生活↓
http://www.eps1.comlink.ne.jp/~mayus/

乳がんと牛乳──がん細胞はなぜ消えたのか


2009年3月2日月曜日

乳がんと牛乳【Part.5:原因をつきとめた!】


先月に引き続き、『乳がんと牛乳』から引用していこうと思います。

今回と次回で、著者が乳がんの原因が牛乳にある事をつきとめた本書のクライマックスともよべる部分をとりあげようと思います。


-------------------

私は夫のピーターに言ったことを覚えている。

「ねえ、ピーター。あなたは中国から帰ったばっかりでしょ。中国人の生活で私たちと一番違っているのはなんだと思う?中国人はどうして乳がんにならないのでしょう」。

<中略>

中国人はアメリカ人より多量のエネルギーを摂取しているのに、アメリカにくらべて肥満者がずっと少ないということが明らかになった。

これは、1つは中国人の身体活動量が多いということ、2つ目は食べているものがまったく違っているということであった。


調査時には、中国人の平均的食事の脂肪カロリー比はわずか14パーセントで、西洋人の食事の36パーセントにくらべて圧倒的に少なかった。

とうことは、中国人の食事はほとんど炭水化物で占められていたのである。

中国人の食事は低脂肪食である。しかし、私も同じであった。私が乳がんになる前の食事は、脂肪が少ない繊維の多い食事だった。


かつては乳がんを脂肪の摂取量と結びつける研究者がいた。しかし今にいたるまで、大規模の疫学研究で、脂肪摂取量と乳がんのあいだに明らかな関係があるという証拠は得られていない。

ピーターと私は、中国や日本に乳がんが少ないのは、彼らがたくさんの大豆を食べるからだという学説について論議した。大豆に含まれている成分が女性を乳がんからまもっているという説である。

大豆は数千年以上にわたって中国人のタンパク質源であった。大豆からつくられる食品は、豆乳、豆腐、醤油など、種類が非常に多い。大豆が発芽したもやしを食べることもある。

大豆が乳がんの発生を抑える物質を含んでいるという証拠はたくさんある。とくに、大豆に豊富に含まれている、エストロジェンに構造が似た植物エストロジェンが、乳がんの予防に一役買っていると考えられている。

<中略>

遺伝子組み換えでなく、有機栽培された大豆はすばらしいタンパク質源であるから、私も自分の食事にとりいれていた。大豆はそのほかにも幾多の利点があるが、とくに更年期の女性にとって利点が大きい。

<中略>

それからさらに2週間ぐらい経ったある日、ピーターが先に言ったのか私が先だったのかわからないが、「中国人は乳製品を食べない」ということに気がついた。

このとき私をおそった感覚を言葉でほかの人に説明するのはむずかしい。バラバラになっていたジグソーパズルのたくさんのピースが、一挙におさまるべきところにおさまって絵が完成したような感じだった。

このような不思議な感覚は、私の研究歴のなかで何回もあった。最初は、おかしい、あり得ないなどと言われたが、この感覚をともなった着想はあとになって常に正しいことが証明された。獲物を捕まえた!



真犯人は牛乳だったのだ!


私は牛乳・乳製品の愛好者だった身体によいと信じていたからである。


乳がんになる前には、低脂肪牛乳を大量に飲み、たくさんの乳製品を食べていた。料理には脱脂粉乳を使ったし、低脂肪チーズとヨーグルトもよく食べた。

牛乳・乳製品は私の主要なタンパク質源だった。それに、安価で脂肪の少ないひき肉を使ってハンバーグやスパゲッティ・ボロネーゼをつくっ
て子どもたちとよく食べていた。今にして思えば、この安いひき肉は乳牛の肉であった!

乳がんと診断されたあとでも、首のリンパ節に乳がんが転移するまで(最後の乳がん)、ブリストル食事療法が許容していたから、私はヨーグルトを食べ、沸かした脱脂粉乳を飲んでいた。

<中略>

しかし、乳がんの真犯人に気づいたとき、私は一切の牛乳・乳製品をただちに止めることにした。チーズ、バター、ヨーグルトはもちろん、乳製品を含むほかの食品もすべて流しとごみ箱に捨てた。

-------------------

≪次回につづく≫



2009年3月5日木曜日

乳がんと牛乳【Part.7:≪結論≫】


引き続き『乳がんと牛乳』から引用です。本日は結論部分を掲載します。

---------- p.146-156 --------------

ここまで「乳・乳製品が乳がんの原因となる確実な証拠」について述べてきたが、これらをまとめると次のようになる。

ヨーロッパとアメリカの乳がんの発生率は非常に高い。とくに人種が混在しているアメリカ東海岸の乳がんの発生率はヘビースモーカーにおける肺がん発生率と同じくらいである。

