2009年10月21日水曜日

脳を若々しく!



まず、昨日の話題の続きから。

新生銀行に電話をした件を昨日書きましたが、本日新生銀行のHPにログインして、私が使いにくいと感じていた所を何気なく見ると、

驚くべきことに、さっそく完璧に作り直されていました。なんという速さ!

このフットワークのよさ、反応の速さにはホント驚きです。

新生銀行は、ゆうちょ、セブンイレブン、その他のATMからも年中
手数料無料で出し入れできてとても重宝しているので、

この調子で(?)是非がんばって欲しいなと思います。


さて本日は、昨日の続きとなる話しを書こうと思っていたのですが、

昨晩放送されていたNHK「プロフェッショナル仕事の流儀 」が面白かったのと、

内容的に今まで書いてきたことと通じるものがあるので、今日はそのことについて書こうと思います。


この番組は、コメンテイターとして脳科学者の茂木健一郎氏が毎回登場するのですが、

今回はいままでにとりあげてきたプロフェッショナルの中でも、

高齢にもかかわらず若々しく仕事に励まれている方々をピックアップし、そこから何がしかの共通点を見出そうというものでした。

茂木さん曰く、



ということで、本日のタイトルは、



プロに学べ!脳活用法スペシャル
脳の老化をふっ飛ばせ



というものでした。


まずは下の写真を見てください。




これは若い人と高齢者の脳を比較したものですが、

高齢者の脳は全体的に萎縮した感じで、黒い部分が多く、隙間がたくさんあいているのがわかります。


次に下の写真を見て下さい。




これは平均的な80代の人の脳と、小野二郎さんの脳を比べたものです。

って、ん?この小野二郎さんって何者?ということになりますが、彼の正体はというと、、、。




御年83歳の現役鮨職人さんなのであります。

スゲー、まるで若者のような詰まった美しい脳!脳科学者の茂木さんでさえ、簡単の声をあげていました。

小野さんはインタビューの中で、




ガハハ、ワシは自分を80代だと思っていない、60歳だと思っている、とのこと。凄すぎます。

もう一度、脳の写真を見比べてみましょう。




明らかに、赤で囲った部分が平均的な80代とは全然違います

そこで、




小野二郎さんに習って、脳を活性化し、脳の委縮を遅らせよう!というのが今回の主題です。


脳科学者の茂木さん曰く、





脳は常に楽をしたいと思っている」のだそうです。

ということは、脳を活性化するためには、その逆をやればいい訳です。

そういう視点で、小野二郎さんの一日に張りついてその行動を観察してみると、次のようなことが分かりました。





☆適度に体を動かす

小野二郎さんは、お店の行き帰りに2時間ほど歩いているのだそうです。


☆指先を使う

これは鮨職人であるから当然といえば当然ですが、脳に占める指を動かす部位は大きいので、指先を使うというのはとても大事なのだそうです。


☆細々としたことを人任せにしない

小野さんは、開店前には自らお店全体を点検し、細かいこともすべて自分でやっていました。また閉店後も自分が率先して掃除をしているのです。





以上が小野二郎さんを観察していてわかったことだそうです。


次に、今までにこの番組でとりあげてきた高齢のプロフェッショナルたちから

何か共通するものが得られないかと調査してみたところ、以下の点があげられました。





☆新しいことに挑戦する

プロフェッショナルたちに共通する点は、常に新しいことに挑戦することなのだそうです。

茂木さん曰く、「新しいことは人間の脳の好物」だそうです。


番組の中で、茂木さん自らがやっているトレーニングとして、左手で箸を使うというのを実演してくれました。




ふだんやっていて習慣化してしまっていることに対して、脳は活性化しませんが、

このように身近なところで、あえていつもと違う事をやってみるというのは大切なことのようです。

脳は色々な使い方をした方が活性化するようです。




さて少し話しがずれましたが、新しいことにチャレンジするときは、



自分ができることより、ちょっと難しいことをやる、というのがコツのようです。



☆よくおしゃべりをする

人と会話するというのは、そうとう脳を活性化するのだそうです。

それもちゃんと向き合って、お互いに会話をしなければだめだそうです。

実験① これは一人が一方的に話し、相手はパソコンをやりながらただ聞いているだけ。



このとき、脳はあまり活性化していません。


実験② 相手が目を見て、相槌を打つ




このとき脳の横の方が赤くなりだしました。ちょっとエンジンがかかってきた感じです。




実験③ お互いに会話する




このとき、話している人の脳は真っ赤っかになります。




この実験で、女性の方は、相手がパソコンに向かっているときも、向き合って会話しているときも、

自分の感覚としては同じだったそうなのですが、脳の中がこれほどまでに違っていることに驚いていました。


☆外見を気にする

外見を気にするということは、どんな色、どんなデザインをその日の気分にあわせて着るかを考えなくてはいけないので、脳が活性化するそうです。

高齢者になると、どうしても色が灰色系の地味なものになりがちで、原色系の鮮やかな色がなくなってくるそうなのですが、

脳トレをすることによって、高齢者たちの服装が変わり、鮮やかになって来るのだそうです。これはとても面白いことです。

ということは、服装がその人の脳の活性化のバロメーターになっているということであり、

自分が服装に無頓着になっていたり、着る服の色が地味になってきたと感じたら、黄色信号ととらえて、色々生活の仕方を改善してみるのがいいのかもしれません。


最後にプロフェショナルたちに共通していたことが、




「好き」、「楽しい」と感じることをとことんやっている、という点だそうです。


それでは好きであれば何でもいいのか、寝ることが好きというのはどうかと言うと、脳の活性という点ではあまり頂けないそうです。




好きなものでも、能動的に、アクティヴに何かをやる、というのが脳にとってはいいのだそうです。

そういう意味では、好きでもテレビをただ漫然と見る、というのはどちらかというと受け身で、脳はあまり活性化しないようです。

同様に、テレビゲームも一所懸命やっている割に、あまり脳は活性化していないそうです。


楽しいことをする実験として、先の女性アナウンサーが、あまり好きでないカーペンターズの歌と、今ハマっている椎名林檎の歌を歌った時の比較がありました。




脳の活性度が全然違います。同じようなことをやっていても、好きなことをやっているとこれほど違いが出るんですね。


感情が動くと、それに刺激されて私達の意志や意欲、理性を司る前頭野が活性化するそうです。




また好きなことをすると、感情を司る扁桃体が活性化し、




それに隣接する記憶を司る海馬の働きが良くなるのだそうです。




つまり好きなことはすぐに覚えて身につけてしまう。

好きこそものの上手なれというのは脳科学の上からも真実のようです。

また好きなことをやっていると、海馬自体の働きも向上して、記憶力アップにつながるそうです。




好きなことをやるのって大事なことなんですねぇ~。

遊んでないで勉強しろ、なんて一般的にいわれますが、実は勉強を遊びのようにすることの方が大事だし、

また脳にとっては遊び自体が大事な勉強、それも一生続く勉強なのだということなんでしょう。

この「遊び」に関しては、別にタイトルを設けて書きたいと思っているのですが、

「好き」「楽しい」「遊び」っておそらく人間の根幹にかかわる大事なことなんだろうなぁと今回改めて感じました。


さて、私も脳トレに関してひとこと、ふたこと付けくわえさせていただこうかと思います。

私も生活の中で、色々工夫して、脳トレになるようなことを積極的にやっています。

普段の運動もその一つですが、わざわざ"トレーニング"の時間とって何かをするのではなく、何かをやりながら、ついでにすることを心がけています。

たとえば、テレビを見ながら運動したり、料理を作りながら英会話をしたり、トイレできばりながらDSの脳トレをしたり、

茂木さんがやっていたように、食事をしながら脳トレ=左手で箸を使うというのは、実はすでに数年前からやっています。

最初のうちは箸を左手で持って、右手で普通にやっている最後のご飯をかき込んだり(あまり行儀よくありませんが)、

みそ汁の最後の具をとったりするのが、右手でどうやっているのか確かめなければわかりませんでした。

しかしいまでは何も意識せずにすべてできるようになりました。ということは、これって、すでにもう脳はこれ以上活性化しないということなのでしょうか。