このことから、人種に関係なく、欧米の生活の「なにか」が乳がんを引き起こしていると考えるのは当然であろう。


*東洋では、欧米にくらべて伝統的に乳がんと前立腺がんの発生が少ない。しかし、欧米に移住した東洋人の乳がんと前立腺がんの発生率は、世代を重ねると西洋人の発生率に近づく

*東洋の国々でも、欧米流の生活様式をとりいれるようになると、乳がんと前立腺がんの発生率が高くなる。東洋でも、量は少ないが肉は食べられている。東洋人の多くは、ブタ・ニワトリ・アヒルなどの肉を食べている。

しかし、西洋にあって東洋には伝統的にない食材がひとつだけある。乳・乳製品である。


*東洋でも経済発展につれて、牛乳・アイスクリームなどの乳製品や、バーガー・ソーセージなどの乳牛肉の消費が増えるようになった。このような国々では乳がんと前立腺がんが増えている

その典型が日本である。

また中国における食生活の欧米化は都市部から始まり、いまや都会と地方の食生活は大きく異なっている。言うまでもなく、現在、中国都市部の乳がん・前立腺がんの死亡率は地方の死亡率より有意に高い

<中略>

この書物を読んで私のアドバイスを聞いても、

「自分は生涯にわたって乳製品を食べ続けてきたがなんの悪い影響も受けなかった」

と言う人がたくさんいるだろう。これは、40~60本のタバコを毎日吸い続けても100歳まで生きた人がいるという意見に似ている。

<中略>

ガンのリスクを説明するには、飛行機をたとえに使うと分かりやすい。私はタバコを止めるように説得するときに、いつもこのたとえをもちだす。

「あなたはある会社の飛行機であるところへ行くことになっている。しかし、その会社の飛行機は10機に1機は墜落する。その会社の飛行機に乗りますか?乗りませんよね」

と。私は、乳がんになったことで自分が乳がんになりやすい人間だとわかった。だから、乳・乳製品を一切口にしないことにした。食事から乳製品を完全に除いて7年になる。

乳製品をとらないことにしたら、治療不可能と言われていた首の大きな転移腫瘍が次第に小さくなって跡形もなく消えた。脆くなっていた爪はしっかり伸び、肌も最高の状態にある。骨粗鬆症の徴候はまったくない。

<中略>

最後に、私だけでなく、乳がんになった女性で私のアドバイスに従ってくれた人はみな、乳製品を避けることによって乳がんによる死をまぬがれていることをお伝えしておきたい。

-----------引用終了----------------

冒頭に挙げた資料は、この章の最後に付されていた訳者の注です。文章ともども参考になると思ったので添付しておきました。

本書内では、この章にひき続き次章において「プラント・プログラム」として、乳がんにならないための具体的かつ実践的な説明がなされていきます。

概要はいままでのブログ内で取り上げましたが、より詳しく知りたい方、興味のある方はぜひ実際に本を読んでみて下さい。


ついでながらこの本と同系統の主張をしている本を挙げておきます。

新谷弘実『病気にならない生き方』サンマーク出版 2005

→アメリカで内科医をやっている方が書かれた本で、人の腸相から病気にならないためには何を食べるべきかを説いています。本は厚くなく、字も大きく、文章も簡明なので、すぐに読めてしまいます。

ジョン・ロビンズ〔著〕 田村源二訳
エコロジカル・ダイエット―生きのびるための食事法
角川書店1992 [Diet For A New America,1987]

→ なぜ肉・卵・乳製品を食べるのがよくないのかを、環境・人体への影響・動物の飼育状況を含めた広範な視点から説いた名著です。私はこの本を読んでヴェジタリアンになりました。(正確にいうと魚も食べるペスコ・ヴェジですが)


この『乳がんと牛乳』シリーズはもうあと何回か続きます。それでは今日はこの辺で。


参考:

乳がんと牛乳──がん細胞はなぜ消えたのか




2009年2月22日日曜日

乳がんと牛乳【Part.2】


先月このブログにて『乳がんと牛乳』の本を紹介しましたが、

丑年に牛乳を考える

地元の図書館でリクエストしていた本がようやく届き、早速読み始めました。

科学者らしく大変わかりやすく、簡明に書かれており、内容も私たちの身近なことに関わることなのでどんどん読めてしまいます。

まだ「はじめに」と、「訳者あとがき」と内容の一部を読んだだけなので、私の感想は最小限に留め、

本書の「目次」と、「はじめに」の一部を抜粋し紹介したいと思います。その方が本書の迫力をよりお伝えできると思うからです。

『乳がんと牛乳』 目次↓







本書の原題は、

YOUR LIFE IN YOUR HANDS

で、まさに自分の人生(いのち)は自らの選択にかかっていることを如実に示してくれています。

著者は「知は力なり」ということばを幾度となく繰り返していますが、本当にその通りだと思います。

私たちがいかに商業主義に踊らされ、真実から目を覆われてきたかがよく分かります。偏りの少ない情報をしっかり知っておくことはそれだけで強みとなります。興味のある方はぜひ読んでみて下さい。

女性に限らず、代日本人にとっての必読の書であるといっても過言ではないと感じました。

以下に本文よりの抜粋を掲載します。


---------原著者日本語序文より-----------

この書物が2000年に出版されたとき、正統派の医師や、患者支援団体、栄養関係者から批判・非難の嵐がまきおこった。非難は、「乳製品は健康に悪い」という見解に反対するという点で一致していた。

このような非難が起こるのは、私たちはみんなが、乳製品は自然が生みだした完璧な栄養食品であると思いこまされてきたからである。しかし、その後、医学界の風向きが変わった。

<中略>

本書の出版に向けて準備をしているとき、乳製品が、乳がん、卵巣がん、前立腺がんばかりでなく、他のがんの発生に対しても重要な役割を果たしていることを知って、私は驚愕した。

本書に対して幾多の批判がなされたが、誰ひとりとして2000年初版の内容に一文たりとも変更を迫るような科学的事実を提示することはできなかった。

私は科学者である。間違っている、あるいは誤解しているという、私が納得できる証拠を提示されれば書き改める用意はある。だが、それどころか、乳製品を消費すべきでないという証拠がますます集まるようになってきている

たとえば、乳・乳製品(とくにチーズ)が、骨粗鬆症の発症に大きく関わっていることが明らかとなっている。

<中略>

古来、日本には、牛乳を飲み、乳製品を食べるという習慣はなかった。近年の乳・乳製品の消費増大が乳がんや前立腺がんの増加をまねいているという事実を直視してほしい。

本書が、政治家にも、乳・乳製品の消費に反対する勇気を与えることを心から望んでいる。

--------- 引用終了 -------------


-----------「はじめに」より抜粋-----------

あまりにも長いこと、私たちは「何パーセントかの女性が乳がんになるのは仕方がない」という考えを疑いもせずに受け入れてきた。

乳がんにかからずにすむ方法があるなどとは考えてもみなかった。女性の10人に1人は乳がんになるものとあきらめてきたのである。

だから、医学・科学・政治・経済の分野で、莫大な資金と労力が、乳がんという恐ろしい病気をできるだけ早期に発見して速やかに治療するということだけに費やされてきたのである。

本書の趣旨は、これとは大いに異なっている

私が本書を書いた目的は、乳がんにかかる危険性を回避し、万が一、乳がんになっても死をまぬがれる方法を簡明に示すことである。

私たちは、タバコを吸えば肺がんに、過度に日光にあたれば皮膚がんになる危険性が高くなることを知っている。だから、肺がんや皮膚がんだったら、これらを避けるための行動を自分で選択でき。

しかし、乳がんに対しては無気力に陥るばかりである。乳がんを避けるのにどうしたらようのか誰も教えてくれない。

<中略>

本書は、多数の科学的証拠に基づいて、乳がんの根本的な原因が乳・乳製品にあることを世界で初めて明らかにした

<中略>

もし、私が乳がんになる2年前にこのような書物が出版されていたら、私が乳がんになることはなかったであろう。

あなたの豊かな人生のために、本書の情報を最大限に活用されることを望んで止まない。

---------抜粋ここまで-------------


次回は引き続き、本書の「訳者あとがき」からの抜粋を掲載したいと思います。



参考:

乳がんと牛乳──がん細胞はなぜ消えたのか



2010年3月9日火曜日

葬られた「第二のマクガバン報告」 ~ その2 ~



本書の核心となる部分を紹介していきます。

以下は、ネズミに最強の発がん性物質であるアフラトキシンを与えたとき、

動物性高タンパク食動物性低タンパク食を与えたときにどうなったかを示しています。




結果は、

体にとって必要なタンパク質量 = 総カロリーの10%


を越えたときに、ガンが急激に成長するというものでした。


人間は、プラントベースのホールフードを食べていれば、必要なタンパク質を摂取できるそうです↓。




もっとも少ないジャガイモでさえ7-8%

タンパク質の多い緑黄色野菜には豆類よりも多い40%近くのタンパク質が含まれているというのは驚きでした。


下は最強の発がん物質アフラトキシンの量をいくら増やしても、タンパク質の量が少ないとガンを発症しないことを示しています。




正しい食事をしていれば、発がん性物質にさらされていても問題ないというのは心強い結果です。 (といっても発がん性物質を摂取しないに越したことはありませんが)


これまでに動物性たんぱく質という表現が用いられてきましたが、この実験で使われていた動物性たんぱく質とは、

牛乳のタンパク質 = カゼイン


だったのだそうです。

しかしカゼインの代わりに小麦や豆などの植物性のタンパク質を増やしても、ガンは増殖しなかったそうです↓






この結果は、まさにプラント博士が自らの体験を綴った『乳がんと牛乳』の結果と一致するものです。

こうしてみてみると、博士のファミリー・ネームが Plant(植物)というのは面白いですね。


諸賢の方々は、以上の結果をどうぞ参考にしてください。


つづく、、、



参考:

乳がんと牛乳──がん細胞はなぜ消えたのか
ジェイン・プラント (著), 佐藤章夫 (翻訳)
径書房; 初版 (2008/10/15)


彦兵衛のブログ:乳がんと牛乳【Part.2】
http://mshiko.blogspot.com/2009/02/part2.html


彦兵衛のブログ:乳がんと牛乳【Part.9:最終回≪科学の問題点≫】
http://mshiko.blogspot.com/2009/03/part9.html







2009年3月3日火曜日

乳がんと牛乳【Part.6:原因をつきとめた!≪続≫】

前回のつづきです。

-----------------

市販のスープ、ビスケット、ケーキなど、いかにたくさんの食品が牛乳・乳製品を材料として含んでいるかを知って改めて驚いた。

<中略>

そのあとのことになるが、1989年に、ヨーグルトが卵巣がんの原因ではないかという論文がでていることを発見した。

ハーバード大学のクレイマー博士が卵巣がんになった人とそうでない人の食事を比較したところ、卵巣がんの女性がそうでない女性にくらべて多くとっている食品がひとつあった。

それは乳製品であった。乳製品のなかでもとくに、健康的と言われているヨーグルトの摂取量が多かった

<中略>

私は首にできたリンパ節のかたまりの大きさをはさみ尺(ノギス)で測ってグラフにつけてきた。医師や看護師からははげましの言葉をもらったが、自分自身の観察は苦しい真実を物語っていた。

最初の抗がん剤治療はなんの効果ももたらさなかった。かたまりの大きさはまったく変わらなかったのである。

そこで私は乳製品を完全に避けることにした。数日のうちにかたまりが退縮し始めた

2回目の抗がん剤治療が終わって2週間ほど経ち、乳製品を絶って1週間経つと、くびのかたまりが痒くなり、硬さが減った。グラフ上の線も下方に向かい、かたまりがだんだん小さくなっていった

その線の下がり方は横軸に平行になるようなものではなく、直線的にゼロに向かっていた


このことは、私の転移乳がんが、単に抑制されたとか緩和したというのではなく、完全治癒に向かっていることを示すものであった。


乳製品を完全に絶ってから約6週間経ったある土曜日の午後、1時間ほど瞑想を行っていた。そのとき、かたまりが少しでも残っているかどうか首に触れてみた。

かたまりは完全に消失していた

階下に降りていって、夫のピーターに首に触ってもらったが、彼もかたまりらしきものにまったく触れることができなかった。

翌週の木曜日、チャリング・クロス病院でがんの専門医の診察を受けた。彼は最初、困惑してくびのあたりを触診していたが、

なにもありませんね

と言って喜んでくれた。

ごく最近(1999年)この医師の診察を受けたとき、彼は私が受けた抗がん剤治療は過去20年間行われてきた、ごく基礎的なものだったと教えてくれた。

どの医師も、乳がんが首のリンパ節に転移した段階で、私が抗がん剤治療で元気になることはもちろん、生き延びるとすら思っていなかった

私が最初、この医師に「乳製品を止める」という考えを相談したとき、当時のことながら彼はその効果を疑った。

しかし今では、彼は「中華人民共和国がん死亡率図譜」を講義に使い、自分の乳がん患者に乳製品を止めることを勧めている


私は今、乳製品と乳がん(おそらく前立腺がんも同じ)の関係は、タバコと肺がんの関係と同じであると信じている。事実、疫学研究では、乳がんと乳製品の関係は20年以上も前から報告されていたのである。

たとえば、1970年には、脂肪の摂取量が多くても乳製品の摂取量が少ない地域では乳がんの死亡が少ないという研究が報告されている。

乳・乳製品が多くなると、女性の乳がんリスクが高くなるという研究もあった。

たとえば、日本では脂肪摂取量が少ないのに、乳・乳製品の摂取量が多くなるにしたがって乳がんの発生率が高くなっている

私は、乳製品を使わない食事をとることによって、自分の乳がんが治ったと信じている。

最初は、あなた方と同様に私自身も、牛乳のような「自然」の産物が健康に悪いなどという考えを受け入れることはできなかった

しかし牛乳はほんとうに悪いのだ。次章で牛乳のどこに問題があるのかについて述べることにしよう。
p.115-123

--------引用終了----------

以上が、プラント博士が自らの乳がんの真の原因に気づき、それを克服した経緯です。本文を読むとさらに迫力があるので、興味のある方はぜひ読んでみてください。

乳製品をやめて数日で転移ガンの退縮がはじまり、一ヶ月半で完全消失してしまうというのは、まさに医食同源ということですよね。

手術でも抗がん剤でも放射線治療でも駄目だったのが、食べ物を替えただけでこれらの治療法以上の効果があるといことは、とりもなおさずいかに毎日の食事が大事かということですね。