でもいつも右手ばかりで食べているよりかはいいと思って続けてはいるのですが。


このように何かをしながら、もうひとつのことをするというのが、効率がいいので私は好きで、よく活用しています。

番組の中では、家事にはあらゆる要素が含まれているので、脳トレにはもってこいだといっていましたが、そこにひと工夫加えると更にいい脳トレになると思います。

たとえば、ピラーなどを使わずにちゃんと庖丁で料理する。それもたまに左手で庖丁を使ってみる。ショウガをするのも、左手でやると、また全然感じが違います。

また何かの用で外出したときこそ、絶好の運動の機会ととらえ、歩く、自転車に乗る、階段を上るなど。

買い物では、レジでお釣りの計算を暗算でし、お釣りに小銭が多くならないようにうまく払うなど。


私が最近、これはいいと思った脳トレは音読に関するものです。

音読は黙読より断然脳の活性がいいらしいのですが、どの機会に音読したらいいのかうまく日常にとりこめないでいました。

本を読むことは私の生きがいの一つみたいなものですが、わざわざ声を出して読むのはなんとなくうっとうしいなぁというのが実感でした。(脳は常に楽をしようとしてるというのは本当ですね)

しかし最近ここで紹介した、『ニュースで英語』はかなりいい音読の機会になりました。

英会話全般に関して、常にリピートオーバーラッピング(相手が話しているのと同時に追いかけて話す)で声を出してはいますが、

ニュースで英語で読まれる、実際のアナウンサーがしゃべる英語をオーバーラッピングすると、ものすごいスピードなので、脳が一所懸命ついていこうとしててんてこ舞いになっているのが良くわかります。

また和訳の日本語を音読してみるのも、文章の長さからしてグッドな感じです。


近年脳科学の分野から、「手先を使う人はボケない」とか「好きこそものの上手なれ」など、

昔からいいと言われてきたことが確かめられつつありますが、その情報をうまく活用できるかどうかは私達の工夫いかんにかかっていると思います。

人生80年、90年時代に入りましたが、晩年も先に登場した鮨職人の小野二郎さんみたいに、ぴちぴちにつまった脳で生き生きと楽しく過ごせたらなぁと思うのです。

そのためには、やはり若いうちから、上にあげられていたような事を習慣化しておくことが大事なんだろうなぁと思います。

また脳のシナプスも、筋肉も鍛えれば何歳になっても発達するようなので、決してあきらめる必要はないんだということがわかります。

人間の体って、ホントうまく出来ているなぁとつくづく思うのです。



参考:

NHKプロフェッショナル仕事の流儀
再放送:10月27日(火)午前0:45~午前1:35(月曜深夜)
プロに学べ!脳活用法スペシャル
脳の老化をふっ飛ばせ



彦兵衛ブログ
アルツハイマー〔2008 12/14 音読や計算時の脳画像、運動や漢方の効果について〕

アーモンドとミツバチ〔2008 7/21 扁桃体についてなど〕

ブレイン・ルール 〔Brain Rules〕〔2009 5/20 ブレイン・ルールの紹介〕

ネオテニー化した日本人の脳 ≪part.1≫ 〔2009 6/16沢口俊之著『平然と車内で化粧する脳』の紹介〕

お釣りで脳トレ〔2009年 5/8お釣りで小銭を少なくするために、、〕

2 件のコメント:

なんじゃもんじゃ さんのコメント...

まったくその通りですね。

私も、興味を持って、少しはやり続けているのですが、これからも色々と楽しみながら継続したいと思いました。

今回の番組で、へーっと思ったのが、直ぐメモを書くと言うことが、脳の活性化と言う面から見ると必ずしも良いとは言えないのだと言う事でした。

これから、物事を忘れずに遣る為に、直ぐメモしても、メモの内容を時々思い浮かべて、忘れている物が無いかなと言う様に復習しよう。

又、必要に迫られた時も、まず思い浮かべてから、確認の為にのみ見るという具合にしようと思いました。

彦兵衛 さんのコメント...

なんじゃもんじゃさん、コメント有難うございます。

メモに関して、、、

番組では、前日にお客さんが何を食べたかを思い出して書いているのが脳にとってはいい、

と茂木さんがコメントしてましたね。

日常生活の中で、自然にこういう思い出す訓練みたいなのを取り入れられたら、

脳はいつまでも若々しくたもてるのでしょうね。