プラント博士自身、食事は薬だということを述べていました。だから摂り方を間違えば毒にもなりうるという事です。

博士がこの発見に至ったのには、彼女の明晰な科学的思考法があったことと同時に、周囲から様々な情報(たとえば中国のことなど)を収集できたことも大きかったと思われます。

この二つが揃って初めてこのような結論に至れたのだと思います。私はこの本を読んで、失礼ながら彼女に乳がんになって貰ってよかったのではないかと思いました。

この本の主題は、

「日光を浴びすぎると皮膚がんに、たばこを吸うと肺がんになるのと同じで、乳製品をとると乳がん(前立腺がん)になり安くなる

ということだと思いますが、もっと大きなテーマは、

正しいとされていること、特に専門家や権威のある人が正しいとしているものでもそれを盲目的に信じない

ということだと思います。彼女にはそのような真の科学者としての反骨の精神があったからこそ、本質的な結論に至れたのだと思います。

次回は博士の自らの体験を通しての結論とともに、いかにしてそのような科学的な批判精神を育んだのか、その生い立ちに少し触れてみたいと思います。


おしまい

2009年6月16日火曜日

ネオテニー化した日本人の脳 ≪part.1≫



以前のブログの記事「
とにかくほめる 」のところで紹介した、「ハカセさん」からメールを頂き、

ペンネームは「仮のハカセさん」にして欲しいとのこと。

ご本人さん曰く、

「今の時代、博士号の取得は成人式のようなものと言われていて、結局はこれから、業績を上げて行かなきゃいけないので、、」

ということだそうです。

う~ん、謙虚ですね。

前の記事内で、発達障害児の教育において「ほめる環境」の有効性を示されたと紹介しましたが、

これが、ムチでビッチン、バッチン叩いて、教育効果がありました~!

( ^O^)v ヤッホー!

なんていう研究だったら、あーそうですかぁーとちょっとブルーになってしまうのですが、

それとはまったく反対の「人をほめる」という手法で効果があったということだったので、素直に素晴らしいなぁと思っていました。

しかしご本人はどうしても「仮のハカセさん」にして欲しいというご要望なので、以降登場させて頂くときはそうしようと思います。


さて前置きが長くなりましたが、

この「仮のハカセさん」より、私のブログの記事の内容などから、こういう本を読んでみては、と一冊の本を紹介して頂きました。

それがコレ↓


『平然と車内で化粧する脳』 扶桑社 2000



本の主題は題名の通り、

なんで車内で平然と化粧するようになったのか?


ということなのですが、これを文化的な方面からではなく、日本人の脳の特徴から説明したもので、とても面白かったです。

簡単に内容を説明すると、

①人間はサルの仲間からネオテニー化した存在である。

(
ネオテニーというのは幼形成熟のことで、人間の形態はチンパンジーの幼児に近い)

②人類の中でも、そのネオテニーの傾向が強いのが日本人である(だから見た目も幼い)

③従って未熟の期間が長いため、その間の教育や食事が「成熟した大人」になるために極めて重要である

④「車内で平然と化粧できる脳」というのは、羞恥心を感じることのできない一種の脳の発達障害であり、これは戦後急激に西洋化した生活様式(食や人間関係、地域社会のあり方)のためではないか。

とだいたいこんな流れです。

哲学や心理の方面からでなく、第一線で活躍されている脳科学者からの提言ということで、とても新鮮で興味深かったです。


目次はこんな感じです↓







このブログで何回かに分けて、内容の面白かった個所を取り上げていこうと思います。

今回は

日本人にうつが増えたわけ


をとりあげてみます↓






ここで指摘されているように、「魚を食べなくなったことがうつの増加と関係しているのではないか」という指摘は、とても面白いと感じました。

このブログでは、ずっと食に関して取り上げてきましたが、いままで述べてきたこととも共通するように感じます。

『乳がんと牛乳』の本の紹介のところで訳者の山梨医科大学名誉教授 佐藤章夫氏が述べていたことをここでもう一回引用します。

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プラトン教授の勧める乳がん予防の基本は、

乳製品(乳牛の肉を含む)を食べない、

大豆製品をたくさん食べる、

新鮮な野菜・海藻・果物を食べる

という3点に尽きる。

<中略>

日本人の食生活は、元来、

穀物+大豆+野菜・海藻(+魚)」

であった。戦前までの一般家庭の食卓に乳・乳製品がのぼることはめったになかったのだ。

<中略>

もう一度くりかえす。乳がんの再発を防ぎ、乳がんを予防する最良の食生活は

穀物+大豆+野菜・海藻(+魚)」

からなる日本人の伝統的な食事である。

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また、上にあげた見開きの最後の方に、欧米人の新奇探求性について書いてありましたが、

これは
前にも取り上げた ように、人間の遺伝子にしっかり刻み込まれているようですね。

新奇探求性というと、色々なことにチャレンジしていくというポジティヴな側面がある一方、

心の不安定性―犯罪や自殺の多さ―ともつながってくるんですね。


こんな感じで、以降も内容をピックアップして行こうと思ってます。



つづく、、、



参考:

〔アマゾン〕
沢口俊之著 南伸坊著『平然と車内で化粧する脳』扶桑社 2000

〔彦兵衛のブログ〕

人間を規定するもの~文化と遺伝子~

〔彦兵衛のブログ〕
乳がんと牛乳【Part.3】




2009年3月6日金曜日

乳がんと牛乳【Part.8:著者の原体験】


今回は『乳がんと牛乳』の中から、著者がどのようにして権威に対して疑問を抱くようになったのか、それが綴られた部分をピックアップしてみたいと思います。

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どの職業でも同じだが、医師の能力にもピンからキリまである。私が関わった医師たちも同様であった。

ある面では私は幸運だったのだろう。私は最初から、医師の前で思った通りのことが話せないなどということはまったくなかった。


研究者として仕事を始める前から、父親に対して精神科医が行った病気治療を目のあたりにしていたため、私は医学界の慣習・因習に対抗する術を身につけていたように思う。

父は非常に賢い人だった。私は今でも、父が学校時代に受けた数々の賞を保管している。けれども悲しいことに、父は躁うつ病で、ときどき激しい発作に襲われた。

1950年代から1960年代の初めにかけて、何人かの精神科医の治療を受けていたのだが、治療台は高く、母は治療費を稼ぐために懸命に働いた。

私の脳裏には、もっともらしく権威をふりかざしながら、苦悩する人々から金をまきあげる彼らの言動か焼きついている。今でも、LSDをのまされ、電気ショックを受けた時の父の姿を覚えている。

その当時の電気ショック用器具はあまりにも不具合で、患者の脳がどのくらいの電圧・電流に曝されるのか誰にもわからなかった。

悲しいことに、父は人格も知能も壊れてしまって、行動まるで子どものようであった。病院に連れていかないでくれと哀願して泣き叫ぶ父の姿が忘れられない。

父の医師たちは、電気ショックなどという拷問器具を使う前に、躁うつ病に対するリチウムの効果を聞いていなかっただろうか。

おそらく知らなかったのだ。それ以来、私はしばしば医師と躁うつ病について話し合ったが、誰ひとりとして、躁うつ病に対して電気ショックを正当化する医師はいなかった。

ある脳化学の研究者は

テレビが故障したときに、蹴飛ばすとたまに映ることがあるだろう。電気ショックはあれと同じようなものだ

といった。

<中略>

父の医師たちと対局にある存在として、私が出会った医師のなかでもっとも聡明で思いやりがあるカマック医師をあげることができる。父が死んだとき、私の母は深い悲しみのあまり取り乱した。

抗うつ剤のかわりにカマック医師は母に1匹のかわいい子犬をもってきてくれた。母が、もう大丈夫、ひとりでやっていけると感じるまで、彼は毎日、母を訪ねてきた。

おかげで母の回復は早かった。実際、薬剤よりプードルのほうが治療効果の大きい患者もいるのだ。変わった処方ではあるが。
P.49-50
---------引用終了-----------

電気ショックは、故障したテレビを蹴飛ばすとたまに映るようになるのと同じようなものだ、というくだりを読んだとき、私は思わず声を出して笑ってしまった。

そんなひどいことが行われていたのか、、、と。

科学技術によって生み出されたものは、ある時期万能だ、最高だともてはやされても、のちになって最悪のものだったりすることがよくあります。

フロンやアスベストなど例をあげれば枚挙にいとまがあまりせん。だから権威のあるひとがいいとしても、それを鵜呑みにせず常に最終的には自分の判断をよりどころにすべきだと思います。

著者はこのような幼少期の悲しい体験から、権威に対する批判の精神を学んだようです。

うつ病の話が出てきましたが、現在日本では100万人のうつ病患者がいるそうです。


それに対する医療現場はどうかというと、カウンセリングをすることもなく、一度に大量の薬を処方するだけというような開業医が巷に雨後のタケノコのように増えているそうです。

診断も医院によってまちまちで、出す薬も反対の物が処方されるなどと言う事があり、人によっては命を落とすことにもつながっているようです。

私は一般の人があまりにも簡単に薬を飲むことにびっくりしてしまいます。自分で色々できることをやってみて、ほんとにどうしようもなかったら最終的に薬を飲むというのならわかるのですが。

プラント博士のように、権威に盲従することなく、常に目を開いて、好奇心・探究心をもってものごとにあたっていくのが理想かなと思います。


参考:
NHKスペシャル:うつ病治療 常識が変わる
http://www.nhk.or.jp/special/onair/090222.html

乳がんと牛乳──がん細胞はなぜ消えたのか



2009年2月27日金曜日

乳がんと牛乳【Part.4】


本日は雪の降る中、東京の美術館を2軒梯子してきましたが、そのことは次回のブログにでも書こうと思います。

さてシリーズで書いている乳がんと牛乳』ですが、一通り読み終えました。予想に違わずすばらしい本で、こういう人を真の科学者というのだと感じました。

なぜそう思ったかは追々このブログで紹介していこうと思いますが、一言で言うと現代の科学が陥いりがちな本質的な問題(=要素還元主義=木を見て森を見ず的視点)を医療・病という具体的な例においてしっかりととらえているという所にあります。



しかしとりあえずはそのことは今回は触れず、本文の印象に残った箇所がいくつかあるので、それを順次取り上げていこうと思い。

今回とりあげるのはヒポクラテスについてです。

本文の中にヒポクラテスのことばの引用が二か所あったのですが、今から2千年以上も前に、現代にも通づるようなことばを残しているところがすごいなと思いました。

(ちなみにヒポクラテスさんは「西洋医学の父」と言われる方です)


------本文より-------

西洋での食事による病気の治療は、紀元前400年のヒポクラテス医学にまでさかのぼる。

ヒポクラテスは、魔力や超自然的な力によって病気になるという考えを排し、病気にはすべてそれなりの合理的な原因があると説いた。

ヒポクラテスは、病気の原因は、吸う空気飲む水食べる食物のなかにあり、空気、水、食物を正せば本来備わっている自然治癒力によって病気は治ると説いた。

このヒポクラテスの考えは現在でも基本的に正しい。
P.48



患者が往々にして困り果てるのは、お医者さんが、ものごとを曖昧にするためにつくりだしたとしか思えない、意味のよくわからない言葉を使うことだ。

今から2000年以上も前に、ギリシャの医師ヒポクラテスは

医師同士のあいだで使う専門用語で一般人に語ってはいけない

と医師を戒めていた。
p.52

-------引用終了--------


初めの引用に関して、ヒポクラテスはそれまでのシャーマニズム的、迷信的な療法から病をもっと現実的なところに原因があるとして、空気や水、食を正す事の大切さを説いたのですが、

現代は逆にその振り子が振れ過ぎて、病に対して細胞や遺伝子、分子と局所的、微視的、専門分化され過ぎた研究になっており、

それをもう少し身近な本質的なレベルに戻して考え直そうとするとき、再びそのことばが重要性を帯びてくると思うのです。


最後の引用に関しては、医療に限らずどの専門分野に関してもいえることだと感じます。

著者はその前の箇所で「よいお医者さん」と「悪いお医者さん」の具体例をあげているのですが、これについてもおおむね医療以外についていえるかと思います。


よいお医者さん

*一般常識があって、ものごとを明快に説明してくれる医師。

*人のために尽くすことが自分の天職だと考えている医師。

*常に最新の知識・情報をとりいれている医師。

*技術に優れている(たとえば、問診・視診・触診・打診によって全身の検査ができる)医師。

*食事などについて、パートナーとして患者の相談にのってくれる医師。



よいとは言えないお医者さん

*患者の話に辛抱強く耳を傾けてくれない傲慢な医師。
質問されると、わけのわからない専門用語を使って答える医師。

*威張る医師。あれせよ、これせよと言うことが大好きで、質問されると怒る医師。「あなたが悪い」という言葉を使う医師。

*専門職として当然知っていなければならないことを知らない医師。

*問診・視診・触診・打診による全身検査ができず、的確な診断をくだすことができない医師。

*病気の根本的な原因に関心がなく、ひとまず症状を抑えて様子をみる医師。患者が次に言葉を発する前に処方箋に手を伸ばす医師。


前のブログで、本物のパッチアダムスさんがいて、彼が本を書いていることを取り上げましたが、実はいまちょうど読んでいる最中なのです。

すごくタイミング的にいいので少し触れますが、彼こそいま上に上げたような良い医者の見本のような人なのです。

というかこんなお医者さんがこの地球上に存在するのが奇跡だと感じるような活動をされているのです。それゆえに初めは相当な反発を受けたそうですが。

しかしどの分野にも本質をしっかりとらえ、軸がぶれる事なく、自らの意思を着実に実現させていく人がいるものですね。すばらしいことです。




参考:

乳がんと牛乳──がん細胞はなぜ消えたのか


2009年3月7日土曜日

乳がんと牛乳【Part.9:最終回≪科学の問題点≫】


本日図書館に行く途中で、花の咲いている桜の木を見つけました。


しかもこの桜、あり得ないぐらいの花を咲かせていました。

下の方はもうすでに葉桜でした。新緑と花のピンクが美しい。


地面にはもうかなり花びらが落ちてます。まだ小さい木なのに一本だけで咲き誇り、 ここだけ不思議な空間になってました。


さて、今回で『乳がんと牛乳』を取り上げるのも最後となりました。

本日は、前にも少し触れた、科学の本質的な問題、再分化・専門家する事の弊害を本書から取り上げたいと思います。

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▼科学はなぜときに人間の幸福につながらないのか

大学で科学について講義するとき、私は、科学を

1本の大きな樫の木

に見立てるようにと、学生に言うことにしている。お好みなら、この樫の大木を

学問の樹」と呼んでもよい。


まず、地中深くどこまでも伸びる根の最先端から考えよう。ここは、たくさんの新しい事実が昼夜をわかたず発見されているところである。これらの新しい発見が集まって少し太い根になる。

それがだんだん集まって、やがて1本の太い幹となる。ここの小さな情報が集まって新しい知識となり、新しい理論を生み、ときには飛躍的な大発見となる。

<中略>

幹に集まった新しい知識はやがてとなり、最後にはとなり、世間一般に知れわたって利用される。

<中略>

現在では、最大の関心と資源のほとんどが、細い根の最先端で行われている研究に集中している。このような研究は最先端の技術を用いて行われ、莫大な費用がかかる。

このような最先端の研究を積み上げてゆく方法をボトムアップ科学(反対後はトップダウン科学)と呼ぶこともある。

<中略>

この数十年のあいだに科学のいろいろな分野で起こったことを端的に表すひとつの言葉がある。最近ますます侮蔑的な響きをもつようになった「還元主義」という言葉である。

現在の、ハイテクを駆使する還元主義科学がもたらすことを一文で表現すると、

「ますますたくさんの研究資金を注ぎこんで、成果がますます小さくなっていることが、ますますよくわかるようになった」ということになる。

<中略>

典型的な喩えは「木を見て森を見ず」である。

がん研究に関連して言うと、研究者の多くが、がんの発生過程の全体を見ようとせずに、細胞生物学だの分子生物学に頼って、ますます細かい部分 ―単一遺伝子あるいはそれがつくる単一タンパク質― にわけいっている。

研究が細分化されると、他分野の研究者が理解できない、ある分野だけに通用する特殊用語がとびかうようになる。このような細かい専門分野の研究は、その成果を享受すべき社会の役にあまり立たない

ビジネス用語で言えば、巨額の投資の割には利益が少ないということだ。がん研究がビジネスであったなら、株主はとっくの昔に経営陣を追放し、経営戦略のみなおしを迫ったことだろう。

<中略>

還元主義研究の流行にはさらなる問題がある。この研究体制が行きわたっているために、観点を異にする研究を行うことがむずかしくなってしまった。

すなわち、樫の木の幹の上方でなされるべき研究が行われなくなったのである。言い換えれば、今まで行われてきた、あるいは現在行われている研究を分析し、吟味し、総合するという研究が行われなくなってしまったのだ。

このような研究はきわめて不人気である。他人の研究を評価するなどという研究は創造性のかけらもないし、ボトムアップ研究のような鋭さもないと考えられているからである。このような研究に与えられる賞や名誉はほとんどないし、研究資金だってほとんど得られない。

がんに関する還元主義研究の隠れた目的は「魔法の弾丸」をみつけることにある。「魔法の弾丸」とは、一発でがんを退治する究極の「仙薬」である。

現代の「仙薬」は、構造や反応が明らかである純粋な化学物質で、服用すればがんがたちまちのうちに完治するというものだ。

いつかはこのような「仙薬」がみつかると信じている人もいるだろう。しかし、「仙薬」はそもそも魔法であって、実在しない幻だから、いかに多額の資金を投入し、いかに膨大な研究を行っても「魔法の弾丸」をみつけることは永遠にできないだろう。

単なる幻に何十年という歳月をかけて多額のお金を無駄遣いし、そのあげく多数の命が失われていく。

-----------引用終了--------------



科学は漢字を見てもわかるとおり、分科(分化)してゆく宿命をもった学問です。scienceの語源もラテン語のスキーレで、「切る、知る」を意味します。


プラント博士が指摘しているように、学問は細分化していくだけでは片手落ちで、それら「学問の樹」における根の最先端で得られた知識を統合・総合する視点も同時に必要で、今日この部分が大きく欠落しているのではないかと思います。

少し本質に戻ってシンプルに考えれば、莫大なコストをかけるまでもなく解決することが多々あるように思います。その一つが病と食に関することだと思います。

分化統合、この二つの作用がバランスよくなされて初めて社会の役に立つ科学研究になるのではないかと思うのです。

本日たまたま桜の木の写真を載せましたが、根の先端、幹、枝、葉がバランスよく成長し、今日撮ったような満開の花が咲くような社会になったら素晴らしいなと思います。


統合・総合と言う事の重要性に関して、かの有名な建築家アントニオ・ガウディが面白い言葉を残しています。いずれ彼の言葉をこのブログで取り上げようと思います。

今回はここら辺で。